説明しなかったのは誰か
ワクチンを接種した5時間後に、それまでは元気だった少年が急死した。少年は気管支喘息の既往歴があったというが、死因との関連は考えられるのだろうか?母親に聞くと、喘息の症状は幼児期までで、2歳の時に入院したことはあったが、最近は発症することはなかったという。だからこそ、野球部に入り、元気にグラウンドを走り回ることができていた。小児喘息の発症は、医師の見解からも考えにくい。また、家族や親族にも心疾患の既往歴はなかった。
最愛の我が子を死に追いやった原因は何なのか?母親はひとつひとつその可能性を消していった。
父親「本当に元気な息子だったから。あの日までは、あの時までは…だから、ワクチンしかないと思う」
母親「あらゆる原因を考えては調べたが、何度考えてもワクチン以外は考えられない」
少年の死亡から1年近くが経過した頃、母親が私に胸の内を明かしてくれた。「これからは、もっと息子の死亡の経緯を伝え、ワクチンの有効性だけでなく、リスクも国に訴えていきたい。」「息子の死因を何としても究明したい。あの世で息子と会った時、私も私なりに頑張ったよと胸を張って言いたい」
ワクチンの有効性を信じ、感染症予防のために接種した少年とその家族。責任の一端はワクチンのリスクをしっかりと説明してこなかった国であり、地方行政であり、そして我々マスコミにもある。