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自己紹介

学部では理学系の生物学を学びウェットの微生物実験を主に行っていました。修士/博士課程においてはドライのゲノム解析や進化解析が中心の研究にシフトし、オミックスデータや環境データの統合的な解析を行っていました。 また、博士新卒で入社したフリークアウトでは機械学習エンジニアとしてインターネット広告システムの開発に従事しており、チームでのシステム開発の経験もあります。 最近はtayo関係で求人や産学連携のお仕事が多いですが、専門の海洋微生物学やバイオインフォマティクスに関してもお話できます。学部生や高校生向けの発表なんかもそれなりに経験しているので色々こなせると思います。 趣味は漫画を読むことと、アメリカのアニメと、USインディーロックです。大昔はバンドをやっていたりもしました。釣りも好きですが免許がないので、誰か連れて行ってください。道具は貸します。

代表的な論文

Solar-panel and parasol strategies shape the proteorhodopsin distribution pattern in marine Flavobacteriia.

Yohei Kumagai, Susumu Yoshizawa, Yu Nakajima, Mai Watanabe, Tsukasa Fukunaga, Yoshitoshi Ogura, Tetsuya Hayashi, Kenshiro Oshima, Masahira Hattori, Masahiko Ikeuchi, Kazuhiro Kogure, Edward F DeLong, Wataru Iwasaki

The ISME journal 12(5) 1329-1343 2018年5月

要約
海洋表層に生息する細菌の約半数はプロテオロドプシン(PR)と呼ばれる光受容体を持ちます。PRは光からエネルギーを受け取る「太陽電池」のような役割を持ち、細菌の海洋表層への適応に大きく貢献していると考えられています。では、残りの半数の細菌は、重要な光受容体であるPRをなぜ持たないのでしょうか?本研究では、大規模なゲノムデータ解析を行い、海洋表層に生息する細菌には光からエネルギーを得る「太陽電池型」と色素で光を遮る「日傘型」の適応戦略があることを発見しました。すなわち、太陽からの莫大な光エネルギーにさらされる海洋表層の細菌は、ただその恩恵を受けるだけではなく、「光を利用するか、光を避けるか」という“究極の選択“を迫られていることになります。本研究により、地球表面の7割を占める海洋表層に生息する膨大な細菌の基本生存戦略の理解が進むとともに、「光」が生物の設計図であるゲノムの大きさを決めるという新たなゲノム進化メカニズムを提唱しました。
エピソード
本研究は博士審査のデッドラインの一週間前にアクセプトされました。博士3年の当時は共同研究先のハワイ大学に留学していたので、大慌てで飛行機のチケットを取りました。しかし10年に1度の大雪で飛行機が止まり、コロナ前にしてハワイからリモートでのディフェンスを行うこととなりました。当時の指導教員の寛大な対応に強く感謝しています。
代表的な受賞歴

生命情報科学若手の会 第12回研究会 優秀発表賞

2020年

大学院生の頃にスタッフをやっていた学会に、ポスドクになってから参加して受賞したもの。院生の枠を奪って受賞するのが申し訳ないという気持ちもある一方、最も長く関わってきた会に評価されるのはなんだかんだで嬉しかったです。

自然環境学専攻 専攻長賞 (修士課程)

2015年

当時、自然環境学専攻の修士課程では「一番成績良かった人が研究科長賞 (=首席)」、「二番目の人が専攻長賞」という不思議なシステムでした。なので、修士課程を二番目の成績で出たということです。研究科長賞だと奨学金全額免除、専攻長賞だと半額免除になるので非常に有難かったです。たぶん人生で二回ぐらい「修士は首席で出ました」という発言をした気がしますが、それは嘘です。

資金獲得歴

日本学術振興会 特別研究員(DC1)

ゲノム解析による海洋環境適応遺伝子の網羅的抽出

2015年4月 ~ 2018年3月

日本学術振興会 若手研究者海外挑戦プログラム

細菌の海洋表層適応:「日傘・ソーラーパネル仮説」の検証

2017年9月 ~ 2018年2月

学歴

東京大学 新領域創成科学研究科 大気海洋研究所 生物遺伝子変動分野

2015年4月 ~ 2018年3月卒業/修了

海洋性Pseudomonasの研究をテーマにDC1を取っていたんですが、DC1で申請した内容はあんまり面白い結果が出なかったのでショートペーパーにまとめ、修士の研究を継続して行い博士論文を書きました。 Asian Symposium on Microbial Ecologyの台湾大会で日本の学生代表をやったり、生命情報若手の会のスタッフをやったり学会活動もそれなりに。次世代研究者海外挑戦プロジェクトでハワイ大に半年弱留学したのも大変良い思い出です。

東京大学 新領域創成科学研究科 大気海洋研究所 生物遺伝子変動分野

2013年4月 ~ 2015年3月卒業/修了

原核生物型ロドプシンに着目し、海洋細菌の光利用と進化に関わる研究を行なっていました。

早稲田大学 教育学部 園池研究室

2009年4月 ~ 2013年3月卒業/修了

シアノバクテリアの概日リズムを研究するための連続培養システムの構築を行ないました。

職歴

株式会社tayo 代表取締役

経営部

2019年5月 ~ 在籍中

アカデミア向け人材交流プラットフォームの運営と開発

海洋研究開発機構 特任研究員

生命理工学センター

2019年2月 ~ 2021年6月 退職

全球的な炭素循環サイクルにおける微生物の役割を探るため、バイオインフォマティシャンとして深海微生物の群集構造の解析を行なっていました。

株式会社フリークアウト 機械学習エンジニア

Science Division

2018年4月 ~ 2019年1月 退職

IT広告のターゲティングの最適化に関わる機械学習プロダクトの作成

講演・ライティングの実績
提供できる技術、相談できる内容
炭素・エネルギー循環における海洋微生物の役割や進化が専門です。 プロ向けの内容よりも、微生物生態学やバイオインフォマティクスなどの分野の概略を文野外の方に向けて分かりやすくお伝えする方が得意です。 また、博士人材のキャリアに関し、ポスドクとしての視点と人材業界の事業者としての両面からお話することもできます。学会のキャリアセミナーでの講演依頼など、お気軽にお問合せください。
主な実績

アカデミアか、民間企業か、それとも起業?研究者のキャリア選択を考える (2021年9月27日 第10回生命医薬情報学連合大会 / キャリアパスセッション)

https://www.jsbi.org/iibmp2021/career_path/

人材市場の観点から、バイオインフォマティクス領域の研究者の市場価値などをお話するとともに、セッションの企画・モデレーターも務めました。

産学連携の実績
提供できる技術、相談できる内容
微生物のゲノムデータの産業利用や、バイオインフォマティクスに関することであればご相談に乗れると思います。 また、tayo.jpのネットワークを通して幅広い分野における産学連携プロジェクトのサポートが可能です。
主な実績
大手企業の社内アクセラレーションプログラムでの産学連携サポートや、産学連携のインキュベーションプログラム運営など
所属学会

日本微生物生態学会

所属コミュニティ
言語

英語

業務に関するコミュニケーションが可能

日本語

ネイティブレベルでコミュニケーションが可能