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橋本 省二

自然科学者

素粒子物理学。高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所で素粒子物理学の理論的研究。特に、量子色力学のシミュレーション研究。著書に『質量はどのように生まれるのか』(講談社ブルーバックス, 2010)

2021年8月に参加
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7月16日に以下の質問をした者です: 「電子がWボソンを吸収してニュートリノに変化するプロセスではスピンの合計が相互作用の前後で合わないように私には思われます。つまり相互作用の前では電子のスピンが+1/2、Wボソンのスピンが1であったとすればスピンの合計は+3/2になりますが、相互作用後はニュートリノが持つスピンは+1/2しかなく、Wボソンが持っていた+1のスピンが消滅しています。この場合、Wボソンが持っていた+1のスピンはどこへいってしまったのでしょうか?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ この質問に対して「スピン=+1のWボソンはスピン=-1/2の電子にしか作用せず、その場合Wボソンを吸収した電子はスピン=+1/2の電子に変化する(従って相互作用の前後でスピンについての保存則が成立している」と言う回答をいただき、それで納得しましたが、その後あらたな疑問が生じました。 それは上記のWボソンを光子に置き換えた場合にどうなるか?と言う問題です。 この場合もスピン=+1の光子はスピン=-1/2の電子にしか作用せず、その際に光子を吸収した電子はスピン=+1/2の電子に変化し、逆にスピン=-1の光子はスピン=+1/2の電子にしか作用せず、その際に光子を吸収した電子はスピン=-1/2の電子に変化するのでしょうか? それがYESであれば、クーロン相互作用し合う二つの電子がスピン=1の光子をキャッチボールする場合、電子はそのスピンが絶えず{-1/2⇔+1/2}で反転し続けることになり、従ってクーロン相互作用をする電子のスピンは不定になってしまいますが、そのようなことはあり得るのでしょうか?

ローレンツ変換でどう変換されるかを見てみたんですね。おっしゃっていることはたぶん正しいと思います。計量 (−+++) の符号が大事だということですか。きっとそうでしょうね。あとはもう一歩深く考えてみてはどうでしょうか。ローレンツ変換がそうなっているのはなぜか。光速を超えると何が問題なのか。ぜひ。

2023/07/15投稿