プリキュア解散!ぶっちゃけ早すぎ!?

登録日:2015/02/17 Tue 05:21:37
更新日:2023/08/29 Tue 01:21:18
所要時間:約 5 分で読めます




※推奨BGM:「DANZEN!ふたりはプリキュア」


雪城さんって、お節介すぎる!

私は、美墨さんが藤村君と話したそうだったから、きっかけがあればいいと思って…

言っとくけど、あなたとはプリキュアってだけで、友達でもなんでもないんだから!

美墨さん、じゃあ私達もう…!

ああ~ん、そういう時に限ってあいつらが現れるのよねぇ。どうすりゃいいの~?


ふたりはプリキュア!

プリキュア解散!
ぶっちゃけ早すぎ!?


やっぱわたし達って正反対…

でも、だからこそ、もっとお互いを知りたい。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/





アニメ『ふたりはプリキュア』の8話。

プリキュアに選ばれ、共に戦いながらもどこか他人行儀だったなぎさほのか
二人が初めて喧嘩をしてしまうが、それにより距離がぐっと縮まるという話であり、シリーズのファンからの評価も高い。
8話という早い時期ででこういう話ができたのも今後のプリキュアシリーズの流れを大きく決めたともいえるだろう。

その後、2話3話4話で解散の危機を迎えたプリキュアも出てきたためぶっちゃけ早すぎってほどでもなくなったが。


【あらすじ】

前回(7話)、ほのかはなぎさ憧れの藤P先輩との関係をただの幼馴染と説明したが、なぎさは気になって仕方がない。
一方ほのかはミップルから、なぎさはどうやら藤Pのことが気になるみたいだと聞かされる。

翌日、登校時。
ほのかはなぎさと藤Pを引き合わせ、「美墨さんは前から藤村くんと話がしたかったんでしょ?」と藤Pがその場にいるのに言ってしまう。
なぎさは気恥ずかしさからカッとなり、「ありえない!」と怒鳴ってその場を走り去ってしまう。


わけもわからないままなぎさを追いかけ、川辺でなんとか追いついたほのかだったが、
なぎさは感情のまま、おせっかい」「自分の考えていることがいつも正しいとでも思ってるの?」「無神経すぎるんじゃない」とほのかを非難してしまう。

ついにはなぎさを説得しようとしたほのかに掴まれた手を振り払い、
「あなたなんてプリキュアってだけで、友達でもなんでもないんだから!!」と決定的な一言を口にしてしまう。
直後に後悔するなぎさだったが、ほのかは去っていってしまった。


その日の放課後。
下駄箱でほのかはなぎさを呼び止め、朝のことを謝ると、
自分にはこれを持つ資格はない、信頼し合える人を見つけてとコミューンを渡し帰っていく。


なんとかほのかと仲直りをしたいなぎさだが、どうすればいいのかわからない。
そこでミップルは、6話で石の番人から託されたプリキュア手帳に、なぎさがどうしたいかを整理したらどうかと提案する。
この手帳は光の力を持つ者にしか読めないから、他人に読まれる心配がないという。

なぎさは手帳を開くなり、「ありえないありえないありえないありえない…」とひたすら連呼して書き殴る。

同じ頃。ほのかもまた自分の気持ちをプリキュア手帳にしたためていた。


翌日
なんとかきっかけを掴もうと話し掛け続けるなぎさだが、ほのかに一日中避けられてしまい、なすすべなく神社で神頼みに走る。
しかしその時、木と一体化した姿のゲキドラーゴに突然襲いかかられ、コミューンや荷物をぶちまけてしまう。

たまたま神社前を通りすがっていたほのかは、なぎさの悲鳴を聞いて駆けつけると、ゲキドラーゴに攻撃されるが、かばんを盾にする。

宙づりにされたなぎさに、落とされたコミューンを渡そうとする。
「なにやってんの!早く早く!」
「早くって言ったって!」
「モタモタしない!」
「モタモタってあなた!モタモタなんか…してません!」

デュアル・オーロラ・ウェーーイブッ!!
光の使者、キュアブラック!光の使者、キュアホワイト!
ふたりはプリキュア!
闇の力のしもべたちよ!とっととおうちに、帰りなさい!

