「ワクチンを打つほど重症化する」は誤り
「ワクチンを打つほど重症化する」は誤り。イスラエルの入院患者を調べたら6割が接種者だったので生じた疑惑。実はこれは、接種率が8割の国なので、必然的に入院患者に占める接種者の割合が多くなることや、未接種者の殆どが重症化しない若者であること等が理由。補正すればワクチンの効果は明らか。
【解説】
①重症化した入院患者515人の内、301人(約6割)がワクチン接種者であるが…
②感染率の人口比で補正すると…
1-5.3/16.4=67.5%
接種が重症化を67.5%防いでいることになる。
これは、これまで重症化防止93%と言ってきたことに比べると、デルタ株ではワクチン接種の有効性がかなり低下しているように見えるが…
③年齢層の人口比で補正すると…
50歳未満 1 - 0.3/3.9 = 91.8%
50歳以上 1- 13.6/91.9 = 85.2%
年齢層別に分けない場合の67.5%よりも、遥かに高い重症化防止の有効性があるとわかる。
上記の読み間違いは”Simpson's paradox”と一般に言われるもの。ワクチンの有効性と重症度の比較の場合、ワクチン接種状況と重症度のリスクの両方が高齢者層で体系的に高いという年齢格差を考慮せずに推定した場合、全体的な有効性(67.5%)がいずれの年齢層の有効性(91.8%および85.2%)よりもはるかに低いというパラドックス的な結果を生み出した。
その後、更新版(2021/9/2)は以下の通り。
【追記】
ワクチンの有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。