※この記事には未発売のBD「絵馬に願ひを! Full Edition」のネタバレを多く含みます。ご承知いただいた方のみ追記からどうぞ。

Sound Horizon 7.5th or 8.5th Story Concert 絵馬に願ひを!〜大神再臨祭〜
終ひの公宴 廻壱拾捌夜若しくは…
2023.06.03. @東京国際フォーラムA

泣いても笑っても千穐楽です。この日東京は夜半に台風が抜けていったので、午前中はまだちょっとお天気がぐずついてました。
ホテルを早めにチェックアウトして東京駅グランスタのコインロッカーにスーツケースを預け(荷物を絞っていたので前日買ったぬいはスーツケースにぎゅう詰め)、友人とESPミュージアムにお邪魔してふらはいちゃんとナイトホークちゃんにご挨拶してきました。からの、渋谷にある御嶽神社に参詣。ここの狛犬が狼だと聞いていたので!
からの会場向かって、相互さんにご挨拶。ここ数年機会がなかったりなんだりで10年近く相互なのに初めましてさんだったり5年ぶりだったりで久々に充実した開演前でした。
この日は一番前のブロックのド下手。発券した瞬間これはヒデちゃん由有さんは見切れだな…と覚悟しましたが、意外とそんなことはなかった(ギリ見えた)。

0.前説
姫子の父(CV.大塚明夫さん)が担当。ヤバいいい声すぎて開演前なのにMPが奪われてしまう…!
2年ほど前から皆様にはお世話になっていたようで、そんなこととはつゆ知らず…会話の少ない親子でして、と腰が低そうな口調。海にも連れていっていただいたようで、ただ娘に聞くとまだ水の冷たい時期なので少し怒っていたようだったと語るお父さん。うわそれ弥生の大海原(4/13、4/27、5/6公演の日替わりED。佐久姫入水自殺ルート、寸前で引き返すverと完遂verがある)把握されてるってことじゃん…
次はもう少し暖かくなってから誘ってやってください、と。……佐久姫ちゃんをそのレベルまで絆すのなかなか難易度高くないです……?っていうかBDに夏の海に誰かと一緒に行くEDがあるってことですか????

⊿第壱参道:す(右)
1.星空へと繋ぐ坂道
前日の佐久姫死亡ルート突入事件があったので、石姫死亡ルート行ったらどうしよう…と思ってたんですが杞憂でした。
千穐楽なんで最後だしっかり見るぞ!と意気込むとどうしても井坂さん(石姫ちゃん)を見てしまう…おかげで「磐長き〜」からダンサーさんが入ってきて以降の振付が「続く(神社ルート)」と全く違うのは分かるんだけど細かいとこがどう違うとか全然把握できてないのでだめです。おかしいなわりと洋介さん見ようと思ってたはずなのにどうして…

2.狼欒大社
冒頭の深見さんのナレーションがゆっくり気味だったので、能楽関係者の「嗚呼…其処に《物語》は在るのだろうか…」が「そこロマ!」に短縮される若干おもしろアドリブがありました。
ソロパートは中さん(S.sx)→一徹さん(Vn)。中さんのソロの時らっしーがタオルかなんか使ってめちゃめちゃ煽ってくれてました(中さんが座ってたのがらっしーのキーボードセットのちょうど前)。それにしても一徹ニキ、今ツアー中盤から他の人のソロ煽りに暴れまくってたせいで終ひの公宴だけやたら大人しかったな…の印象が勝ってしまった…ソロのフレーズが一級品だからこそいい意味で悪ふざけできるのが凄いところ。
神社も大社も見どころ同時多発すぎるせいで、進撃の軌跡ツアーの自由の代償なみに何回見ても一度としてちゃんと見れたと言い切れる回がない。もはやバグ。
ラスサビの石姫ちゃんのエア楽器パート、この日はエアサックスっぽかった記憶。能楽関係者の歌唱後半めちゃ荒ぶってなかったですか??

あと公演の内容とは直接関係ないんですが、この日台風の影響で新幹線ダイヤが乱れまくっていたせいで開演後に入場してくる人がちらほらいて、隣の席の人(+自席の列を間違えた人)を通すためにステージから視線を外さざるを得なかった箇所があったのが少し残念でした。遅れてくること自体は今回不可抗力だし仕方ないんですが、いつもならコンサート上演中、曲を演奏している最中にドアマンの方が扉を開けて入場させるようなことはあまり記憶がなかったので、いや一演目終わって区切りの時に客席出入りさせるのが普通じゃないんかい!と思ってしまった次第です。(実際軌跡ツアー大阪でシンクロライト不調で弓矢終わった後に途中離席した時、14文字の伝言が終わるまでドアマンの方がちゃんと再入場を止めてくださいました)この辺はアンケートにも書いて出しました。ほんと今回ステージ外の部分でのモヤポイント蓄積が多かったので今後是正してくれ…
しかもこの時入ってきた隣の人の香水がかなりキツくて(よりによって以前受注で出てたロイヤルローズフレグランス…)、公演中不意に香りを吸ってしまって思考が途切れるのが辛かったです。マスクを軽々突破してくるくらいキツいってどんだけ香水使ったんだ…今回の内容テーマ的に薔薇の香りは不似合いなんよ…まさかこんなところで香害(?)に当たってしまうとは…

