訪問販売を受けた高齢者の証言

 大阪市平野区に住む浜口一三さん(71)。去年11月、自宅に1人でいたところ、突然制服姿の男が訪ねてきて「火災報知器の点検に来た」と話したという。

 (浜口一三さん)「向こうは一方的に、よそでも付けてきました、だから付けた方がいいですよと。消防法にも引っかかりますよとか。だから替えておいた方がいいですよ、期限が切れてますんで、と」

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 消防法では全ての住宅で火災報知器の設置を義務付けている。ただ、守っていなくても罰則などはない。ところが男は「火災報知器の期限が切れていて、消防法に違反するため、交換しておいたほうがいい」と強引に契約を迫ったという。

 (浜口一三さん)「金額はどのくらいですかと言ったら、1万円です、と言われました。1万円くらいならええかなと思って承知しました」

 しかし、その後に帰宅した同居する真砂子さんが、費用が相場と比べて高いと契約の解除を申し出た。

 (浜口真砂子さん)「いつもよくしてもらっている電気屋さんがいるから、その人に付けてもらうから、もういいですって断ったんです。でもお父さんが契約してるからって。だからどうかこうかっておっしゃって。最後はどうしても付けないとあかんみたいなことをおっしゃっていました」

 法律では訪問販売での契約は一定期間は無条件で解除ができると定められている。しかし男は「解除はできない」とウソの説明をして火災報知器の交換を強行した。