法科大学院(ロースクール)の未修コースとは?基本情報をしっかり解説!
- 2021.02.17
法曹を目指す場合、司法試験に合格しなければなりません。
そして、司法試験は法科大学院(ロースクール)を修了することで受験することが出来ます。
法科大学院は必ずしも法学部を卒業しないと入れないわけではありません。
法科大学院には、社会人や他学部卒業者など法律の専門教育を受けたことがない方のための『未修者コース』が設置されています。
本コラムでは、法科大学院の未修者コースについて詳しく解説していきたいと思います。
法科大学院(ロースクール)の未修コース
法科大学院の未修コースの入試では、法律の試験をする代わりに小論文で論理的思考力が備わっているかを問われます。
また、出願書類には自己アピール等を記載したES(エントリーシート)を提出することが求められます。
法学未修者は文字通り法律を0から始めることになるため、一年目は基礎科目といって、法律の基礎を学ぶカリキュラムを組まれることが通常です。
2年目からは既修者と合流して実務家教員による答案作成の授業や、模擬法廷を使った実習の授業が行われることが多いです。
ゼミやサークルなどの集いもあったりします。
既修者であれば学部4年+院2年で学修するところを、未修者はわずか3年でこなさなければならないので当然負担は大きいですし、司法試験の合格率は低迷しているのが現状です。
しかし、志を同じくする仲間との出会いや、自習室等の環境の良さ、アクティブラーニングを体験できることは法科大学院ならではの魅力です。
※関連コラム:法科大学院(ロースクール)とは?入るにはどうすれば良い?メリットも簡単に解説
未修コースと予備試験受験で悩んだら
司法試験を受験するには法科大学院を修了する以外にも別の道があります。
それが予備試験です。
予備試験に合格すると法科大学院修了と同程度の能力を持っていると扱われ、司法試験を受けることが出来ます。
予備試験には受験資格の制限がないので誰でも受けることが出来ます。
また、予備試験合格者の司法試験合格率が80%を超えるのに対して、法科大学院未修コースの合格率は10~20%と程度と歴然とした差があります。
そこで、法科大学院未修者コースと予備試験受験で迷われることがあるかと思います。
この点、予備試験とは合格率が3%程度と非常に難しい試験であり、法学未修者が独学で受かるのはかなり厳しい試験です。
なので、予備試験を受験されるならば、予備校に通うことを強くおススメします。
したがって、予備校を利用して自由な時間で勉強しながら気長に司法試験を目指したい方は予備試験を受験される方が良いのではないかと思います。
逆に、一緒に勉強できる仲間を作り、教授や実務家教員などとの交流も深めながら、学生として専門的な教育を受けたい方には法科大学院未修者コースをおススメします。