見出し画像

「トルコで接種後に奇形児が生まれた」は誤り

「トルコで接種後に奇形児が生まれた」は誤り。福祉党党首の反ワクチン会見がTVで拡散したもの。映像中の写真は、過去の奇形児の例であって、今回の接種後に生まれたものではない。例えば毛に覆われた子は2013年の写真。番組では接種が原因とする根拠は何も示されていない。

◾️トルコのテレビ”Beyaz”の番組映像
https://youtu.be/ywPmw2Y3QkE

画像3

◾️TV番組で使われた毛で覆われた子供の写真
2013年にネットに投稿された写真である。
http://yourentinfo.blogspot.com/2013/11/baby-born-to-most-hairiest-family-in.html?m

画像3

◾️尻尾のはえた子供の写真
写真ライブラリーに登録された写真である。
(著作権の関係から非掲載とします。以下URLからご自身でご確認ください)
https://www.sciencephoto.com/media/89784/view/human-baby-with-a-tail
◾️️6本の手足がある子供の写真
2016/6/3にIndia.comで報じられたものと、teit.orgがファクトチェックで解説している。
(写真は非掲載とします。teit.orgからご自身で確認ください)
◾️teit.orgファクトチェック
https://leadstories.com/hoax-alert/2021/10/fact-check-mrna-vaccines-do-not-change-dna-or-cause-birth-defects.html
[原文]
The Turkish fact checking organization teyit.org reported on September 22, 2021, that these photos of infants are unrelated to the mRNA vaccines. One photo of a baby with a tail is clearly labeled as digitally manipulated on the stock photo licensing site Alamy. It dates back to August 2, 2009. Another baby, born in India in 2013, has a genetic condition called "Werewolf Syndrome." Her story was reported in DailyMail.co.uk on November 1, 2013. Another birth in India, reported in india.com on June 3, 2016, of two babies, a boy and a girl with six limbs between them, were born attached at the torso.
[和訳(意訳)]
teit.orgはこれらの写真はmRNAワクチンとは無関係であると報告。尻尾のある子供の写真はサイト「Alamy」で2009/8/2に撮影されデジタル処理されたものと明記されている。2013年にインドで生まれた別の子供は"狼男症候群 "と呼ばれる遺伝子疾患を持ち、2013/11/1のDailyMail.co.ukで報じられた。また、2016/6/3にindia.comで報じられた赤ちゃんは男の子と女の子の間に6本の手足があり胴体のところでくっついて生まれた。
◾️”Beyaz”のTV番組を解説するブログ
写真は過去の奇形の事例であると解説している。
https://www.stopworldcontrol.com/disorders/
[原文]
The photos he shows are however from past birth defects. The baby covered in hair is for example from an Indian family who have a rare genetic disorder causing the members to be covered in hair. They are called the 'Werewolf family' (source). The photo of the baby with a tail is probably also real, as more people have been born with a tail in the past.
[和訳(意訳)]
しかし、彼が見せている写真は、過去の奇形の例である。例えば、毛で覆われた赤ちゃんは、珍しい遺伝子疾患を持つインドの「狼男一家」と呼ばれている家族のもの。尻尾のある子供も本物の写真でしょう。なぜなら、過去には尻尾を持った赤ちゃんが多く生まれたから。

【追記】
ワクチンの有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。


ピックアップされています

COVID-19 [ワクチン編]

  • 92本

noteのタイムスタンプは初回登録時のものが残ります。記載した更新日付が最新の更新記録となります。これ以前からネット上に残る古い記事は内容に責任を持ちかねます。

鼠々蛸腕
トルコはデマで良かったです。
日本はファイザーで2件有りました。
https://covid-vaccine.jp/pdf/000838210/?page=586
https://covid-vaccine.jp/pdf/000838210/?page=817

伊賀 治 デマ撲滅ファクトチェック集
接種による奇形児出産ではなく、単に接種後の奇形児出産ですね。日本の奇形児発生率は2.5%ほどなので接種後の発生としてあり得る数値かと。接種したから増えたという数値なら別ですが。
Udom Rod
貴重な情報ありがとうございます。「4本の足と3本の手の赤ちゃん」はどうでしょうか。
https://ameblo.jp/zsunsun55z/entry-12702444386.html の3枚め
また、他国にも同じような情報があるのは気になります。
https://ameblo.jp/sunamerio/entry-12698982129.html
日本では、厚生労働省のワクチン接種後の副反応疑いの資料の中に数件あったと思います。トルコの写真がデマだとしても気になるテーマです。
伊賀 治 デマ撲滅ファクトチェック集
発信者が同じなら他も然りでしょ。
それもファクトチェックがあったので記事に追加しておきましたよ。
国内の報告でも統計的に奇形発生頻度が高ければ調査しますが、因果関係が疑われるほどの発生数ではないということですね。
気になるなら、ご自身で調べてみては?心配だ心配だと騒いでも解決しませんよ。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。
ご自由にお使いください。但し、画像等は説明の必要性から引用したものなので、引用の範疇でお願いします。また、改変された場合の責任は改変者が負うものとします。 多くの皆様からのご助言と情報提供に感謝致します。[twitter]@osamu_iga #新型コロナ #COVID-19
「トルコで接種後に奇形児が生まれた」は誤り|伊賀 治 デマ撲滅ファクトチェック集