3.夜の罪咎が見せる夢
洋介さんの「葦の小舟に〜」からの一連の流れを目に焼き付けるのと同時に高桑さんの篠笛ソロを記憶させたかったので、前半ステージ上での動きが比較的シンプルだった割に脳みそフル稼働でした。その前にイントロ中さんのソロだしね…
やっぱりこの曲の「哀れな母の願いは〜」という詞が引っかかってしまう。普通自分で自分のこと哀れって表現するか?という言葉の綾の部分の話です。
そしてやっぱり「騒がしい朝 寝苦しい夜」の洋介さん&あかねさん、一平さん&みなみさんのリフトが好き。

4.13文字の伝言
前日に希望の詩(御影ちゃんルート)だったのでこうなるだろうなという予測は付いていたんですが、楽曲の結末的にこっちの方が重たいので千穐楽にこれか……坂那美さんもこれで締めるのは辛かろう……と思ってしまった。
そういえば那岐さんが首括ってしまうシーン、上手側で見られなかったからあんまりしっかり見れてないのが痛い。最初マスコミ(久延さんとダンサー陣)に追われてる時夫婦揃ってたのに、途中で二人が別れて那岐さんだけマスコミに追われて坂那美さん一人になってしまってたの、演出しんど…
ラストの坂那美さんがミニピアノを弾くシーンで、ステージ階段上に松明を持った月人とバットを持った咲那美さん登場。月人は松明を左手に、咲那美さんはバットを右手に持っていました。立ち位置は咲那美さんが下手・月人が上手。あの…得物交換してるの意味深すぎてやめてもらえません…?いや交換してなくても怖いんですけど…。
高笑いのあと、坂那美さんはこちらを認識します。「……そこで何を見ているのかしら?これが全てを失った女の末路よ。……どう、面白い?……何か言ったらどう?話す価値もない、ってことかしら?」
ここの台詞、じとりとした声の質感もそうなんですが、「何か言ったらどう?」のくだりが声出し禁止公演なのを逆手に取った演出でそう来るか〜!上手いな〜…と思っちゃいました。おそらく、声出しOKだったとしても客席からは二の句が継げなくて(というより彼女を宥めるための適切な言語化がその場ではかなり難しいため)何も言われない流れだったと思うんですが、完全に状況を上手く嵌めに来ていたので暗転したら思いっきり拍手しとこう…と決めました。
坂那美さん「人の物語をどう解釈しようと自由。けど、これが不幸だと思うなら私たちを救ってみせてよ!貴方たち神なんでしょう!? 7.5だか8.5だか知らないけど、話はそれからよ。……さようなら」
ここの坂那美さんの激情の起伏すごかったし、普段ならミニピアノを弾きながら歌う坂那美さんに優しい視線を送りながら寄り添う大社組ダンサー陣(みなみさんに至ってはいつもなら寝転んで膝から足をパタパタさせる感じでリラックスして見える)+東間さんが、この日は真顔で客席側をぬっと見つめていて、そこも背筋寒くなるポイントでした。しかも坂那美さん赤ピンスポでダンサー陣その周りだから、照明のコントラストで余計に怖かった……。
あとここの「さようなら」、那美さん自分で自分のことを「全てを失った女」と言っていたけど、「檻の中の花」の最後の「愛を失くしたこの世界に…捧ぐお別れの挨拶(オ・ルヴォワール)…」まんまじゃないですか…
考えようによっては絵馬の中で廻り続ける行為自体が檻の中とも捉えられるこの状況下でえらいもんぶっ込まれてしまった…

5.恋は岩をも動かして
月人に迫られてドン引きしながら仰け反るイワチカコンビもとうとう見納め。遠目からでもややコミカルに見えるあの場面好きです。
最後の深見梨加さんのナレーションが生(ステージ上手側手前に出てきてくれました)だったんですが、手元に台本を持っていて客席側を向いていたのに、字幕と寸分の狂いもないタイミングで声を発していました。これが…プロのお仕事…!

6.死はいつも水の貌で…
場面の都合上篠笛を使うシーンが多い高桑さんですが、この曲のイントロはフルート!ゆったりと情感豊かで優しい音色がとても好きです。よかった生で聴けて…高桑さんゲストで来てくれる時結構無茶な譜面やらされるから…(Neinコンのアンコールの超重力でめちゃ一瞬で聞き取りづらいのに無茶苦茶ヤバい連符吹かされてたのにBDで気付いた)
前回(相模大野)見落としてたので津波シーンで加勢している神社組ダンサー陣が誰なのかチェック。あゆさんと蘭さんが水色の透け感のある布持って津波作る係でした。(流されてたのは全員大社組)
それにしてもピコさん、楽曲の情景に沿った歌声の緩急と力のコントロールが絶妙すぎて、聴き手をちょうどいい匙加減でストーリーに没入させてくれるので、今作参加していただけて本当によかったです…!

7.神と私の生きる道
入試終わった後のやっしー、「これで落ちる奴いる?w」みたいに言ってたけど(日替わり演出)それ多分じゃなくても問題が改竄されてたからですね…
「バズり神社行かなくたって〜」の地学ガチ勢ギャルsの振付天才だと思う。紀元先生に拍手。
もしかしなくてもわたし教授のことほぼ何も分からんままコンサート終わった…?嘘じゃん…ジャケイラにも出てるのにやっしーと教授絡んでた記憶ない…なんだかんだで7公演中4公演やっしールートだったのに…
ラストの就職面接に臨むシーンで、やっしーもこちらを認識。赤ピンスポが当たり、ステージ階段上には月人がスタンバイ。
やっしー「ねえ、そこで見てるんでしょ?趣味悪いよ、神を名乗るなんて。神だっていうならエビデンスを見せてよ。…面接がどうなるか楽しみだね」
赤ピンスポ+第四の壁認識エンドが闇堕ちっぽく言われがちだけど、やっしーの場合は本人に神(一般論としての宗教神)への信仰心がないうえ、科学を信仰すると「決めてしまっている」がゆえに、彼自身の見解への反証を求められているあたりが他の信徒の第四の壁認識ルートと大きく異なる部分だな、と思います。
あとこのEDを突きつけられたうえで、楽曲後の石碑選択で「あなたは神を舐めすぎています」に多数決投票できる千穐楽P大神の皆さんのメンタルがあまりに強すぎる。そういうとこだぞ。

