歩いて最初の店に入ろうと決めて
街を歩く。
客6名。常連。
全員私と同世代。私が4つほど
下で、一番年下だ。
客は学習院と早稲田出身の人も
いて、都内の大学界隈の話で
盛り上がった。
なんと、あしたでこの店は閉店
だという。
そんなぁ。
とても良いママとお客さんの店
なのに。
ママは神戸の人。
かごんまのお客さんもとても
感じが良かった。
分かる。
同世代で、かつこの土地のパラ
ノイアジモチーではないからだ。
時代なりか。
36年の歴史の幕下ろしの時に
たまたま立ち寄った。
客は全員外の水を飲んだ経験
ある人生の先輩たち。
とても良い雰囲気だ。
何か歌えと、年上の方々に請わ
れて私は「バスストップ」を
うたった。
人生の先輩たちは聴き入って、
大拍手をくれた。
店一体の昭和のスナックの雰囲
気だ。今のラウンジなどはカラ
オケの時に店も客も勝手に大騒
ぎしている。カラオケ飲み屋な
どはみんなそうだ。40年前の
昭和とはまるで違う。
ゆえに尚更カラオケは私は嫌い
だ。
だが、ここは地元ネイティブの
風さえない。
歌とは関係なく心地良い。
あした、三十数年の歴史の幕を
下ろし、ここは閉じる。
閉店後、駅前の次の店へ。
小ママも、いる客もじゃろじゃろ
けえけえ、うっせー。
ド方言がすんげえ耳につく。
すぐに出た。滞在時間10分。
金額6000円。ま、そんなもん。
次の店。
ここは相変わらず良い感じ。
ママは高校野球で有名な如水館
出身。ただ、年が若いからか、
踏まえているからか、じゃろ
じゃろけえけえの同意強制は
全く口にしない。
店はママで持つ。
その典型の店。
店がハネてから、ママと共に
二人で別な店を飲み歩く。
これ、飲み人のセオリー。
ただ、これが一番金かかる。
でも、偶然にママの誕生日だ。
客と二人で飲み歩きってのは、
結構寂しいものがあるとは思う
が、とことんつきあってやろう
じゃないか。
てなことで、ミッドナイトから
トワイライトまで飲み倒し。