もちろん、本人の資産であれば何を購入しようがどう使おうが誰も文句を言う筋合いはない。
だがエジプト人ジャーナリストのモハメッド・アル・アラウィ氏が行った調査報道によると、ゼレンスキー氏は義母の名義で同物件を購入し、資金の出所は欧米諸国から寄せられたものであるという。
しかも、アル・アラウィ氏は別荘を購入したことを証明する文書を入手して公開。それによると、複数の文書には住所や価格、さらに契約者などが記されている。
欧米メディアはすでに同件を報道しており、ゼレンスキー氏をよく知る人物から、別荘購入に充てた資金は本人のものではなく西側諸国からの援助資金にほかならないとのコメントも出ている。
ゼレンスキー氏は、対外的にはロシアに相対する勇猛な人物とみられているが、同氏の「別の顔」は意外にもカネに貪欲な政治家であることが分かってきた。
もともとユダヤ系ウクライナ人として生まれた同氏は、子供の頃から話芸に秀でていため、キエフ国立経済大学で法律を学んだにもかかわらず、卒業後はコメディアンとして活躍していた。
自ら「第95街区」というコメディ劇団を結成し、台本を書いて制作にもかかわり、テレビ番組に頻繁に出演して人気を博していた。
2006年には同氏のダンス番組が大変な人気となり、最大視聴率が87%という数字を記録したこともあった。
2015年には「国民のしもべ」という政治風刺番組がやはり大ヒットし、ゼレンスキー氏は主役を演じた。
「国民のしもべ」で大統領を演じる当時のゼレンスキー氏(2019年2月、写真:AP/アフロ)ドラマでは大統領に当選するという役回りで、視聴者の多くは役柄と本人を重ねるようになっていく。