この日この集合住宅で『15軒が契約』
浜口さんの家で火災報知器が交換された日、この集合住宅では他に14軒が契約を結んだ。契約した別の住人も当時の状況を次のように証言する。
(Aさん)「トントンたたいて入ってきて、あれ(火災報知器)を替えに来ましたからと言って。替えなければ罰金ありますよって言われて。あのままほったらかしていたら10万円くらい取られますよって言われて」
(Bさん)「何もせずに放っておいたら刑法に触れるんで警察に捕まりますよって言われた。しゃあない、捕まるって言われたら」
執拗な売り込みを不審に思ったBさんは、他の住民らと相談し、警察を呼んだ。するとしばらくして現場責任者を名乗る弟の野崎宇宙容疑者が姿を現したという。
(野崎宇宙容疑者と直接話した住人)「僕が集会所の前で1時間くらい言い合いをして、払う払わないで。クーリングオフのことも言ったけど対応しないと言われて。せめて9割返金でも、今日で全て終わってみんなゆっくりできるのであれば、そういうふうに話をしましょうかというのを提案しますって言って出しました」
支払った金額の1割を手数料として渡すことで返金に応じた野崎宇宙容疑者。被害者の心の傷は今も癒えない。
(Bさん)「だまされたし情けないわ。信用できひんくなるしね、人を。鍵は絶対開けないとか思ってね。人来ても、いやーって思ったりとかね。うわーってなるんですよ。来んといてーってなるしね」