8.生と死の遊戯盤
何度でも言うけど達平くんが上手すぎて出番この曲しかないのもったいなさすぎるので、今後ツアーとかあったら呼んでほしい…。
結局後半からダンサーさんたくさん出てくる箇所(エリア分けるあたり)以降誰が何やってるか全然覚えられなかったのでマジで映像がほしい。あと普通に曲自体が情報量の暴力なので、どの楽器がどこで美味しいとか全く分からないままコンサートが終わった…予習したかった曲No.1だわ…。

9.紫青の参道
信徒の二人(この回は坂那美さんとやっしー)が無表情で選択の舞の決定ポーズの形決めて、何の感情も残さずにスタスタ捌けていくのがすごく好きだったりします。この曲きっと地平の狭間なんだろうなと思えるので。

⊿第弐参道:す(左)
10.星空へと続く坂道
記念祭、配信、再臨祭と回数を重ねて披露されたこの曲もとうとう(ストコンでは)最後。香西さんの気持ちもいっとう入っていたように聞こえました。
この後「星の綺麗な晩秋の夜、境内にて…」(佐久姫ちゃんが境内に着いてから)に入ってから、本間さんの筝周辺のマイクの音響トラブルがあったようで、神社関係者の台詞「壱つ、鳥居を潜る際は一揖したまえ」「弐つ、参道の正中通るべからず」まで筝の音が全く聴こえてこなくて、あれ?入りミス珍しいな?と思っちゃいました。「参つ、手水舎スルーするべからず」の途中から元に戻った…と思います。ここまで参加した6公宴で全然音響ミスなかったので、音響チームほんとに優秀だな…他のアーティストさんより格段に奏者さんの数多いからコントロール大変なはずだし…。

11.狼欒神社
千秋楽にしてとうとう下手組の楽団員まで顕現の捌拝捌拍手やってました。ずっと上手組だけだったのに…まぁわたしは大神なので一度も捌拍手しませんでしたが…
昨日に引き続き明夫さんの生ナレ。音源よりタイミングゆっくりめだった気が。
ソロは西山アニキ→正則先生(Trp.)。らっしーが正則先生のソロの時中さんに引き続きタオル使ってめちゃ煽ってくれました(正則先生の席は中さんの隣なのでらっしーの前)。
見納めだ〜!って気合い入れて見てたのにもう記憶吹っ飛んでほとんど憶えてないの草超えてマダガスカル(主宰がハマっていた言い回しを拝借しました)。

12.夜の因業が見せる夢
罪咎と同じくイントロで中さんソロを堪能した後「葦の小舟に〜」から池島さんの振りを観察するターン。ほんとにラストなの悲しい…
「美しい朝 素晴らしい夜」のリフトの後、あゆさんが咲那美さんにショルダーバッグ渡す場面もばっちり焼き付けました。あそこマジでシームレスすぎて振付の紀元先生を拝みたい。

13.贖罪と焔の息吹
千穐楽の咲那美さんは、かねてからの望み通り「出産」という願いを叶えるこの曲。大願成就のこのエンドが果たしてよかったのか、を問うに相応しいラストの日替わり演出でした。
中さんのサックスソロを背後に、出産で妻を失った那岐さんの悔恨の独白。那美さえ生きていればよかった、と零す那岐さんは、彼女が遺した子・ほむらに「お前は生まれてくるべきではなかった…」と腕を伸ばし、その首を絞めますが、首を絞めたその手は勢いすり抜けてこちらを認識。怨みの矛先はほむらから客席へ移ったので、ほむらはもしかしたら死なずに済んでいるかも。
「…が、この状況を仕組んだ奴らがいる。おい、気付かないとでも思ったか?俺たちから神格を奪い、そこに座っている浅ましいコソ泥がいる!那美、御礼参りはここからだー!!!」
ラストの場面の冒頭でやっぱりステージ階段上に松明持った月人が来ていて、スーッと那岐さんに近づいて松明を渡し、那岐さんはこちらに向かって松明思いっきり振り回していました。「暗闇を照らすヒカリ」で咲那美さんは御礼参りという名のカチコミ放火に向かうので、この日替わり演出では那岐さんが代わりに御礼参りの格好です。ってことはこのルートの那岐さんは咲那美さんが陽葦火山神社に参詣してたのを本人から聞いて知ってたんだろうか…

14.生きているのはボクだけなんだろ?
相模大野の後半くらいで最後に猫(あゆさん)がバットで殴られる時に衝撃で身体が揺れる演出が追加になってたのはやはり健在でした。地獄度が上がるのでやめて…あとダンサー陣、かなり激しい振付が続くのに事切れてからほんとにぴくりとも動かない(胸なり背中が呼吸で上下してるのが普通なのにそれすら感じさせない)の、死体役のプロなんよ…
この日は暗転後にW月人(水野くん・ハセガワさん)の「見ぃつけた…」の台詞が追加。暗転後ということも相まって怖さ倍増でした…。