窮地に陥りながらも、なんとか変身を果たした二人だったが…
「ちなみに私、モタモタなんかしてませんから!」
「もう、言葉のあやじゃない。細かいこと気にしない」
「それに、自分の考えてることがいつも正しいとも思ってません!」
「今そんなこと言ってる時なの?」
「だけど、こういうことはちゃんと話し合わなきゃ」
「話し合いで解決しようなんて、優等生の考えそうなことだわ」
変身の影響からか、二人は互いに感情的になり言葉をぶつけあう。

「おれ無視するなーーーーっ!!」
放置されたゲキドラーゴが攻撃を仕掛けてくるが…

「あなたねえ!話し合いはお互いを知るために大切なことでしょう!?」
「ふん!やっぱり私たちって正反対!」
「そうね、ぜんぜん違うわ」
「ぜんぜん違うわね!」
「違いすぎるのよ!」
「腹立つくらいね!」
攻撃を軽々と避けながらも、二人は言い争いをやめない。

それどころか、
「「うるさい!今大事なお話し中!!」」
と、マーブルスクリューでゲキドラーゴをとっととおうちに帰してしまった。
ゲキドラーゴさんェ…

戦闘後、二人は言葉少なにそれぞれの荷物を回収して別れた。
しかしこの時、二人の思いの丈をつづったプリキュア手帳が入れ替わってしまった。

帰宅後、それに気付いたほのかは一旦は手帳を閉じるが、なぎさの手帳を読み始める。

『チョコレートケーキが好き。
玉ネギは昔からニガテ。』

そしてなぎさも、ほのかの手帳を読んでいた。
『私と美墨さんは全然違う。
性格も、考え方も、価値観も違う。
彼女の考えてることがわからない。』

『体を動かすのが好き。
勉強はタイクツ。
草のニオイが好き。
私の靴下はちょっとクサイ
なんちゃって…』
「ずっとこんな調子なのかしら」

良かれと思ってしたことで、彼女を怒らせてしまった』
「なんか、漢字多いなあ…」

『晴れた日が好き。
雨の日はユウウツ。
友達が大好き。
ケンカは…きらい。』

『彼女と私は全然違う…だけど、一緒にいると楽しい』
『雪城さんのこと、もっと知りたい』
『美墨さんと、友達になりたい』

『『私たちがずっとこのままなんてありえない!』』

翌日。
あの日二人がケンカした川辺になぎさの姿。

「おはよ」
「雪城さん?どうしてここに?」
「なんとなく…」

ほのかはプリキュア手帳を差し出す。
「これ、なぎさ(・・・)の…」
「え?」
ほのかはそれまで名字で呼んでいたなぎさのことを、初めて名前で呼んだ。
不安そうなほのか。
なぎさはその手を取ると、満面の笑顔を浮かべ…

「行こ、ほのか(・・・)!」
「…うん!」


二人は、新たな一歩を踏み出した。

伝説の戦士として、唯一無二の親友として。


【余談など】

次回(9話)では、突然名前で呼び合うなぎさとほのかに、莉奈と志穂は驚き何があったかとなぎさを問い詰め、
アカネさんは「二人仲良くなったんだねえ」と微笑むなど周囲もそれぞれの反応を見せている。
20話では、この回のプリキュア手帳の一文が、いわば二人だけの秘密として、なぎさが本物と偽物のほのかを見分ける決定打となった。

印象的なこの回のシーンは、後に劇場版のプリキュアオールスターズに使用されている。

また続編の『Max Heart』および『HUGっと!プリキュア第22話でもこの話から映像が回想されており、
二人にとって大きなターニングポイントとなったことに間違いはないだろう。

また、この回がプリキュアシリーズに与えた影響は大きく、 「友情の深まりに伴って二人称が変わる」 という流れは後年のシリーズにおいても定番要素になっており、「8話」という概念として語られることも。



追記・修正はまだ名字呼びだった頃の二人に倒されたピーサードを悼みながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2023年08月29日 01:21

*1 ただしこちらは過去の回想シーン。

*2 ただしこちらは変身後の名前呼び。

*3 スイート2話と同様、こちらも変身後の名前呼び。