運送業の許可の種類

 

トラック運送業の許可の種類 運送業の許可の種類を解説

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許可の種類にについて教えてください。

 

まず、運送業は人を運ぶ旅客運送と荷物を運ぶ貨物運送に区分されます。
元々は、「道路運送」により旅客も貨物も定義されていましたが、平成元年に貨物自動車運送事業法の成立により貨物運送を経営する際は、貨物自動車運送事業法の許可が必要になりました。

 

バス

タクシー

トラック

 

<参考図>

旅客自動車運送事業 一般旅客自動車運送事業 一般乗合旅客自動車運送事業

路線バス
高速バス

一般貸切旅客自動車運送事業

観光バス
貸切バス

一般乗用旅客自動車運送事業

タクシ-
ハイヤー
介護タクシー

特定旅客自動車運送事業 特定の者の需要
貨物自動車運送事業 一般貨物自動車運送事業 更に、特別積合わせや利用運送など別途あり。
特定貨物自動車運送事業
貨物軽自動車運送事業

その他、自家用自動車を有償で貸渡すレンタカー事業や代行運転もあります。

 

道路運送法における許可又は登録を要しない運送の態様について

 

このカテゴリーでは、緑ナンバートラック(一般貨物自動車運送事業)を解説します。

 

 

トラック運送業の様々な形態

全国・広域ネットワークで混載輸送を行う路線トラック、複数の同業種企業の荷物を集荷し混載で配送する共同配送、宅配貨物に特化し、専門サービスを提供する宅配便、その他納品代行、元請け、総合物流、地域共配、統合納品、専門トラック、物流子会社、運送取扱い、引っ越し、下請け、張り付き、チャーター等があり、それにより事業に必要な許可が決まります。

 

 

貨物自動車運送事業法(2条)により、更に詳細に定義されています。

許可の種類には、一般貨物自動車運送事業特定貨物自動車運送事業貨物軽自動車運送事業があります。

 

貨物自動車運送事業

一般貨物自動車運送事業
不特定多数の荷主から有償で運送する事業。

特別積合せ貨物運送
不特定多数の荷主の荷物を仕分けして1台の自動車に積み合わせて運送する。(宅配便)

貨物自動車利用運送
一般貨物自動車運送事業者が、自らは運送を行わずに、他の運送事業者の運送を利用。

特定貨物自動車運送事業 
特定の荷主の荷物のみ、有償で運送する事業(物流子会社)

貨物自動車利用運送
特定貨物自動車運送事業者が、自らは運送を行わずに、他の運送事業者の運送を利用。

貨物軽自動車運送事業
不特定多数の荷主から軽自動車(3輪以上の軽自動車、自動二輪車)を用いて、有償で運送する事業。

貨物利用運送事業 第一種利用運送事業
第二種利用運送事業

 

特別積合わせや貨物利用運送事業を行う場合には、別途許可条件をクリアーする必要があります。

 

 

 

 


 

運送業許可そのものが必要か?

 

荷主(他人)の需要に応じてですから、自社製品を自社のトラックで運送する場合はもちろん不要です。
しかし、物流子会社などグループ会社であっても法人格が別で運賃を支払っていれば許可が必要になります。
また、判断が難しいところですがエアコン工事業者が設置工事の際、エアコン本体を運ぶ場合は運賃をいただいていないため許可不要が通説です。ただし、扇風機も一緒に配送する場合はもちろん許可が必要です。

 

貨物自動車運送事業法令適用事前確認制度

 

白ナンバートラック

 

許可を得ずに運送業を営むことは、当然ながら処罰の対象です。
ニュースで報じられる「白ナンバートラック」は、無許可による法令違反の事例です。

 

無許可営業は、貨物自動車運送儀業法で最も重い罰則です
3年以下の懲役若しくは3百万円以下の罰金、又はこれを併科する。

 

但し、一般貨物運送事業者は引っ越しシーズンに限ってレンタカーによる引っ越しを行うことのできる制度があります。

 

また、緑ナンバーは、沢山の遵守事項がありますが、例えば事業所税が非課税になるなど優遇される面もあります。

 

一般貨物自動車運送事業は更新がありません

 

一般貨物自動車運送事業は一度許可の取得ができれば更新はありません。
同じ運送業でも、一般貸切旅客自動車運送事業は、大きな事故が発生した経緯から更新があります。