15.恋は果てまで止まらない
最後なの悲しいけどあやぴあゆさん蘭さんの可愛いアイドルダンス目に焼き付けるぞ!!!!!の気合い。この曲ギターが好きなんだなぁ…と思いつつ毎回宮比やあやまほを見ててアニキとヒデちゃんにロックオンしていた回がないことに今気付きました。やらかした…

16.夜を滑る二人
千秋楽でようやく聴けました!!マジで聴けないまま終わるかと思ったのでP席大神に感謝。
冒頭は「夜を駆ける二人」と同じメロディ。イントロを音だけ聴いたら分からないかも。夜駆けでは許理は通学電車の車窓を見ながら独り言ちていましたが、こちらでは通学バスでした。
実は許理は「アイドル活動を辞めたい」という相談を宮比にしていましたが、真の理由は宮比に伝えたものとは違うもので、それを打ち明けられずにいました。アイドル自体が嫌なのではなく、同じグループのメンバー・宗像狭依から「自分が中心でないと嫌」という理由で嫌がらせをされており、狭依とこれ以上関わりを持ちたくなかったから、というのが事実。しかし、正義感の強い宮比に相談したら彼女に危害が加えられるのでは、と危惧した許理は宮比に真意を打ち明けられず、結果として宮比が狼欒神社に参詣した日、許理は狭依の計略によって彼女の手のかかった男たちに襲われてしまう。許理を襲ったモブ男役はダンサー池島さん&東間さんでした…
この後モノローグに「やけに強い眠気」とあったんですが、許理ちゃん襲われた後妊娠してしまった疑惑。いや待って普通に展開が地雷なんでそのモブ男の急所捥いできていい?????(過激派)
九重山のローラー滑り台で許理と落ち合った宮比。かつての子どもの頃のようにはしゃいでローラー滑り台を滑り降り、宮比は許理に一世一代の告白ーー結婚を前提とした交際を申し入れます。ストーリーの大枠は把握できたけど、音方面マジでなんの記憶もないので早く音源ほしい。
これ以上ないほど真剣に告白した宮比でしたが、この回は許理が第四の壁を認識していました。宮比が告白したところで許理に赤のピンスポが当たり、ステージ階段上には月人の姿が。
許理「あはははははは!…そこで見てるんでしょ?人の尊厳を弄んで、娯楽として消費するのがそんなに楽しい?知らない結末を見るために何でもするのが神なのなら…愛の実存を信じていないのは、貴方達も同じね」
この台詞は本当に何も反論できない、というか許理ちゃんどっちのルート行っても襲われてる可能性高いけどこっちの方がより確実で、夜滑に行った回数だけ彼女は魂の殺人に遭ってるのとほぼ同義なんだよな…
あとこの「人の尊厳を弄んで」という台詞、許理ちゃん自身の尊厳と同時に宮比が本当に恋愛として好きなのは誰なのか、という(紫青の参道の「女の性志向」)部分に対してもかかっていて、大原よしのさんの演技が許理自身よりも宮比の尊厳を弄んだことに対して大神を心の底から軽蔑している笑い方と声の温度感をきっちり選んでくれていたので、よしのんの許理ちゃんへの寄り添い具合が最高でした。幼馴染で親友で8ヶ月歳上のお姉ちゃんに対する情の大きさを垣間見ました…

17.ある父親の記憶
前日の深見梨加さんによる「ある祖母の記憶」からなんとなく予想はできていましたが、実際来るとただただお芝居の上手さに息を飲むしかなかった……。
「ある祖母の記憶」と同様、紗幕に水面が投影されて、明夫さんはステージ階段上に台本持って立ってました。台詞が始まる冒頭のところで「ピッ…ピッ…」という心電図を思わせる電子音が鳴っていたので、時系列的に姫子パパがこの記憶を語っているのは、もしかすると「星空へと続く坂道」の直前(「我/私が繋ぐは新しき神話」の終盤と同時期)、病で臥せっていていよいよ意識の落ちる手前だったのかな、とも思います。
最愛の妻・カヤノさんを亡くした後、幼かった姫子に「私とお母さん、どっちに生きていてほしかった?」と問われ、頭では分かっていた模範回答ーー「何バカなことを言ってるんだ、どっちにも生きていてほしいに決まってるだろう」を口に出せず逡巡してしまった。それが最善だと思えず、それでは向き合えないと思ったそのせいで、活発だったあの子は無口で大人しい子になってしまった、と自身を責めるような語り口の姫子パパ。つ、辛い……子どもだからこそ口に出してしまう残酷な問い……
妻が病弱なことは初めから分かっていた。残りの人生全てで彼女を支えたいと思った。子どもができたことが分かった時、私は喜びの陰でこちらを向くヒヤリとした感情を初めて認識した。妻が過酷な双子の出産に耐えられるだろうか。その上で、私は既にあの日一度選択してしまっているーー姫子たちを殺し、妻を取ることを。
ここ聞いてて本当にしんどくて……姫子パパは本当にカヤノさんを深く愛していて、だからこそ妻の喪失と向き合い続けるが故に、娘である姫子を親として愛しながらも複雑な感情を抱き続けることになってしまっているのが……その上でカヤノさん自身は出産への意思が非常に固かったようなので、この辺は本編の伊咲夫妻にも重なってくる……。
しかもここ、SEなども一切なくて本当に明夫さんの声だけでのお芝居だったんですよね…身ぶり手ぶりもなく、あの繊細な温度感の語りを……正直、この日のチケ代が明夫さんのこのお芝居に全部吸い取られてても不思議ではないと思ってしまいました……

