ブラックバス漁業権、免許更新認める 「脱バス」で返上検討の漁協も

羽場正浩 池田拓哉
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 富士山ふもとの湖で例外的に放流が認められているブラックバス(オオクチバス)の漁業権について、山梨県は28日、来年から10年間の免許更新を地元漁協に認め、公表した。生態系への悪影響が懸念される特定外来生物に指定されていることを念頭に、次回の更新時までに免許返上を目指すなど、各漁協が「脱ブラックバス」の意向を示しており、県はこれに対して一定の評価をした。

 釣り人に人気のブラックバスは、2005年の外来生物法施行以後、全国で放流が禁じられた。だが、県内の富士五湖のうち、河口湖山中湖、西湖と、神奈川県芦ノ湖の4湖に限っては、法施行前から各漁協が漁業権を持っていたため、「特例」として免許が認められてきた。

 免許更新にあたり、3漁協は「脱ブラックバス」に向けたロードマップを県に提示。すでに放流をやめた西湖漁協は今後10年で免許返上を検討する。山中湖漁協は放流量を33年にゼロとする目標を設定。ブラックバスの遊漁料収入が約8割と突出する河口湖漁協は放流量の漸減を目指す。(羽場正浩、池田拓哉)

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