「ラゲブリオ販売後85日で9人死亡。フランスは購入取消し」は誤り
[2023/4/23更新]
「ラゲブリオ販売後85日で9人死亡。フランスは購入取消し」は誤り。その死亡数は後の調査でMSD社が因果関係を否定。フランスはPfizerの優先調達を判断しただけ。ラゲブリオの薬効を否定するものではない。
【解説】
「販売後僅か85日で9人死亡」は、薬害オンブズパースン会議が「 ラゲブリオの使用一時中止を求める要望書」で使用直後調査の死亡と副作用の件数を問題視したことが発端。この使用直後調査は自発報告による生データなので、因果関係は不明な有害事象である。その後の特定使用成績調査(中間報告)で、MSD社は因果関係無しと判断している。
「フランスは購入取消し」は、薬事・食品衛生審議会で「Pfizer社製を優先調達するとフランス政府が判断したものと推測する」と厚労省が回答している。
いずれもラゲブリオの薬効を否定するものではない。但し、特例承認に至るまでの議論で、催奇形性等の副作用の懸念や、有効性が「期待できる」という弱い表現に留まる等、製造販売後も引き続き情報収集が必要とされているものであることに留意すべき。
【追記】
ワクチンや治療薬の有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。