男新次はつっ走る

登録日:2011/06/16 Thu 16:28:10
更新日:2022/07/23 Sat 19:26:34
所要時間:約 4 分で読めます




※WARNING※
この項目はホモエロネタです。
耐性のない方、18歳未満の方、城太郎のフラグ建築力は異常と思うノンケは今すぐブラウザバックしてください。





山川純一のホモ漫画。初出は『薔薇族』1984年7月号。
単行本『兄貴にド・キ・ド・キ』に収録。後に復刻された『ウホッ!! いい男たち~ヤマジュン・パーフェクト』にも収録されている。
今回は珍しく時代劇。



■あらすじ

時は江戸時代。魚屋の行商をしていた青年・新次は、うっかりよそ見をしたすきに何者かとぶつかり桶を落としてしまった。

「てやんでぇ、どこのどいつだァ!?何とか言えよコノヤロ…」

威勢よく食って掛かる新次だが、ぶつかった相手はなんと武士。

「ひえっ!お侍さまっ!!こ、これはとんだご無礼をいたしやした!知らぬ事とはいえ平にお許しを!」

土下座しながら平謝りする新次に、武士は将軍家家臣の林城太郎と名乗り、自分の下で将軍家御用商人にならないかと持ち掛ける。

ひとまず新次は城太郎を自分の家に招き入れた。
城太郎は将軍所望の活きのいい魚を納入する事で、自分にとってまたとない出世の機会である事、その自分を失脚させようと邪魔してくる者がいる事、
何があろうと新次の事は守るから安心していいという事を話す。
もちろん新次は喜び、これを快諾した。

話が一段落し、城太郎は「汗を流したいので湯を用意してほしい」と新次に頼む。
新次が湯を用意して部屋に戻ると、すでに城太郎は全裸で待機していた

体を拭いているうちに、背中の傷に恐怖し震えてしまうが、同時に逞しい肉体に興奮して顔を赤らめてしまう。
城太郎はそれを察し、新次の体を拭いてやると言い新次を裸にしてしまう。
男の体で勃ってしまったモノを隠し落ち込む新次に、城太郎は新次に体を拭かれて勃ったモノを見せ、自分も男色であり、新次に一目惚れした事を告白。新次の体を求める。


白昼、二人は行為に没頭する。


事が終わり服を着ていると、城太郎は新次に「この仕事が終わったら一緒に暮らそうな」と優しく語り掛ける。

だが、次の瞬間、深編笠をかぶった浪人が現れ、城太郎を斬り捨ててしまった
「騙していてすまなかった」と新次に一言残し城太郎は息絶えた。

愕然とし、丸腰の相手を斬った浪人に激高する新次。
しかし、その浪人こそが本当の林城太郎だった。

今まで肌を重ね合った城太郎は、彼を失脚させるために送り込まれた偽物だったのだ。
新次はショックを受けて涙を流す。

本物の城太郎は巻き込みそうになった新次に謝り、評判の魚屋を探しに行く。
新次は城太郎に声をかけるがその先の言葉は何も出ず、新次こそが評判の魚屋と知ることはなかった。

まるで何もなかったかのように、城太郎の存在も夢幻であったかのように、新次は行商の日常に戻っていった……。



■登場人物

  • 新次(しんじ)
魚屋を営む青年。評判は良いらしく、新さんと呼ばれ親しまれている。
女性の体を見ても興奮しない事は自覚していたが、男色家であるという自覚は城太郎と出会うまでなかったようである。

【名セリフ】
「ああーっ!!や、やめてくださいましっ!!ダ・ダメ!城太郎様!!」
「わ、笑って下さいよ。俺、お侍様の立派な体を見ているうちに、興奮しちまって…。どうかしてるんです、女の体を見たって何ともないのに…」

  • 林城太郎(はやし じょうたろう)
将軍家の家臣の青年。町で評判の魚屋を探していたところ、偶然出会った新次に一目惚れする。
幼少の頃から男性に囲まれて生活し、性欲の捌け口になっていたため、自身も男色となっていた。
新次を全裸待機と熱い告白で誘う策士ホモ。
だが、その正体は長尾十蔵という人物が本物の林城太郎を失脚させるために送り込んだ隠密。
並み居る一級フラグ建築士たちに匹敵する死亡フラグを勃てた直後に本物に斬り捨てられてしまった。

【名セリフ】
「さあ遠りょはいらん、ごしごしやってくれ」
「道で会ったとたんお前が好きになった」
「俺はお前が欲しい。抱かせてくれるか?俺の体で男色のいろはを教えてやりたいのだ」

  • 林城太郎(真)(はやし じょうたろう(しん))
本物の林城太郎。偽者に背格好は似ているが、少し年上。
自身の名を騙る偽者を一刀のもとに斬り殺した。
自らの権力争いに巻き込んでしまったことを新次に謝罪し、評判の魚屋を探しにいずこかへ去っていった。

【名セリフ】
「拙者が本物の林城太郎なのだ」
「顔は拙者に似せてはおるがまだ若い。長尾十蔵などにつかねば殺されまいに」



追記・修正は評判の魚屋にお願いします。

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最終更新:2022年07月23日 19:26