Colaboが都に報告した会計書類レビュー!
こんにちは。公認会計士のほのぼのです。前回書いたColaboのnote(もう2ヶ月前なんですね!)はお陰様で大変なご好評を頂いておりましたが、仕事が忙しく第2弾を書く時間が中々取れませんでした。
https://note.com/2003zgf/n/n9a53015b551c(こちらは無料公開しています)
しかし某弁護士から熱い第2弾へのラブコールをいただいたり、子供がコロナになって家から出られなくて暇、都への監査の決定など状況が変わる中で、以下の記載内容の有料公開に一定の公益性があるのではと考え、第2弾を書いてみることにしました。
最初は、女性被害支援事業等についてColaboと同じ趣旨で同額の補助金を受けとっている若草プロジェクトやぱっぷすとの決算書比較をしようと思っていました。決算書という限られた情報源からは、少なくともその2団体はしっかりした経理処理を行っているように見えます。しかし、比較の結果、出てくるインサイトは、第一弾と余り代わり映えせず、これはボツだな、、、と思っていたところ、暇空茜さんが、Colaboが都に提出した会計関係の書類を公開されていました。
これがちょっとひど、、、多少疑問を感じる内容でしたので、こちらの2021年度の事業報告書に絞って、疑問を感じたポイントについて記載をしていきたいと思います(全年度だときりがないんでね。。)。その他おまけとして他2団体の比較で気づいたところを記載します。
そもそもColaboがなぜ会計書類を提出するかというと、「若年被害女性等支援事業」を都から業務受託しており、2021年度は26百万円を都から受け取っています。この受託金の申請にあたって、毎期、都に事業計画書を提出して、報酬を受け取り、実施後に事業報告書を提出しています。そのためこの書類がきちんとした形式で実態の伴ったものではないと、税金が正しく使われていないのではないか、、、という疑念を呼んでしまうことになるわけですね。
2021年度実施報告書に関する疑問点
Colaboの都から受託した「女性被害等支援事業」に関する2021年度の事業計画と実施報告書(都に提出した資料)は消耗品費を除いて1円単位でピタリと一致しています。私が決算支援を行っている会社では、翌週の売上や経費ですら、先週の見込みとズレてしまい親会社から怒られてしまうことがよくあるのですが、Colaboは年間の実績を1円単位でぴたりと当てることができたようなのです。会計士から見ればまさに神業だと思いますが、これは散々擦られているので、ここではあまり取り上げないことにします。
そもそも26百万の予算申請で内訳が26百万円と合ってないのもどうかと思いますし、実績報告で消耗品費だけ増えて26百万円ピッタリになるのもなんとも。。実施状況報告書の全体を見たい方はこちらまでお願いします。
なお、ColaboがHPで公開している会計報告は、Colaboという法人全体の会計報告であり、Colaboは若年女性被害等支援事業の26百万円以外にも都から「DV等被害者支援交付金」を8.6百万円受け取っており、それ以外にも相談事業や給食事業その他を行っています。
図示するとこんな感じです。つまり女性被害等支援事業の費用が、Colabo全体の費用を超えることは理論上起きないわけですね。
しかしこのHPで公開されている会計報告と、Colaboが都に報告している女性被害等支援事業の実施報告が至る所で矛盾してしまっています。
(注1:会計報告の内容確認や当noteの作成に結構な時間を要したので、今回もここからは300円の有料公開とさせていただきます。そしてこの記事は将来に無料で公開される可能性がありますので、その点をご了承の上、購入ください。)
(注2:当noteはColaboが公開している会計報告と暇空茜さんというtwitterアカウントが都に請求して開示された女性被害等支援事業の委託に関する計画書と実施報告書という非常に限定された情報のみをソースとしています。今後にColaboによって新たな情報が開示され、疑問点が解消された場合には随時更新を行っていきます。また以下の疑問点は直ちに不正や横領の可能性を示唆するものではなく、あくまで数字の不整合について指摘を行うことを目的としています。)
(注3 12月11日に暇空さんが公開された動画と以下の有料記事分は内容にかなりの重複があるので、購入せずともそちらを見れば十分かと思います 12月12日追記)
2021年度実施報告書の疑問点①法定福利費
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