シン・エヴァンゲリオン劇場版の 「渚司令!」の謎や「真希波マリの正体とマリエンドの意味」「ゲンドウの秘密」などをネタバレありで徹底考察してまとめました!
他サイトに一切ない独自の視点のみです!イラスト付きでわかりやすく解説しています。
記事でわかること
- 渚司令と加持の考察
- ゲンドウがカヲルのクローン新説
- 真希波マリの正体と イスカリオテのマリア
- マリエンドとループの関係
- 新劇・旧劇を徹底比較メッセージの違い
- 人類補完計画の具体的な解説
- シン・エヴァ用語解説
などに興味がある人はどうぞ!目次の好きなところから読んでね。
渚カヲルとゲンドウの関係は実は“アレ”なのでは!?マリの正体とシンジへのセリフの真の意味も考察!
『シン・エヴァのラストのループについて徹底解説した記事』←はこちら。
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シン・エヴァ考察!渚司令とカヲルの正体
渚カヲルの正体!ヴィレではなくゼーレ司令が有力
渚カヲルの正体は第1 使徒であり、『Q』では第13の 使徒になってDSSチョーカーで爆死。
しかし、シン・エヴァで彼にさらなる秘密があることが明らかになった。
まず、カヲルが2重スパイの加持リョウジに「渚司令」と呼ばれているシーンからカヲル=ゼーレ、もしくは ネルフの司令官と考えられる。
旧アニメ版だとカヲルくんは、ゼーレが送りこんだ人物。その設定に近いと考えるとゼーレ司令官の方がしっくりくる。
カヲルはヴィレの司令だという考察サイトもあるけど、違うと思う。
理由の1つ目は、カヲルが反 ネルフ組織であるヴィレ(Wille)の司令だとしたら、ゲンドウと同じ服装はしないだろう。
理由の2つ目は「渚司令」の会話シーン。加持の話し方は、カヲルとかなり親しく、長い間目的を共にしてきたような印象だ。空白の14年の時系列が不明ではあるものの、カヲルが加持の死亡前後に誕生したヴィレの司令となると「あの会話シーンのように親しくなる時間あるか?」と疑問が湧く。
理由の3つ目は、仮にカヲルがヴィレの司令なら、カヲルが『Q』でシンジと13号機に乗ったときに、ヴィレ側の2号機・8号機に攻撃されるのがおかしい。ヴィレの司令ならヴィレに攻撃されるはずがない。
ミサトが知らなかった可能性もあるが、カヲルがヴィレ司令なら艦長のミサトがカヲルの存在を加持から隠されていた意味が不明。
(目的が反 ネルフではないヴィレの前身の組織の司令官なら可能性としてはあるだろう。)
結論は、カヲルはゼーレの司令として長い期間加持と協力関係にあった。その後、加持の意志をミサトが継いで、海洋生態系保存研究機構をもとにできたのがヴィレと考えた方がしっくりする。
下の図のように考えた方が自然だろう。
カヲル= ネルフ司令の否定と空白の14年
www.youtube.com 上記の『Q』の予告動画から、ニアサー後の空白の14年はゲンドウは逃亡してて、カヲルが代わりに ネルフの司令になった説もある。
しかし仮にそうだとしたら、好き勝手にニアサーやサード未遂をやらかしたゲンドウを、なぜゼーレが ネルフ司令に戻したのかの説明がつかない。
『Q』の ネルフ本部がボロボロで孤立していることからも、ニアサーのあとゲンドウは一旦捕まってから逃亡したあと、 ネルフ本部に戻って籠城(ろうじょう)して好き勝手やっていたのだと思う。
つまり ネルフはゼーレから離れたのだ。
だとすると、カヲルがゼーレ司令として ネルフの監視をしている線が濃厚だ。
話は飛ぶが、加持が サードインパクトを止められたのも、ゼーレの渚司令のバックアップがあったのではないか。
ループする超常的な存在で、アダムの魂を持つカヲルがゼーレの司令となると、新劇のゼーレは、旧劇のようにただ盲信的に 人類補完計画を遂行しようとしていたわけでないのだろう。
ゼーレは 最後の審判の準備をし、新たな世界を作る手助けをする人知を超えた中立組織なのかもしれない。
カヲルがオリジナル、ゲンドウがクローン
シン・エヴァンゲリオンでは、 渚カヲルとゲンドウの強い関係が示された(ゲンドウがピアノを弾くところなど)。
多くのサイトが 渚カヲル= 碇ゲンドウという当たり前のことを言って終わっているけど、それは物語での役割をメタ的に表しただけでは?