18.紫青の参道

19.君の心に…
5/5(横須賀初日)EDだった「私/君の心に一番近い指」の前半までのED。ルートの組み合わせによってはストーリーが途中で終わったり別verが存在するようですが、計7公演行って千穐楽まで当たらなかったのは逆にラッキーかも。
街中でばっちりロリータ服着込んでおしゃれしてる石姫ちゃんは、この日Chiruruとしてチャット友達のTomominと会うことに。男の人と二人きりで会うなんて、と心配するおばあちゃんとの通話を切って、彼女は待ち合わせに臨みます。ちなみに石姫ちゃんが上手側、おばあちゃん(深見梨加さん)が下手側にかなり離れて立っていました。
待ち合わせに現れたTomominこと八島さんは、Chiruru(石姫ちゃん)の顔を見てかなり驚いた様子。石姫ちゃんは彼の容姿に「顔面国宝級の人が来た」とテンパりながらも、彼もこれまでの知人達と同様に彼女の顔を見て驚いたという反応にかなりショックを受けてしまったようで、その場から逃げようとしてしまいます。
「待って!」と石姫ちゃんを呼び止める八島さん。人の顔を見て驚くなんて失礼だよね、と謝った後、石姫ちゃんに「妹の顔にあんまり似ていたからつい」と弁解を続けます。怪訝に思った石姫ちゃんが「妹」の写真を見せてもらうと、そこには黒いスタンダード・プードルが…。
さすがにダメ押しのショックでその場から逃げ出す石姫ちゃん。八島さんは後日必死に謝罪と弁解をしてどうにか許してもらえたものの、二人の関係は仲のよいチャット友達のまま進展はありませんでした、なところで終了。やっしー…そういうとこだぞ…きみ多分これまでの人生で基本強引に我が道を行きすぎてデリカシーが若干欠けとるんや……
いやーでも横須賀行ってないので、FE届いたら早めに「君の心に一番近い指」ルート開拓したいな!

20.メンバー紹介
メンバー紹介と主宰のお話コーナーめちゃくちゃ長くて順番しっちゃかめっちゃかだと思うので、そこだけご了承下さい。
本日の反省会メンバー、「よく呼ばれるギャルとそうじゃないギャルがいるんだよねぇ。こっころ〜ん☆」とトミナガココロさん(ショッキングピンクのシャツ+デニムショーパンのギャル)を召喚。
「こころん」か「ここるん」であだ名投票することになり、例によって映像スタッフさんの力で石碑が現れP大神により投票。その間無茶振りされた選択の舞を真顔で踊るトミナガさんと今にも吹き出しそうなのを堪える主宰。じわじわ来る構図でした…。
しかも「こころん」に決まった後、さらに「ここちゃみ」と決戦投票をすることに。最終的に「ここちゃみ」に落ち着きました。
ここちゃみ「ねーねーれぼぴ、あーしの相方は?」れぼさん「ん〜じゃあ呼ぶか。れちょぱー!」
れちょぱ、上手からここちゃみ目がけて駆け寄り飛び付く。勢いでここちゃみが押し倒されてマイクに「ゴン!」って思いっきり音入ったかられぼさんが「大丈夫か!?」ってちょっと焦ってた。2人してきゃらきゃら笑ってるのかわいい。れちょぱここちゃみコンビ絶対素でも超仲良しでしょ…
れぼさんに「ねーれぼぴ、ローランと写真撮りたい!撮って!!」とスマホを渡すれちょぱ。れぼさんがステージ階段上に座り、客席も全員でギャルピースして記念撮影。この時シャッター音が「カシャッ」って鳴ったので、音響チームに「あっ仕込んでたなw」って小言言ってた。
撮れ高チェックしたれちょぱとここちゃみ「えーブレてる」「全然盛れてない。もっかい撮って」って撮り直しさせてて、れぼさんが完全にギャルにアゴで使われるおじさんの図になってて超面白かった…
「ねー、なんで『おわひ』なの?『おわり』の公宴じゃないの?」とれぼさんに質問するギャルs。「……君たちそれ以前の問題なんだよね、説明したいけど時間ないからあとでやっしーくんに教わってください」でどうにか凌ぐれぼさん。
メンバー紹介を誰がやるか、の段になってここちゃみとれちょぱを上手袖に帰したれぼさん「ちょっと話す分にはいいけどずっと一緒にいるのはいろいろ持ってかれる系の人たちだね…ということで今日は最後なので主宰が1人でやりまーす。ええっ、僕1人でメンバー紹介!?主宰だから当たり前でーす」
れぼさん「まずは踊り手、佐藤洋介ー!間違えた池島優ー!」トップバッター間違えるってある!!!???www基本セクションごと五十音順で全員呼んでるのに……
この日のダンサー陣は手でハート作ってくれました。かわいい。
確からっしーが心臓を捧げよ!で、ストリングスチームがArkと辿り着く詩と十字砲火やってくれた!十字砲火は藤田さんだったと思うんだけど他が思い出せない…
明夫さんと梨加様が2人揃って欽ちゃん走りで来てくれたんだけど絶対他の現場でこんなん見れないでしょ!!??(明夫さんは下手から、梨加様は上手から)
あとこの日のメンバー紹介の衣装は全員ジャケイラ準拠でした。言いたいことはわかるな?感。
最後に「そして、幻想楽団主宰!」って音頭取ってくれたのは真平くんだったんだけど、その後呼び方がみんなバラバラwまああの人数で揃う方がすごいけどw

