小数が入った計算問題は、意外と間違えてしまうことが多いです。
大人になると、計算には電卓を使ってしまうので、いざ自分で計算をしようとすると、「小数点はどうするんだっけ?」と迷います。
忘れてしまった方は、この機会に小数の計算の仕方を学び直しましょう。
問題
次の計算をしなさい。
5.5−0.5÷0.25
慣れている人なら暗算でも計算ができるはずです。ゆっくり落ち着いて計算をしてみましょう。
さて、今回の計算の答えは「3.5」です。正解できたでしょうか。
解説
今回の計算は、いくつか間違えやすいポイントがあります。よくある誤答例を見ながら、解説をしていきましょう。
誤答例1
まずは、計算の順番です。今回はひき算とわり算が混ざった式です。四則計算を含んだ計算は、かけ算・わり算をして、その後にたし算・ひき算の順でしたよね。
パッとみると5.5−0.5で、計算がしやすそうになっているからといって、ここから計算をしてはいけません。
計算の順序に注意
(1)かけ算・わり算の計算
(2)たし算・ひき算の計算
誤答例2
先にわり算である0.5÷0.25を計算しましょう。これもよくある間違いは、5としたり50としてしまうことです。
25÷5=5というのは正しいですが、今回の計算とは違いますね。
このような小数を含んだ計算は、10倍、100倍・・・をして、小数点を動かして、計算すると、わかりやすいです。
0.5÷0.25=50÷25とすることができます。
(わる数、わられる数をともに100倍しました)
50÷25=2なので0.5÷0.25=2です。
計算の工夫
ということで、計算をまとめると以下のようになります。
5.5−0.5÷0.25
=5.5−50÷25
=5.5−2
=3.5
また、少し計算を工夫には、小数を分数に書き換えるという方法があります。
例えば以下のようなものです。
1/2 = 0.5
1/4 = 0.25
すると、わり算部分の計算を分数ですることができます。
0.5÷0.25
=(1/2)÷(1/4)
=(1/2)×4
=2
分数にしてしまえば、小数点の間違いもしなくなりますね。
ただし、分数のわり算は、「ひっくり返してかけ算」という操作が必要になるので、これもちょっと注意です!
まとめ
いかがでしたでしょうか。小学校の算数なんて簡単、と思っていても、実は普段電卓を使ってしまっていて、計算のやり方を忘れているということがあります。
ぜひこの機会に、算数の学び直しをしてみましょう。
文・監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。
編集:TRILLニュース