登録日:2015/10/02 (金) 10:09:33
更新日:2023/03/19 Sun 01:55:24
所要時間:約 7 分で読めるのよん
ドレスアップキーを全て奪われてから、新アイテムと新必殺技での敵幹部ロック撃破、
クローズの復活といったイベントが続いた後の回であり、ほっと一息つけるコメディ回である。
また、33話目にして初のミス・シャムールメイン回でもある。
【あらすじ】
今回のミス・シャムールのレッスンの課題は「メイク」。
いつものお約束とばかりに他のメンバーがそつなくこなす中、初挑戦の
はるかは加減がわからず、
コントのオカマのような仕上がりに。プリプリおなじみの画面四隅のレースもずっこけている。
レッスンの最中、箱に引きこもるかつてロックだったホープキングダムの妖精・クロロを見つける。
クロロは目覚めたばかりで怯えており、ロックだった頃のことも記憶にないようだ。
後日。メイクの自主練習に励むはるかだが、一向に上達しない。
指南を仰ごうとレッスンパッドでミス・シャムールを呼び出すが、ミス・シャムールは現れない。
パフが言うには、朝からクロロを連れて夢ヶ浜の街の方へ行ったらしい。
バスで街へミス・シャムールを探しに向かう一行。街に入ってすぐ、民家の屋根の上にいるミス・シャムールを見つける。
一行はミス・シャムールを追跡するが、人間の姿と妖精の姿を自在に切り替えるミス・シャムールになかなか追い付けない。
やっと追い付いたときには、ミス・シャムールは大道芸人のおじさんとジャグリングをしていた。
ミス・シャムールはその後、猫の集会でクロロを紹介する。
「猫さんたちとしゃべってる…」
「さっきは鳥さんたちともおしゃべりしてたよ!」
「ミス・シャムールはさまざまな学問に詳しいけれど、特に語学を得意としていますの」
「あれも語学のうちなのね」
「イエース!この街の猫たちの集会に、ミーも時々参加しているのよ」
「そんなにしょっちゅうパッドを抜け出してたんだ…」
すると猫たちが喧嘩を始めた。
以前から不仲だった三毛猫チームと黒猫チームの喧嘩を、ミス・シャムールはレッスン空間でのおしゃれ対決で白黒つけさせようとする。
レッスン空間では、猫たちもミス・シャムールのように二本足で言葉をしゃべる。
「猫とおしゃれに何の関係があるのかしら」
「猫だって毛並みはととのえるでしょ」
微妙に成立してないQ&Aを経て、ミス・シャムールは対決を仕切っていく。
黒猫チームはボス格の大きな黒猫を、三毛猫チームはクロロをコーディネイトし、
さらに
きららと
トワは黒猫チーム、
はるかと
みなみは三毛猫チームへ助っ人することを(勝手に)決める。
はるかたち三毛猫チームは用意されていた色々な衣装をクロロに合わせてみる。
しかしクロロは塞ぎこみ、「王国に帰りたいロロ、皆に会いたいロロ」と泣き始める。
「クロロ。ミーも同じ気持ちよ。でも悲しんでいても願いは叶わないわ」
「じゃあどうすればいいロロ…?」
その頃ホープキングダム、ディスダークの居城。
シャットの部屋にストップとフリーズを連れたクローズが乱入する。
そしてアイメイク中のシャットの鏡台を割り、ゼツボーグの錠を与えると絶望を集めてくるよう命じる。
のんびりとメイクをしてサボるなと主張するクローズに不満を抱えつつ、右目だけアイラインを塗った出で立ちで出陣するシャットだった。
2チームのコーディネイトは終了。
マフィア風に仕上げた黒猫と、眼鏡にハンチングでなんか探偵ぽいクロロ。
ミス・シャムールによる判定…の前に、レッスン空間を解除して猫たちも含めたティーブレイクタイムに。
クロロはマーブルドーナツの味を再現したミス・シャムールの手作りドーナツを食べる。
「願いを叶える方法レッスン1。おいしいものを食べること。まずはしっかり食べるのが元気にもハッピーにもなる近道よん」
「なにがハッピーだ!人の幸せなど忌々しいのみ!」
そこにシャットが現れた。
ミス・シャムールはシャットの顔を見るや「オーノー!」と叫ぶ。
「ユー!そのメイクはなんなのホワイ?アイメイクが途中よ!みっともないわ!」
シャットは逆上し、「誰でもいいからお前達、夢を見せなさい!」と、飛びかかった黒猫チームの「お魚いっぱい食べたいニャ」の夢で、サメ、ウナギ、ハリセンボンゼツボーグを作り出す。セミの次は猫かよ…
強く、
優しく、
美しく!
GO!
プリンセスプリキュア!
冷たい檻に閉ざされた夢、返していただきますわ。お覚悟はよろしくて?