そしてこの日も開催される地平線カードバトル。明夫さんと梨加様にどうにかしてペアを作りたいれぼさん、明夫さんに説明するけど塩対応されてたの草。(「…座っていい?」って塩対応すらもいい声)
れぼさん「大塚がねー、なんといます!映像出演の(大塚)惇平くん!」※笙で参加されてた
「でもこの場にいるメンバー…大原よしの!♪おーはらおーはら本気になったら大原♪大塚と大原でニアミス・ザ・ワンペアで!」れぼさんCMソング歌ったの久々に聞いた気がする…浜名湖パルパル♪歌ってくれたの忘れないよ…
れぼさん「深見さんはねぇ、実はピコちゃんです。ピコちゃんが名前近い人いないからペア組める人いなくて募集したんですけど」と相模大野3日めの地平線カードバトル回を突然説明し出すれぼさん。ピコさんが恐縮しながら立ち上がったの見逃さなかったぞ!
れぼさん「でね、「ふかみりか」で「ミリ」が入ってるじゃないですか。ミリとピコで単位繋がり」
梨加様「自分の名前にミリが入ってるの今初めて気付きました」
れぼさん「前回いいなって思ったんだけど深見さんその場にいなかったから不採用にしちゃった。ごめんね今日賞品のお煎餅ないんだ、でも採用ってことで」
このあとミリとピコが単位でどのくらい違うのか話してたの可愛かったな…1000倍くらい違うとか言ってたような。
れぼさん「鈴木さんはねー、◯◯木の苗字の人が意外といるんですよね。細木あゆ!」とあゆさんが呼ばれて正則先生とニアミス・ザ・ワンペア。
ここで木内さんが手を挙げて立候補するも、「木内は倒置法だから」という理由で却下されてしょんぼりする木内さん。隣にいた市川さんにぽこぽこ当たり散らして市川さんがぽんぽんと頭撫でて慰めて、まだしょげてる木内さんを香西さんが励まし、さらに後列にいた蘭さんと東間さんもそれに加勢してて大変微笑ましかったです。こういうわちゃは栄養なんですよ…
れぼさん「なんとこの中に東西南北が揃ってま〜す!東間一貴!東のボルゾイ!南…矢島みなみ!西…西山アニキ!と香西愛美!二人いるんであとで救済します。北は北村羽菜!西2人いるけどドラドラにすれば解決だからトンナンシャーペイドラドラ!」となぜか麻雀に喩え出すれぼさん。ごめんね麻雀ほぼ知らん…。
ちなみに東間さんが「東のボルゾイ」で散々弄られてたけど、絵馬コンの忙しい最中に並行して「劇団東のボルゾイ」さんのミュージカル「IBUKI」に主演されてたからです。主宰はそんだけ弄ったなら東のボルゾイさんの次作は礼儀として観に行ってくださいね…。あと最低限それは宣伝して(もう終わってたけど…)
どこのタイミングか忘れたけど、下手にいた組(達平くん真平くん君永くんハセガワさんSAK.さん)が肩組んでわちゃわちゃしてたの大変良きでした。ほんと絵馬コンカンパニー仲良くてほっこり。

21.即ち…光をも逃さぬ暗黒の超←重↓力↑
最後なので全員で歌うことに。明夫さんと梨加様は前日に超重力ジャンプ何やるか課題を振られていたので、この2人が担当。
「最後だし全員一列で前に出ようか」とれぼさんが言って全員ステージの端ギリギリまで前に出てきてくれたんだけど、そのタイミングでハセガワさんが客席に降りて空けてあった最前列の席に座ってたwwwフリーダムすぎる。ちなみに真平くんが秒で回収しに降りてきてまた壇上に上げてました(こんだけ人数いてツッコミと収拾をほぼ一人で任される真平くんの貴重さよ…)。上手側ではスワタケが腰掛けてた。真大くんは見る限りカテコもほぼ全部スワタケだったから隙がなかったわ…
演奏中みんな前に出て楽団員の席との間のスペースにいつもよりかなりゆとりができたので、ダンサー陣がいつもよりはしゃいでました。洋介さんと東間さんが階段上に行ったの見逃さなかったぞ!(推しダンサー)
梨加様が「超←重↓おしおきよ!↑」やってくれた!!!まさか令和にその台詞を生で聞けるとは…セラムンOAリアタイ世代なのでマジで嬉しかった!!!
最後、れぼさんが「客席にいるスタッフはみんなの新鮮な反応を養分にして頑張れる。けど、袖とか地下でも見えないところで衣装さんやメイクさんたちがいます。その人たちにも盛大な拍手を」って言った時に客席が万来の拍手だったんだけど、下手にいた組(さっき腕組んでた組+塚越さんあたり)が笑顔で袖に向かって手を振っててほんとに雰囲気のいいカンパニーだなぁ今日で最後なのもったいないなって思ったし、真平くんがちゃんと床に向かって手振ってたの見たからな!
その流れで、灰野さんは小さいお子さんがいるけど、この2ヶ月おうちにお母さんいないなって状態が続いたと思う、詳しいこと聞いてないけどでも彼女を支えてくれた旦那さんや親族の方がいる、君たちの中にも家族だったりそういう人たちのサポートがあってここに来れている人がいると思う、ということにも触れてくれて。灰野さんご自分のことで話振られると思ってなかったのか泣いてらした…こちらももらい泣きしそうになりました。

