関東大震災から9月1日で100年を迎えます。震災では地震による被害の一方、デマにより多くの朝鮮人らが虐殺される事件がおきました。横浜市にある図書館に当時の小学生がその様子を記した作文が保管されています。遺族の許可を得て、100年経った今年初めて撮影が許されました。

虐殺を「朝鮮征伐」と表現

小学校5年生の作文
「ころしたちょうせんを かんごくまえのうみへ ながしました」

薄茶色に変色した紙に、ひらがなでつづられた文章。
震災から約半年後、被災した横浜市の尋常小学校の5年生が書いたもので、遺族の許可を得て、100年経った2023年、初めて撮影が許されました。

10万5000人を超える、死者と行方不明者が出た関東大震災。
混乱の中、「朝鮮人が、井戸に毒を入れた」などといったデマが広がり、多くの朝鮮人が殺されました。

虐殺を目撃した児童は、淡々とその様子を書き記していました。

小学校5年生の作文
「ちょうせんじんがにげたので みんなおとなのひとは てつのぼうをもって ちょうせんせいばつにいきました」
「てつのぼうでころしたり」
「ころしたちょうせんを かんごくまえのうみへ ながしました」

虐殺が、「朝鮮征伐」という言葉で表現されていました。

震災後に、児童が残した作文は、700以上にのぼります。