例えるなら「 綾波ってユイだよね」とだけ言っているのに近い(そちらにはクローンという現実的な答えが出ている)。
エヴァ世界の現実でカヲル=ゲンドウなら、どっちかが幻?変身してるの?という疑問が出てくるはず。そこはどうでもよいのだろうか?
2人とも実体があるので、変身や幻ではないはずだ。もう少し具体的に考えてみよう。
ラストの駅ホームからも伺えるように、カヲルとゲンドウは、 綾波レイとユイの関係と同じなのかもしれない。
果たして、カヲルはゲンドウのクローンなのか?
いや、むしろその“逆”と考えた方がしっくりくるだろう。
カヲルは生命の書に名前を記された世界のループを知っている存在だ。
生命の書に記されている人物がクローンだと意味不明なので、オリジナルと考えるのが自然だろう。
カヲルがゲンドウのクローンではなく、ゲンドウの方がカヲルのクローンと考えた方が正しいのではないか。
また、カヲル君は月面の棺から登場するが、彼がゲンドウのクローンならわざわざそこへ運ばれる理由はない。
ゼーレの実体であるカヲルくんの駒としてゲンドウが作られた説は個人的にありえると思う。
やはりカヲルはゼーレの司令官で、下部組織の ネルフをゲンドウでコン トロールしようとしていたのだろう。
ゲンドウがクローンなら、彼自身に両親がいなくて親の愛を知らず、息子・シンジにどう接していいかわからないシン・エヴァ精神世界の電車シーンがスッキリ説明できる。
さらにカヲル=シンジのパパ的存在になるので、カヲルがシンジの幸せを第一に願い、父性を持って大切に接している説明もつく。
アダムの力を受け継いだゲンドウ
ゲンドウがカヲルのクローンだとすれば、ゲンドウにもアダムの力が受け継がれているのかもしれない。
ゲンドウが エヴァを操縦できたのは、彼の中のアダム因子のおかげかもしれない。
ネブカドネザルの鍵を使えて、人を超えた存在に変身できた理由にもなりそうだ。
マリエンドで何が言いたい?新劇・旧劇比較考察
マリのセリフの意味!27曲目の世界に行っても見つけ出す!
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』は結局何が言いたかったのか?
その答えは、シンジとマリが カップルになった最後に集約されていると思う。
シンジのS-DAT(カセットプレイヤー)はずっと25と26曲目を交互にループしているが、『破』の校舎屋上でマリとぶつかったときに、27曲目に進んだ。
その伏線がマリが最後にシンジをマイナス宇宙(虚構世界)から救出したところで回収されたのだろう。
つまり、マリエンドはループを終えて27曲目の世界に到達したことを表している。
マリは「どこにいても必ず見つけ出すからね」という素敵なセリフを残したが、どこにいてもとは、新世界(27曲目)にいてもと言い換えられる。
そう考えると超ロマンチックで感動倍増!
後述するように、マリはもともとユイを好きだったわけだが、彼女の執着はユイからシンジに移っているのだろう(じゃないとシンジに真の救いはないし)。
ユイのことは嫉妬込みで好きだったかもしれない。マリ自身もシン・エヴァで成長したし、シンジに感じる気持ちはユイへのそれとまた別なのではないだろうか。
真希波マリが エヴァを終わらせた/“シン”の意味
エヴァワールドのループ考察図を見てもらうと、新劇にマリが登場した意味がめちゃくちゃ大きいことがわかる。
マリが登場した時点で、 エヴァに乗る世界と乗らない世界に分かれた!とおわかりいただけるだろう。
旧劇の最終話を意味する25・26曲目から、マリの登場で別の選択肢に行くことができたのだ。(旧劇は25・26話で終わった)
真希波マリが エヴァの物語を終わらせたと言えるだろう。
推測になるが“シン”・ エヴァンゲリオンは、漢字で書くと“真”・ エヴァンゲリオンなのではないか。
文字通り、真希波がキーとなるストーリーだ。
マリエンドのメッセージとは?
