レーザーテック株式会社レーザーテック株式会社

Engineer

Lasertec エンジニア

KOHYAMA
TSUNEHITO

プロダクトリーダー
幸山 常仁
2012年入社
理学研究科 
宇宙地球科学専攻(博士)

リーダーとして
世界初に挑戦

世界初の技術に挑むことができる。それがレーザーテックの仕事の醍醐味です。私はプロダクトリーダーとして、最先端の半導体製造プロセスで使用されるマスク検査装置の開発に携わっています。受注額も開発費もけた外れ、そして開発項目の数と難易度もけた外れの一大プロジェクトのプロダクトリーダーに、入社7年目となる年に自ら手を挙げました。多くの優秀な先輩たちがいる中で、自分が選ばれたことには本当に驚きましたし、若手にも大きなチャンスが巡ってくる社風を再認識しました。半導体の製造では、回路のパターンは年を追うごとに飛躍的に微細になっています。ということは、検査装置に要求される性能も年々厳しくなっていき、その要求に応えるのが私たちの使命です。現在私たちのチームが取り組んでいるのは、未知の領域に踏み込んだ、紛れもなく世界初の技術。私が入社した時点では、「そんなことができるはずない」と誰もが思っていたハイレベルな技術を、今まさに自分たちが実現しようとしています。

試行錯誤が
成長を加速させる

プロダクトリーダーの一番の役割は、開発の方向性や問題が起きたときの対策手法をどうするのか判断すること。瀬戸際の判断もあり、正確で素早い決断が求められます。上司や先輩のアドバイスも仰ぎますが、最後に決めるのは自分自身。開発の成否を左右する重要な役割を、プロダクトリーダーになったばかりの技術者に委ねるのがレーザーテックらしさです。方針を間違えば開発が停滞し、メンバーの士気も下がるのでプレッシャーがかかる中、正しい判断ができるのは自分なのだという自信は、これまで様々なトライをして結果を出してきたという積み重ねでしかありません。
現場ではメンバーのアイデアがブレイクスルーになって、開発が大きく進むことも数多くあります。自分が何をすべきかを良く知る優秀なメンバーが揃っているので、彼らが主体的に開発に取り組めるようにするのが私のスタンスです。しかし、開発当初は世界初に挑戦する気負いが強過ぎたあまり、無理な要求をしてメンバーのモチベーションをうまく引き出せない時期も、正直ありました。リーダーとしての壁にぶち当たりました。先輩たちの姿を見たり、メンバーとざっくばらんにコミュニケーションを取ったりする中で、軌道修正を加えながら、自分自身もリーダーとして成長しつつあると感じています。

自分たちにしか
できない仕事

お客様と議論を重ねながら、常に一緒にものづくりを進めています。お客様が開発しようとしている半導体自体が最先端技術の結晶。その開発で求められるレベルに応える装置であることが必須条件です。開発スケジュールが決まっている中で、高度な技術テーマを実現しなければなりません。ハードな要求もありプレッシャーもかなりのものです。開発中は多くの技術的な課題や難問に直面します。その中で私たちが心がけていることは、問題の原因となっている、物理的な背景は何かを理解すること。物理や技術はウソをつきません。光、電気、機械、ソフトなどの様々な分野の知識やノウハウを結集し、目の前の現象に対して誠実に向き合っていきます。チームで問題解決するたびに達成感があり、大きな手応えを感じます。「ときには厳しい要求もするけれど、こんなことができるのは君たちだけだ。これからも宜しく頼むよ」というお客様からの感謝の言葉が、何よりも自分たちを勇気づけてくれます。

未来に与える
インパクト、
業界標準をつくる

プロジェクトは現在、初号機の立ち上げをしている段階です。机上での検討段階にあった技術が、実験を重ねて本当に形になったときは、想定通りという思いを上回る、大きな感動がありました。メンバー一人ひとりが強い気持ちをもって数々の新しいテーマに挑戦し続けてくれた結果です。そのモチベーションを保つには、自分たちが手掛ける技術がいったいどんな未来を実現しようとしているのか、常に方向性を示すことが非常に重要です。そのために、自分たちが出してきた結果を客観的な資料にまとめて、この仕事が半導体や科学技術の未来に大きなインパクトをもたらすことを、共有するようにしています。装置が完成して成果が出てきたときに、メンバーに挑戦して良かったと思ってもらえるようにすること、そしてお客様にレーザーテックに任せて良かったと思っていただくことがプロダクトリーダーの使命。最終ゴールはまだまだ先ですが、半導体の未来を見据えながらつくり上げた製品が、マスク検査装置のディファクトスタンダード(業界標準)になる。そんなものづくりにこそ、私たちの存在価値があると信じています。