刑法のみならず、司法試験受験においては、知識や書き方を蓄積しておく必要があります。
そのためには、基本書、参考書、問題集、判例集などが欠かせません。

刑法に関する書籍は沢山あるため、「どうやって選んだらよいのか分からない」と悩む人も少なくないでしょう。

そこでこのコラムでは、刑法の入門書、基本書、判例集、演習書、問題集、参考書のオススメにはどのようなものがあるのかをご紹介していきます。


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【司法試験】刑法の入門書~入門刑法学 総論・入門刑法学 各論~



法学教室という法学を勉強する方向けの雑誌に掲載されていた、「ゼロからスタート☆刑法“超”入門講義」をまとめて単行本化した書籍です。

“超”入門講義の名の通り、刑法の判例や学説の根本にある考えなど、基礎中の基礎から紹介しています。
刑法初心者でも、安心して刑法の基礎概念を理解できます。

本書では、判例や学説の根本にある価値判断や考えを学ぶことができるため、これらを頭に入れてから基本書に進むと、より基本書の理解が深まるでしょう。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい入門書の使い方とおすすめ本11冊

【司法試験】刑法の基本書

基本刑法Ⅰ 総論・基本刑法Ⅱ 各論(通読用)



ケースメソッドを用いて、判例や学説を分かりやすくかみ砕いた記述が用いられており、多くの受験生が基本書として用いています。

ケースメソッドの具体的な構成としては、
①判例を簡略化した事例と設問を挙げ
②その設例に関連する学説や判例等を記述した上で
③設問の答えを解説する
という流れです。

この①~③の流れは司法試験で受験生が答案を書く際に行うプロセスであり、基本書で知識を取り入れながら試験で解答する際の流れも学べます。

本書の活用方法としては主に2つ。
1.通読して何回も繰り返し読み、司法試験合格に必要な知識を頭にインプットしていくこと
2.問題集や演習書を解いていくと自分の足りなかった知識を発見できるため、その際に読み直すこと
となります。

刑法総論・刑法各論(辞書用)



先に挙げた基本書の『基本刑法』は学説の議論や判例の理由を最小限に留めているので、理解できなかったという場合もあるかもしれません。
その際には、本書を刑法の辞書代わりに使うと良いでしょう。

本書は実務のベースとされている行為無価値という考え方をもとに、判例・学説・自説を丁寧に記載しており、刑法の深い知識についても学べます。

本書の活用方法は、辞書のような活用がおすすめ。
例えば、『基本刑法』の記述では理解できなかった場合や、『基本刑法』よりもっと深い知識を知りたい際に、本書の該当箇所を読むなどです。

自説の部分では難解な部分も多く、分量があるため通読には向いていませんが、刑法の知識を補う教材としては最適です。

※関連コラム:【7科目・目的別】司法試験・予備試験におすすめ基本書32冊

【司法試験】刑法の判例集

刑法判例百選Ⅰ総論・刑法判例百選Ⅱ 各論



総論・各論併せて約200の主要な判例について、事案の概要・判旨・解説から説明を行っている判例集です。

本書に掲載されている判例は、司法試験受験生であれば当然おさえておくべきものが多く、本書を読んで判例に対する理解を磨いていくことになるでしょう。

判例集の活用方法としては、基本書などで百戦掲載判例が出てきた際、本書で該当判例を読む形がおすすめです。
この他通読も良いでしょう。

ただし、本書から得られる知識は多いものの、分量も決して少ないわけではなく通読には向いていません。
判例百選攻略講座の活用も検討することを推奨します。

判例刑法総論・判例刑法各論



本書では、判例百選と異なり、事案の概要と判旨のみが掲載されています。

その一方で、掲載判例数は1000にも及んでおり、下級審裁判例についても多数フォローされています。

短答知識では下級審判例の知識が必要なこともあるので、短答式試験で出された、判例百選に掲載されていない判例や下級審裁判例を学ぶ際に本書を読むといった使い方が良いでしょう。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい判例集の使い方とおすすめ本6冊

【司法試験】刑法の演習書

Law Practice刑法


本書は判例をベースに作成された問題集となっており、解説も非常に豊富なため、自学自習教材として最適です。

近年の司法試験の刑法科目では、事後強盗と共犯等の学説の理解を問う問題も出題されるようになっています。
本書は学説についての解説や、学説からの帰結も豊富に紹介されているので、そのような学説問題対策にも対応できる演習書です。

本書の使い方としては、問題を読んで答案構成や答案を作成して解説を見ることを繰り返すこと。
これによって、問題の答え方の学習や取り入れた知識のアウトプットをしていくことになります。

事例から刑法を考える


本書は、「事例から論点を抽出する」「論点について分析を行う」「論証を作成する」といった力を身につけることのできる演習書です。

1つの問題の中に様々な論点が含まれている等、司法試験と同様の構成になっており、司法試験に挑む前に解くべき1冊といえます。

論点表や事項索引がついているため、自分の弱点の論点が含まれている問題を答案構成するといった使い方がおすすめです。

刑法事例演習教材


本書は司法試験のネタ本といわれていた一冊で、本書と良く似た司法試験の問題が出題されていました。

全52問と問題数が豊富にあり、刑法の論点に対する網羅性も高いため、問題を解いて行くうちに相当力がつく事でしょう。

ただし、解説が薄い点には注意が必要です。
ゼミを組んで本書を活用する、予備校の解説講座を聞いて理解を深めていくといった使い方がおすすめです。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい演習書の使い方と科目別おすすめ本14冊

【司法試験】刑法の問題集・参考書

論文過去問答案パーフェクト ぶんせき本


出題趣旨や採点実感といった解答の参考になるものは法務省から入手できますが、これらでは合格水準レベルの答案を知ることはできません。

本書は司法試験の問題や受験生の答案が豊富に掲載されており、合格水準レベルの答案を知ることができます。

多数の再現答案を見比べて、どのような点を書けば合格水準に到達できるか、真似できる規範の書き方は無いかといった点に目を光らせつつ本書を読むと良いでしょう。

合格論証集 刑法・刑事訴訟法


司法試験の刑法科目では、2時間で問題を読んで答案を作成しなければならず、必然的に時間が厳しくなりがちです。

理由付けや規範を思い出して答案作成をしているうちに途中答案となってしまえば、答案で作成した部分以降は点数が入らず、良い点数が見込めないでしょう。
そのため、事前に論証集を用意しておくことが重要です。

本書は、各論点についての理由や規範を端的にまとめた論証集となっており、本書記載の通りに書いていけば時間の節約になります。
使える時間が増えるというメリットがあり、本書は是非手に入れておきたい一冊です。

論証集の中には正確性を欠くものもありますが、本書はアガルートアカデミーの講師が正確性に留意しつつ書きおろしているので、その点がきちんと担保されています。

本書の論証集を理解しつつ暗記するといった使い方がおすすめです。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい参考書の使い方とおすすめ本5選

まとめ

見出し

  • 入門刑法学 総論・入門刑法学 各論
  • 基本刑法Ⅰ 総論・基本刑法Ⅱ 各論
  • 刑法総論・刑法各論
  • 刑法判例百選Ⅰ総論・刑法判例百選Ⅱ 各論
  • 判例刑法総論・判例刑法各論
  • Law Practice刑法
  • 事例から刑法を考える
  • 刑法事例演習教材
  • 論文過去問答案パーフェクト ぶんせき本
  • 合格論証集 刑法・刑事訴訟法

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