変身し、ゼツボーグといまいち緊張感のない戦いを始めるプリンセスプリキュア
「さて、次はお前たちの番のみ!」いよいよのみの使い方がおかしいシャットは、次にゆいとクロロに狙いを定める。
するとミス・シャムールが人間の姿になり、ステッキでシャットの攻撃を止める。
「ユーの相手はミーよ!」
「クッ、出来るものならやってみるのみ!」
シャットの「のみ!のみ!のみ!」という猛攻を、ミス・シャムールはフェンシングとバレエの動きで翻弄する。
その華麗な身のこなしに、シャットは思わず「美しい…」と見惚れる。
「貴様、ただの妖精ではないな!何者だ!?」
「ロイヤルティーチャー、ミス・シャムールよん」
ミス・シャムールはステッキでシャットの頭を小突く。
「服装の乱れは心の乱れ。今あなたの心はとても乱れている!」
「こ、これは!クローズたちに邪魔され…」
「言い訳はノー!誰に邪魔されても、信念があればやり通せるものよ。それができないほどに、今あなたは自信を無くしている!なにか悩みがあるのじゃなくて?」
完全に心を見透かされてしまったシャットは戦意を喪失。涙ながらに膝をついて「最近イヤなことばかりのみ…」と愚痴をこぼし始め、ミス・シャムールに頭をポンポンされる始末。
「そういう時こそおしゃれよん!メイクをきめて気持ちをアゲアゲにするのよん」
ミス・シャムールが出した小さめのドレッサーに、シャットは目を輝かせる。
こうしてプリキュアたちの戦いをよそに、ミス・シャムールのメイクレッスンfor敵幹部が始まった。
「うーん、いい色だけど、無難すぎね。たとえば、ほら…」
普段の紺色ではなく明るい紫のメイクを施すミス・シャムール。
「おおっ…!お前!なかなかのチャレンジャーだな!」
「あなたにとても似合ってるわん」
満更でもないシャット。
「敵にレッスンしてどうするロマー!」とアロマにもっともなツッコミを入れられるが、ミス・シャムールは
「笑顔を守るのがプリンセスプリキュアの使命。元気の無い人を励ますのもプリンセスのたしなみよん。
たとえ戦う相手であっても。それがエレガントというものよん。違うかしら?」
とプリキュアに問う。
「確かに、人が弱ってへこんでるとこを突くのは美しくないかもね!」
「そして、ピンチは自分を高めるチャンスでもあるわ!」
「いついかなる時でも、強く優しく美しく!」
「そして正々堂々と!それがプリンセスだと思いまーす!」
ミス・シャムールはプリキュアたちの答えに満足げに頷くと、クロロに願いを叶える方法レッスン2、心を強く持って、前向きにGO!を施す。
そしてプリキュアたちはプリキュアエクラエスポワールでゼツボーグ達を浄化した。
「OH!これが、ワ・タ・シ…」新たなメイクに感動するシャット。どうやら、ゼツボーグが負けたことに気づいてないようだ。
「グーッド!とっても似合ってるわん。合格よん」
ミス・シャムールはシャットの手の甲に合格の肉球スタンプを押す。
「そうだ!私はやればできるのだ!私は、美しい~♪」
こうしてシャットは鼻歌交じりに帰っていき、黒猫チームも解放された。
「王国はいつかプリンセスプリキュアが必ず取り戻してくれる。ミーはそう信じてるの。
だからミーは今この世界でいろいろなことを学ぶの。
そしてそれをいつか王国に帰った時、誰かに教え役立てたい。それがミーの夢よ」
ミス・シャムールがクロロに教えるレッスン3。「今を大事にしながら、よく学び、よく遊ぶ。そうすればきっと夢につながるわ」
プリキュアたちの戦いを見て、ミス・シャムールのレッスンを受け、クロロは少し元気を取り戻したようだ。
一方自信を取り戻したシャットは、さらに独自のメイクを編み出し、キャンドルの刺さったバラの花束を持ち歩いて、すれ違ったクローズが振り向くと「素通りできないこの美しさ!参ったか!ハッハッハッハ、美しいって罪~♪」と意気揚々。
しかし知り合って間もないストップとフリーズにはメイクを変えたせいで「誰だろう?」と気付かれず、クローズには「くだらねえ」と鼻で笑われていた。
再び夢ヶ浜。黒猫チームは助けてもらったお礼にと、昨日拾ったキレイなボタンをはるかに渡す。
それはホープキングダム王家の紋章が刻まれたものだった。これはもしや、カナタの…?
【余談など】
思わず敵であるホープキングダムの住人の前で本音を零してしまったシャット。
だが項目冒頭で述べた矢継ぎ早のイベントに
- ドレスアップキー全て奪った!(3人に増えたロックが)→事態を飲み込めてなかった。
- 城をゼツボーグにして人間界に侵攻するんだね!→置いてかれ、帰る場所もなくなった。
- クローズが復活した!→絶望の森とディスピアが復活時にオロオロしてるうちに彼の部下にされてた。
と、関与できずに終始振り回されていたので、愚痴や弱音や涙の1つや10くらい出ても仕方ないのではないだろうか。
今やディスダークのリアクション要員にして愛すべきバカポジションが定着しつつあるシャットから、今後も目が離せない。
ちなみに猫の対決がどうなったかは謎だが、はるかの腕前とシャットの謎のテンションは次回まで続いた。
追記・修正は敵に励まされてからお願いします。
- プリキュアってこんな武士道精神あふれるアニメだったのかw -- 名無しさん (2015-10-02 20:49:58)
- もうシャットさんがリアクション要員で仕方ないww -- 名無しマン (2015-10-05 12:57:22)
- 見ながらシャットさんに同情っつーか共感っつーか……俺も最近嫌なことばかりのみ…… -- 名無しさん (2015-12-24 19:24:09)
- 今ヤバい状態のシャットさんだけど、イーラやファントムみたいにこの回が後々のフラグになってたりするんだろうか… -- 名無しさん (2015-12-24 19:31:17)
- 「例え敵でも弱っていたら助ける」。見事にこの話がシャットさんへの救済に繋がったんだなぁ… -- 名無しさん (2015-12-28 10:40:54)
- ギャグ回ではあるけど、「美しさを求める」という姿勢を否定されなかったことがシャットの改心に繋がってると思うと感慨深い -- 名無しさん (2016-07-23 03:37:11)
- 普通のプリキュアなら単なる尺伸ばしの日常回になるだろう所を、しっかりと後に繋がる伏線になるのは姫プリならではだよな。本当に見事。 -- 名無しさん (2016-07-23 07:58:43)
最終更新:2023年03月19日 01:55