教育実習生絶頂す

登録日:2010/07/13 Tue 02:22:12
更新日:2023/05/01 Mon 17:13:36
所要時間:約 5 分で読めます





※WARNING※
この項目はホモエロネタです。
耐性のない方、18歳未満の方、項目名に釣られるままホイホイ開いてしまったノンケは今すぐブラウザバックしてください。





山川純一のホモ漫画。初出は『薔薇族』1983年夏増刊号。
単行本未収録だったが、復刻された『ウホッ!! いい男たち~ヤマジュン・パーフェクト』に収録されている。
ヤマジュン漫画にありがちな超展開を逆手に取ったサスペンス性の高い作品。


■あらすじ

とある中学校に教育実習に来ていた青年・神谷は、生徒からの人気も高く、指導担当の男性教諭・石井にも将来を期待されていた。

しかしある日、神谷は体育倉庫で石井と二人きりになった際に突然自分のペニスを露出するという行為に出る。
そして自分がホモであり、石井を愛しているとカミングアウトして「抱いてほしい」とせがんだ。
石井は神谷の告白を受け入れ、その場で彼と身体を交わらせる。

一方、巻尺を体育倉庫にしまいに来た男子生徒の森下は、神谷の行為を目撃し、そのまま逃げ去ってしまう…。

その日の放課後。
森下を屋上に呼び出した神谷は、「君もこういうのを見て興奮するタイプなんだろう?」と再びペニスを露出して彼を誘う。
まだ学生の身でありながら「ホモセックスなら馴れている」と笑顔で答える森下に神谷は感嘆し、彼にペニスを挿入する。

行為の最中、森下は突然「自分を殺してほしい」と懇願する。「この快感の中で死ねたら最高だ」と言うのだ。
「森下…」神谷は言われるがまま、彼の首を締め上げて――。







それからしばらくして、保健室のベッドで目を覚ました森下は、保険教諭と石井の前で神谷の一連の行為についての証言をしていた。

「それで僕はホモじゃないと言ったんです。そしたら急にオレに恥をかかせたなって言って、首をしめてきたんです」

「屋上に呼びだすなり、ペニスを出して見せて、君もホモなんだろうって決めつけるんです。それで否定したらいきなり…」

「神谷先生は最初からおかしかったんです。体育小屋で神谷先生と石井先生がセックスしているようなことを言って…」

「だけど、僕が巻尺を返しに行ったとき見たのはひとりでオナニーをしている神谷先生の姿だけだったんです」

実はこれまで描かれていた神谷と石井、森下との行為は全て神谷の見ていた幻覚であった。
妻子を持つノンケである石井もまた、体育倉庫で彼の誘いを断っていたのである。

保健室を出た石井は、神谷に対して冷たく接してしまった事を後悔すると同時に、「神谷のような健全な若者がなぜあのような狂行に走ってしまったのか」と嘆く。

一方、保健教諭は「その「健全な振る舞い」こそが彼を狂わせた原因なのではないか」と推察する。
教育者という責任の重い立場に就き、ホモである事を他の誰にも言わず健全な若者のふりをする――神谷はそのギャップに耐えられなくなったのではないか、と。

そこに、一人の女性教師が慌てた様子で走ってくる。
神谷を病院に連れて行こうとしたところ、突然暴れ出してになったというのだ。

その直後、全裸の神谷がこちらに向かってくる。
石井はこれを止めるが、神谷は

「どいて下さい、石井先生と森下君が待っているんです」

と言い残し、石井を払いのけ、彼のそばを通り抜けてどこかに行ってしまった。

「二人が待っているんです」

神谷の精神はすでに崩壊していた。


■登場人物

  • 神谷(かみや)
教育実習生。体育で活躍する高い運動能力と爽やかな外見から、生徒からの人気は高い。
実はホモであり、教育実習生となるにあたりその事を隠していた。
ある日ついに欲望を抑えきれなくなり、好意を寄せる石井や森下にセックスを持ちかける。
しかし両者から拒否された事で精神が崩壊、狂行へ走ってしまう…。
ラストシーンでは本物の石井を無視し、ありのままの自分を受け入れてくれる妄想の中の石井と森下に会うため、いずこかへと去っていった*1

【名セリフ】
「あなたが好きです。抱いて下さい」
「オレ、ホモなんです。先生のヒゲや逞しい体つきを見ればオレは迷わず裸になれます。オレの推測は間違ってますか?」(間違ってました)
「六時間目のあいだ中、君のケツに入れたくて勃ちっぱなしだったんだぜ」

  • 石井(いしい)
神谷を指導している体育教師。ガチムチのヒゲ面だが、妻子あるノンケ。
教育熱心な性格で、神谷に大きい期待を抱いていた。
神谷に告白された際には「君の趣味をとやかく言うつもりはないが、学校では慎みたまえ」と全くの正論で断る。
その後森下から神谷の狂行を知らされ、「彼が精神崩壊した責任は自分にある」と悔いた。
…いや、貴方の対応は十分良識的です。

【名セリフ】
「君のように若い先生が教育荒廃を打開していってほしいものだね。私は期待してるよ」(その直後…)
「私をホモと思ったらしく、自分を抱いてくれと言いましてね。もちろん断りましたよ、私には妻子がありますからね」
「私の責任です…」

  • 森下(もりした)
ノンケの生徒。
授業中に返し忘れた巻尺を片付けに行った際、体育倉庫で神谷のオナニーを目撃、目をつけられるハメに。

【名セリフ】
「僕だって慣れてるんです。先生のものだって受け入れられますよ」(神谷の幻聴)
「だけど、僕が巻尺を返しに行ったとき見たのはひとりでオナニーをしている神谷先生の姿だけだったんです」

  • 保健教諭
神谷、石井が勤務する中学校の保健教諭。
当然の対応をしただけの石井に、何故か責めるような事を言う。

【名セリフ】
「そういうわけでさまざまなジレンマが一挙に爆発したとき、好きなあなたやあの生徒にペニスを見せるという行為におよんだのですよ。それが、にべもなく断られたとなると…」


■余談

狂気に侵された教育実習生の妄想が描かれ、最後には奇行に走るという展開が、「18禁ゲーム『さよならを教えて』に酷似している」と一部ヤマジュンファンの間で話題である。
向こうと違って神谷は間違いなく教育実習生だが。



どいて下さい、wiki篭りが俺の追記・修正を待っているんです。彼らが待っているんです!
ただし、パンツと服はきちんと着てくださいね。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2023年05月01日 17:13

*1 先程の妄想シーンでは「森下」と呼び捨てにしていた為伏線になっている。実際は終始君づけ。