みなさんこんにちは!かじつそろばん教室です。
今回は、かじつそろばん教室でも指導している、かけざんで最も速い計算方法【両落とし】の概要ついて、解説します。
意外かもしれませんが、実は、そろばんっていろいろな計算方法があるんです!
両落としに加え、現代のそろばん業界では一般的な【片落とし】について、
また一昔前は、ここからスタートした…!という【普通乗法】とあわせて、強み・弱みをご理解いただければ幸いです。
それでは早速、説明していきましょう
※この記事の内容は、動画でもご覧いただけます。
【前提】「普通乗法」と「片落とし」
普通乗法の解き方
そもそも、名前の由来からいきましょう。
「両落とし」と言っていますが、「何を落としているの?」というお話ですね。
例題【234×5】を使って説明します。
まずは何も落としていない方法「普通乗法」を見てみましょう。
実(かけられる数)をそろばんの真ん中に、法(かける数)をもっと左に置いて、かけざん九九を末尾からかけていきます。
これにて終了。盤面の右4桁に「1170」という答えができあがりました!
これが普通乗法、何も落としていない方法です。
片落としの解き方
ではつぎに「片落とし」を見てみましょう。「片落とし」が現代そろばん界では、もっともメジャーだと思います。
実の234は置きますが、法の5は置かない。法だけ「落とした」わけです。
問題を置く手間が減りますので、普通乗法より速いのがわかります。
この問題だと「5だけじゃん!」という話ですが、問題がむずかしくなればなるほど(桁が大きくなればなるほど)「置かない」ことのメリットが大きくなっていきます。
※法の5を置かないだけで、計算手順は普通乗法と同じです。
「両落とし」とは「何を落としているの?」
本題です。法だけ落としたのが「片落とし」と言うことは、「両落とし」は…
そう、実も法も両方とも落とすということです。
トップクラスの選手たちのほとんどは、みな両落としです。
現代のそろばんは江戸時代とは違い、問題はプリントに書いてありますし、またみんな文字が読めます。
「なら、もう問題は置かなくていいよね!」「答えだけそろばんに置いていこう」と、進んでいきました。実際に計算してみましょう。
これにて終了、盤面に正解の1170が現れましたね。
両落としは「問題を置かない」時間だけではなく、問題を消していく時間もないというところがポイントです。
両落としが圧倒的に速くなること、お分かりいただけたでしょうか。
両落とし、3つのメリット
次に、両落としのメリットを説明します。
①はじめに桁数を把握する必要があるため、ケタをまちがえにくい。
②一番大きい桁から計算していくので、概数を把握する習慣ができる。
③そろばん式暗算との相性が最適です。
あたまの桁幅は有限です。ここを問題で使ってしまうのは、もったいないですよね。
デメリットはないの?
ただデメリットもあります。ひとつひとつの位取りがやや難しいです。
「慣れればできる」というレベルのものではなく、「正しく理解していないとできない」といったレベル感です。
概数はズレませんが、精緻な計算となると、ちゃんとルールを理解していないと、こたえがめちゃくちゃなものになってしまいやすいです。
「両落とし」をマスターしたい!
業界全体の傾向として、はじめ片落としで指導して、大会を目指したり、段を取りたいという生徒に両落としを伝えるのが一般的です。
ただ強豪塾や、暗算力を早い段階から鍛える哲学をもった教室では、はじめから両落としで指導するところが多い印象を受けます。
ちなみに、かじつそろばん教室は初めから両落としで指導しています。
両落としのやり方については、かじつそろばんチャンネルでもやり方動画をアップしていますので、かけざんの動画をご覧いただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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