マリエンドのメッセージとしては、「家族を乗り超えて、大切な人と幸せな関係を築け」ということだと思う。
旧劇場版『Air/まごころを君に』のストーリーでは、 リリスである母ユイと決別して現実に戻ってアスカと向き合ったわけだ。旧アニメ版エヴァはどちらかといえば思春期からの脱却がテーマにあった。現実を見ろ!ということだ。ちょっと説教っぽい。
対するシン・エヴァでは、大人になることの価値や幸せがテーマになっている。
綾波→母、アスカ→兄妹、ミサト→保護者。シンジのこれまでは家族や身内との物語・葛藤だった。古参のファン からしても、このメンバーにやはり身内のような感情と思い入れがあるかもしれない。
そこにマリが割り込む!
「家族ではない異性を見つめ受け入れることこそが成長だ」そんな 庵野監督のメッセージなのかもしれない。つまり「大人になることでつかめる幸せもある!」ということ。
25年の時を超え、 エヴァンゲリオンと言う物語が成長を遂げて羽化した瞬間に感動した。
ポイント
旧劇場版が「アニメを卒業して現実を見ろ」という冷たい絶望だったのに対し、新劇場版は「アニメと一緒に大人になる」を希望とともに描いている。
真希波マリ正体, イスカリオテのマリアとは?
イスカリオテのマリアについて
マリ(本名: 真希波・マリ・イラストリアス)が冬月から イスカリオテのマリアと呼ばれていた。
イスカリオテのマリアは、聖書の イスカリオテのユダ(裏切り者)と マグダラのマリア(献身的な女性)をかけているのだろう。
つまり ネルフ側から見れば、プロジェクト・ 人類補完計画を知りながら裏切った人物ということ。
推測になるが ネルフの冬月副司令官は、ゲンドウの意思よりかつての教え子ユイに好意を持ち、もとから最後はゲンドウの計画をユイの願い通りに軌道修正しようとしてたのだと思う。
だから最後、マリに エヴァシリーズをたくしたのだろう。
真希波マリの正体
真希波・マリ・イラストリアスの正体は エヴァ漫画版「夏色のエデン」で明らかになっている。マリは大学に 飛び級した天才少女でユイの後輩。
1982年生まれで、シン・エヴァでは48歳くらいの設定。 エヴァの呪縛で肉体は老けず見た目は10代のままだ。
ゲンドウ、冬月(大学教授だった)を含めた4人は、 人類補完計画について知っていた仲間なのだろう。
ちなみにマリはユイに嫉妬と好意を抱いていたようだ。マリのメガネはユイからパクって、そのあともらったもの。
マリも天才だったようだし、 エヴァ設計に関わっていたかもしれない。
ちなみにマリのキャ ラクターは、庵野秀明監督の嫁で漫画家の安野モヨコがモデルになっていると言われている。
真希波マリもクローン?
綾波、式波がそれぞれ アヤナミタイプ、シキナミタイプと呼ばれるクローンなので、“波”つながりで、真希波マリもマキナミタイプのクローンである可能性は捨てきれない。
現時点でそれ以外に有力な証拠がないが、旧劇で人類補完に失敗したゼーレが軌道修正をする要素としてマリのクローンを作った可能性はあるだろう。
そう考えると、真希波マリは旧劇世界のマリ、もしくは新劇世界のユイの同級生・マリのクローンで、 エヴァ パイロットとして仕込まれたのかもしれない。
やはり、マリもオリジナルではないのかも!
ちなみに、真希波は巻波(マキナミ)という軍艦から名前が取られている。
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