さて、ちょっと朝早く目が醒めちゃったけど、「今日くらいには例の精液検査に行こう!」と思っていたので、その準備をする。要するにまずお化粧を完璧にしておいて、服装も上は完全な女物で、下は汚れていいスカートに男性のパンツ(女物は汚したくない...)でもにょもにょする...というなかなか矛盾した格好ね。「2時間以内に届けてください!」ということなので、速攻で行けるようにしとかなきゃ、ということ。

禁欲した甲斐があって即出る。量はちょっぴりなのはいつものこと。大体私の場合だと、先っぽに溜まるくらいのことだから、「あ、来た」と思ったらシャーレに入れて絞り出す、というくらい。シャーレに入っているのを見ると、結構情けないわね。うまくやったので、パンツも汚さず、完全な量を採取できました。これが7時40分頃。

でお化粧を直して、下の下着をつけて外出用の上下を着て出る。今日の服装はややお堅い風のブドウ色のスーツ。迷ったけどコートはなし。靴は交流会の時に買った赤の渋めのパンプス。今日はそううろうろせずに帰るつもりだから、「靴を馴らす」という雰囲気。で7時50分には家を出る。速攻ね。

不妊クリニックは朝早いので、そんなには混んでいない...窓口でシャーレを出して、検査を依頼する。採取より50分経過、「2時間以内」は楽勝ね。そうすると当然、夫の精液を持ってきたんだと思われるわけで、「調査表を書いてください」と言われる。面倒なので「お話してありますから、これで大丈夫です」と断る。小一時間待って名前を呼ばれました。

今回は女医さん。ちょっと恥ずかしいな。で、検査結果は次の通り。

 正常値調整前調整後
精液量2.0ml以上1.7ml ml
精液の色
精液粘稠性 正常
精子濃度4000万/ml 以上70 万/ml
運動率50%以上-% %
白血球100万/ml 未満 0 万/ml 万/ml
正常形態率30%以上 %-%
直進率60%以上 % %
(備考)マクラーにて運動精子確認できず、スライドにて運動精子1個確認。

はい、結論:精子濃度が低すぎで、しかも全然運動してない(要するに死んでるってこと)...だから正常形態率とか直進率は全然無意味なんで書いてもない....そんな結果なのね。 まあ、向こうはフツーはこういう不利な状態の男性でも、「なんとかして女性を妊娠させる」商売なので、なるべく希望を持たせるようにする(要するにカモにする)わけだし、特に精液検査は体調にわりと依存するようなので、「一回だけでは結論を出さないように!」と言われるようなものだ、ということを割り引いても「女性を妊娠させるのはほとんど無理っぽい...」という結論になるわけです。まあ、どうしても女性を妊娠させたい!ならば、イチオー生きてる精子(確認されたのはたった1つ)を採取して、強引に人工授精して...というくらいしないとまったくダメということね。要するにまともな男だったら不妊クリニックの良い「お客様」になるってわけ。

私の場合にはフツーとはまったく逆で、「男性機能が全然ダメ...うれしい!」というクチなので、「あ、やっぱりね!」というくらいだけど、フツーの男性だったら絶対「大ショック!!」という結果なのよ。「ま、どうせ付いてても役にたたないから、ホルモンして機能を殺しちゃっても大勢に影響ないし、SRSを受けてもどってことなし」というのが、ほぼこれで決定したわけ。だからあまり「お母さんをおばあちゃんにできなくてごめんさい!」と感じなくて済むわけね。それこそSRSを受けて戸籍を女にして、男性と結婚して養子をもらう、というプランの方が、「お母さんをおばあちゃんにする!」という目的から見たら、ずっと現実的なわけよ。

ちなみに血液検査(血中性ホルモンの検査)は、フツーの男性。私の身体的女性度から言ったら、これは「ちゃんと出てるんだけど、全然効いてない...要するに受容体の方に問題あり」という結果ね。まあ、この検査はジェンクリに初めて行った時にもしてるから、「多分..そうだろうね」という結果。

で、その女医さんに質問。

私「ジェンクリの方で、ホルモン療法とか始めてOKだよ!という診断書が出たら、ここでホルモン療法をやってもらえるんですか?」
女医さん「一応院長先生に相談してもらう必要がありますが、出来ます。実際ここでしている人がいますよ」

....なんだ、私が初めてじゃないんだ。だからみんな動揺しないんだね。

ふう、これで一安心。それこそフライングでヤミのホルモンを使ってもいいくらい。でモーニングサービスを頂いて、少し下着類を買い増し。やっぱねえ、フルタイマーだとどうしても足りなくなるのよ。昼前に帰宅。そうすると新聞の集金さんが来ていたみたいね。「女としての自信」がついちゃったから平気よ。いつでも来なさい!