阿武隈急行をテーマに18日から福島県伊達市で開催された「全国高校生地方鉄道交流会」は最終日の20日、市内の保原市民センターで企画部門の発表会を開いた。全国から集まった高校生らが市内でのフィールドワークなどを基に、路線利用者の増加や観光客の呼び込みに向けた多彩なアイデアを披露した。
一般社団法人全国高校生地方鉄道交流会(大溝貫之代表理事)の主催。沿線の福島、宮城両県を含む7都府県の11校からオンラインを含め約110人が参加した。大溝代表理事や阿武隈急行の冨田政則社長、佐藤弘一副市長らが審査員を務めた。
福島交通飯坂線と連携した周遊券の販売や、車両の窓を開放する「トロッコ列車」の運行などを提案した成城中・高(東京都)が最高賞の阿武隈急行社長賞に選ばれた。芝中・高(東京都)が伊達市長賞、福島高専が代表理事賞を受けた。
参加者からは他に、「バーチャルユーチューバー(Vチューバー)とコラボレーションする」「定期券購入者に商店街で使える割引券を配布する」などの意見も出た。各校の発表後、冨田社長が「どれも斬新な提案だった。今後の業務に役立てたい」と講評した。
最高賞を受けた成城中・高は記念として、阿武隈急行の列車のヘッドマークを制作する。11月ごろ、同線の車両に取りつけられる予定。
参加校は次の通り。
福島高専(福島)目黒学院中・高、郁文館中・高、成城中・高、芝中・高(東京)昭和学院中・高、幕張中・高(千葉)東北学院中・高(宮城)東京農大二高(群馬)高松中央高(香川)清風南海高(大阪)