で、この後メンバー全員が捌けてから、「せっかくなので、天井に控えてたけど1回しか出てなくて出番が少なかったメンバーたちを紹介したいと思います」と大道具メンバーの紹介。ぶっちゃけここがそこそこ長かったので、開演から終演まで3時間半越えだったの絶対ここの話の枠分。
・提灯メンバー
「秋季例大祭(4/29ED)」のみ登場。なんか暖色系の色(ピンクとかオレンジ系)にエレクトリカルに光る。一つ一つに紋様が入ってた。
・首吊りロープメンバー
「神無月の大鳥居」のみ登場。熊田かほりさん(琵琶)がベベン!って鳴らすとロープが切れる仕組みになってる。ちゃんとロープ切れるから安全なんだぜ!の実演するためにわざわざ映像で熊田さんを召喚して首吊り実行するあたり本当に心臓に良くない。
「失敗したら困るから遺言残しとくか」って万一があったら大事故すぎてトラウマ確定だから安全なの分かってるけどそういうのやめてねマジで……
あと君たちが自殺したら最低1人は悲しむ人がいる。俺だ!だって自分の曲聴いてくれる人減って嬉しい奴なんかいないだろ!とかいい話してフォローしてたけど、切れた首吊りロープの輪っか部分を弄りながらする話じゃないよ…おかげで話半分しか覚えてない…
・三種の神器メンバー
5/12の相模大野MCに引き続き登場。やっぱりこれ連れてくるとなんか乗っ取られるらしくて、また「頭が高い、首を垂れよ」ってやってたな…Revo de Saint-Laurent1世設定まだ生きてるんだ…(身も蓋もない感想)
三種の神器メンバーが重いので鍛えてるそうです、12月に武道館に呼ばれてる(Kaji Fes)のでそこで何か披露できたら〜とか言ってたけど、あなたに求められてるの100%「砂塵の彼方へ…」だと思いますけどね…。

それから今回、カメラを入れてないので映像が出ないという話。予算が降りなかった、完全にこれはアーティストとしての力不足だ、すまん、と。薄々分かってたとはいえ望みを捨て切れていなかった部分もあり、普段なら拍手でフォロー入れる客席がお通夜状態で静まり返ってたのでみんなショックなんだな…というのが分かって結構メンタルに来るシーンだった。分かってたなら序盤で言ってくれ、という気持ちもあり。湿っぽい話になっちゃってごめんとも言ってたけど、最後上向きに終わりたいならそういうしょんぼりする話はなおのこと序盤で言ってほしかったなーと。主宰あなたローランに甘えすぎよ。
アプリ化は構想にあって、ただ分量的にどう見てもゲームを1本作るボリュームになってしまっていることもあり、まだ着手できてない。でも諦めてないので願っていればいつか出るかも、とは言ってた。プレイリスト機能も考えてたって言ってたけどそんな慈悲の発想があったんだ……って感想が勝った。
けど現実問題として近年Revoさんが映像作品に力入れてBDリリース毎回2ヶ月延期とかやらかしてたわけで、そこはやるなら絶対妥協したくないところで、でも映像化するとなるとそこでまた1年近く次作に手を付けられなくなる(+映像の吉川監督が巻き添えで過労死しかねない)問題は確かにあって、どこかで結論を出さなきゃいけないことだったんだと個人的には思います。これだけ素晴らしいアクトをしてくださったサポメンの皆様の映像が残らないの本当に悲しいんですが、俺たちのカメラマン江隈さんがめちゃくちゃ働いてたのを知ってるので、久々のごんぶとメモリアルイシュー発行を期待しておきます(アンケートで圧をかけておきました)。
あと予算降りなかったって言っても過去最大規模の18公演+ツアー形式で大阪開催込みのコンサートの予算は降りてるし、異常に贅沢な役者さんの使い方してるから……というのはある。でも当日券宣伝しなかった事務所とポニキャは許してない(そこ?)

そして国歌の後、普段ならわりとすぐ客電が付くのにその気配がなかったのでこれはなんかあるな、と思っていたら緞帳が完全に下り、緞帳に字幕を映し出す格好で緘口令が出ました。以下が字幕の内容ざっくりです。
・5/30公演参加者に聞いてみて緘口令期間を2週間、水無月弐拾捌日までにしたこと
・緘口令の対象は「参道の記憶を呼び出す捌桁の数字」と「これから舞台上で起こること」(おそらく因子を集め切れた場合のチラ見せ)
・8桁の数字は入力すると過程をすっ飛ばして結果が見れてしまうため、伝聞ではなく、自分の選んだ道を楽しんでほしいから。賛同できる大神は拍手を
ここで拍手、緘口令が実行されることに。これ以降の部分のレポは6/28以降に追記しようと思います。すでに記憶が怪しい部分あり、見れていなかった部分ありなので集合知に頼るかもしれません(相互さんがレポを残すためにパス制のprivetterに叩き台を作ってくれたので、そこを頼ります)。自分が見れていなかった部分についてはここに書く予定はありません。

何だかんだでP席4公演一般3公演となかなかの参加数だったのと、久しぶりにレポを残せたので大変だったけど充実した1ヶ月半だったなと思います。発売延期が残念ではないといえば嘘になりますが、未発表音源を次々浴びるハメになるストコンもきっともうないだろうから、思い返すと基本はやっぱり楽しかった、そういうコンサート期間でした。素敵な演者さんの数々に出会わせてくれたこと、リアルタイム投票でセットリストが決まるトンデモ公演を大きなミスなく18公演無事に幕を開けて下ろしてくださったこと、本当に嬉しく感謝の気持ちが大きいです。これだけ凄いことをやり切ったんだから主宰はもっと自慢してくれ頼む。
書いてる現時点ですでにフラゲ日になってしまったので滑り込みもいいところですが、しばしFEを周回しましょう!考察答え合わせもしたい!

