推しに“イベント行けません“は禁句──VTuber九条林檎が問題提起

推しに“イベント行けません“は禁句──VTuber九条林檎が問題提起

「なぜ推しに『イベント行けません』と言ってはいけないのか」で話題を集めた九条林檎さん

なぜ推しに『イベント行けません』と言ってはいけないのか」と題した、VTuber・九条林檎さんのX(旧Twitter)の投稿が話題を集めている。

この投稿で九条林檎さんは、アーティスト/クリエイターによるSNSへの告知に対し、ファンがそれに参加できない旨をリプライなどで直接伝える行為(※)を「イベント行けません」と総称して問題視。

(※)「イベント行けません」の例として、九条林檎さんは「配信見に行けません」「ライブ行けません」「大会見れません」「イベント行けません」などを挙げている。

「体感が主かつ簡易」と前置きしつつも、これらの発言をアーティスト/クリエイター側がどう受け止めるのか、4枚のスライド画像にまとめている。

【画像】なぜ推しに『イベント行けません』と言ってはいけないのか

アーティスト・クリエイター「本人に直接言わない方がいいこと」がXで話題に

今回の九条林檎さんの投稿は、Xで話題になっていた歌い手・超学生さんの投稿を受けてのもの。 超学生さんは、「本人に直接言わない方がいいこと」として、「小説家に『ブックオフ/中古/図書館で読みました』」「アーティストの告知に『行けません/見られません』」などの発言を紹介。

この投稿に対して「イベント行けません」が「禁句とされる理由がわからない」という意見があがり、今回九条林檎さんがその理由を解説するに至ったのだという。

「イベント行けません」と伝えるべきではない──九条林檎の持論

九条林檎さんは、アーティスト/クリエイターに「イベント行けません」と直接伝えるべきではない理由として、「作品存在意義の否定」「商業的非協力の表明」「価値の比較・否定」「期待に対する否定」の4つを紹介。

「人間の脳は賢く、ストレートな否定でない場合でも無意識に悪意を感じ取り、傷ついてしまう」とし、それぞれについて次のように詳しく説明している。

■なぜ言ってはいけないのか

①作品存在意義の否定
コンテンツは基本人に楽しまれるためにある
「行けません」と言った場合、意図とは別に 「それは私には楽しまれませんよ」 というような作品の存在について否定的な意味を持ってしまう

②商業的非協力の表明
「行けません」は勿論商業的な効果についても協力できないということ
言う必要のない時に言えば理由に関わらず非協力を表明することになる
※言うまでもないが商業的に失敗したら普通は活動がより厳しくなるので失敗したくないと思うことが多い

③価値の比較・否定
仕事が理由なら 「仕事の方が価値があるので行きません」が含意されてしまう、勿論仕事は大事だが相手と何かについての言う必要のない比較結果を伝えることは相手に対する侮辱になりやすい

④期待に対する否定
推しはより多くが参加することを期待して投稿をすることが多いが単純にその期待を不必要に否定してしまう なぜ推しに『イベント行けません』と言ってはいけないのか|九条林檎さんのXより

九条林檎「人の悲しみはその人にしかわからない」

話題となった投稿にリプライする形で「傷つくなんて大げさと思うかもしれん」と綴った九条林檎さん。

自分自身がファンに「イベント行けません」と伝えられた場合はショックを受けるほどではないとしつつも、「人の悲しみはその人にしかわからない」という言葉を残している。

(だからこそ、その一方で、「スタンスは人によって違うので100%ダメという話ではない」ということも、九条林檎さんは念押ししている)

“己の欲せざる所、人に施す勿かれ”とは孔子の言葉だが、どこまで行っても自分と他人は違う生き物だ。自分が良かれと思ってやったことでも、逆に相手に迷惑をかけてしまうことは十二分にありうる。

SNSによって、アーティストやクリエイターなどの著名人と(まるで友だちのような距離感で)コミュニケーションすることが当たり前に行われるようになった状況がある。

だからこそ、善意や応援のつもりで伝えた発言が、裏目になってしまっている可能性に注意したい。

(※8月29日18時追記)九条林檎さんが今回問題提起するに至った経緯を追記いたしました。

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