概要
Windows10の標準機能であるIIS(インターネット インフォメーション サービス)を使用してFTPサーバーを構築する手順を紹介します。
※IISの機能有効化、アクティブモード/パッシブモードでの構築、ファイアウォールの設定など
IIS機能の有効化
IIS(インターネット インフォメーション サービス)はWindows10の標準機能ですが、初期状態では使用できない状態であるため、IIS機能の有効化が必要です。
- 「設定」>「アプリと機能」>「プログラムと機能」を選択する。
- 「Windowsの機能の有効化または無効化」を選択する。
- 「インターネットインフォメーションサービス」の下記の機能にチェックして「OK」キーを押下する。
・「FTP サーバー」>「FTP Service」
・「Web 管理ツール」>「IIS 管理コンソール」
有効化が完了後、「閉じる」キーを押下する。
IISマネージャーの起動
検索ボックスに”IIS”と入力後、「インターネット インフォメーション サービス(IIS)マネージャー」を選択する。
IISのFTPサーバー設定
アクティブモード
- IISマネージャーを起動後、左ペインの「サイト」を右クリックして「FTP サイトの追加」を選択する。
- 「FTP サイトの追加:サイト情報」ダイアログで下記項目を入力して「次へ」を押下する。
・「FTPサイト名」:任意のサイト名称
・「物理パス」:サーバーファイルの格納フォルダパス - 「FTP サイトの追加:バインドとSSL の設定」ダイアログで下記項目を入力して「次へ」を押下する。
・「SSL」:無し
※その他はデフォルトのまま ※添付画像を参照 - 「FTP サイトの追加:認証および承認の情報」ダイアログで下記項目を入力して「終了」を押下する。
・「認証」:無し
・「承認:アクセスの許可」:アクセスを許可するユーザーまたはグループを指定する
・「アクセス許可」:読み取り、書き込みにチェックする - ファイアウォールの設定を行う。
検索ボックスに”セキュリティが”と入力後、「セキュリティが強化された Windows Defender ファイアウォール」を選択する。
※「コントロール パネル」>「Windows Defender ファイアウォール」からでも遷移可 - 「受信の規則」の「FTP サーバー(FTP トラフィック受信)」で右クリックして、「規制の有効化」を選択する。
※これによりFTP通信に使用される21番ポートが開く
以上でアクティブモードの設定は終了です。
C:\ftproot に任意のファイルを格納して、FTPクライアントでアクセスしてみましょう。
パッシブモード
- 上記アクティブモードの手順(1.)~(4.)までを実施する。
- IISマネージャーの左ペインでツリーのルートを押下して、「FTP ファイアウォールのサポート」を選択(ダブルクリック)する。
- 「データ チャネルのポート範囲」を指定する。
※指定可能範囲は、1025から65535まで
※今回は65000から65300とする - ファイアウォールの設定を行う。
検索ボックスに”セキュリティが”と入力後、「セキュリティが強化された Windows Defender ファイアウォール」を選択する。
※「コントロール パネル」>「Windows Defender ファイアウォール」からでも遷移可 - 「受信の規則」で下記項目の規則の有効化を行う。
・「FTP サーバー(FTP トラフィック受信)」
・「FTP サーバー パッシブ(FTP パッシブ トラフィック受信)」
※これによりFTP通信に使用されるポートが開く
以上でパッシブモードの設定は終了です。
C:\ftproot に任意のファイルを格納して、FTPクライアントでアクセスしてみましょう。
その他
フォルダ(ディレクトリ)やファイルのアクセス権は適宜設定してください。
フリーソフトの「Serva」を使用したFTPサーバーの構築方法は下記記事を参照してください。
【Windows】お手軽にFTPサーバーを構築する方法 ※Serva を使用
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