【2023.06.28.追記】
公演締めの「栄光の移動王国」後に起きたこと、集合知をお借りしつつレポという名の感想です。自分がしっかり観ていない部分は記載しないスタイルですので、漏れ多数だと思います。ぜひ他の方のレポも探してみてください。

国歌の最後の「Sound Horizon Kingdom!」コール・拍手の後、いつもならそれほど時間をおかずに客電が点いて客出しのアナウンスが入るんですが、体感で30秒以上客電が点かず、これは何かある、と思ったところで客席真っ暗なまま字幕投影が入りました。字幕はスクリーンではなく緞帳を完全に下ろした状態。
「親愛なる神々よ、因子不足で至れなかった結末の一部をお見せしよう」から始まる字幕で、廻拾陸夜(5/30、東京国際フォーラム初日)に参加した大神で多数決を取り、箝口令の期限を2週間(水無月弐拾捌日解禁)としたことが説明されました。
「ご賛同いただける大神は大きな拍手を」を一文で、会場は万雷の拍手に包まれます。
それに応じるように「神意に感謝する」と字幕が出て、箝口令を設けた理由として、伝聞ではなく、自らの記憶としてこの物語の結末を体験してほしいから、という意図があったことも付け加えて説明がありました。
「これよりお見せすのるは」の誤字に会場のあちこちで苦笑。やっぱりれぼさん校正しないのねこういう文章…こんなところで誤字の歴史がまた増えてしまった…
「キミ達が辿り着くべき一つの結末だが、それが全てというわけではない。
ここまで至ったとしても、未だ見知らぬ結末がキミ達を待っている。
それでは、終ひの宴を始めよう!」

字幕はここで終了し、夜空に集められた十五の星が緞帳に映し出されると、十字を描いた一番下に赤い星が灯り、キュピーン!というSEとともに大きな青白い十字の星に。もしかしてこれヴァニスタのあの星なんじゃないんですか?????
ステージ下手から佐久姫、上手から石姫がそれぞれゆっくりと歩いてきて邂逅。二人の足元は、下手の足元から紫、上手の足元から青のスポットで照らされていました。
互いに手を伸ばし、向かい合ってその手を取り合った二人。「「もし、生まれていたのが、何かが欠けたままの片割れではなく、お互いを補いあえる双子だったとしたら……この世界は、どうなっていたのだろうか……」」
二人で正面を向き、「「あれ? 私達が育ったのは……狼欒神宮!?」」と同時に明転し緞帳が上がると、そこには狼欒神宮が顕現。ここで恒例のジャケイラ再現+α。ダンサーさんと子役ちゃんもいました!
狼欒神社・大社と同じイントロが流れ出し、「生まれてきた意味」「死んでいった意味」と梨加様と明夫さんのナレーションがそれぞれ交互に入ります。ダンサーさんは上手組・下手組に分かれて一番端っこで結構激しめに踊ってました。うわ〜〜〜最後の最後でジャケイラ再現どっかでやってくれるとは思ってたけどやっぱり見せてもらえたの嬉しい〜〜〜!!!の感情に支配されていたので、細かいことなんも覚えてません。
緞帳下りる時にれぼさん「諸君!また逢おうな!」と恒例の優しい嘘。茶会にカチコミに行くので首洗って待っといてください。
緞帳が下りた後、再び解釈の石碑が現れ、客席に再び選択が迫られます。ちゃんと「解釈は神託の選択」も流れていました。大神解釈集計中、80秒からカウントダウン。
右の石碑が「アナタが執るべきは楽器ではありません」、左の石碑が「アナタが執るべきは楽器です」の一文から始まる結構長めの文。いやこれ80秒で内容両方とも全文読んで吟味した上で選択するの無理ゲーでは!!!!!?????
右の石碑は「弱者に寄り添う必要はありません」「圧倒的な摂理で捩じ伏せる」「変わるべきは世界の方」とやや物騒な内容。左の石碑は「だからこそその哀しみに寄り添う詩が必要」「未来を否定することはできない」「地平線の摂理を決めるのはアナタではなく彼ら」という内容。
うわあこれ創作者のエゴと創作の中の人物の勝ち得た息吹の闘いじゃん……どっかでれぼさんが「君たちにちっちゃいRevoになってもらう」とかMCで言ってたけど秒で回収してくんじゃねーよ、そういう根幹に関わるようなことコンサートMCでポロっと言っといてお構いなしに殴ってくるんじゃあない!!!!!あと時間制限付けるな!!!いや現場だからしゃーないけど、後から熟考したらやっぱ意見変わる人とかいるでしょこういうの……
ざっくり読んで左だな、と決めたあたりで80秒経過して投票終了。結果発表なし、石碑が戻った後いつもの開演前・終演時と同じ大神再臨祭ロゴが映し出され、客電が付く。
客出しの終演アナウンスが入るまで、万雷の拍手がそれは長かったのが印象的。アンコール呼ぶ時並みに長かったんじゃないかな。この場に居合わせることができて心底よかった、と思いました。それと同時に、エンタメの姿を採ったSound Horizonという思考実験に真っ向から向き合うには、やはり生半可な覚悟ではいられないとも再認識しました。
RLBDCの夜公演のラスボスメドレーで現場での音楽のエネルギーに圧倒されそうになって、会場総立ちの中「ここで殴られて倒れたら、今後この人の作るものを受け止めきれなくなる」と確信してものすごく踏ん張って立っていたのが10年半前ですが、あの時の確信が間違っていなかったことへの安堵もあり、ここまで来たからには見届ける責務のようなものも多少は感じていて、どう落とし所を付けようかな、というところです。
出会ったのが遅かった(社会人になってから)わりになんだかんだ言って人生の1/3をRevoさんの作る音楽と並走してしまったので、しゃーない腹を括るか、感はとてもあります。また手紙書こう……。