DJ SODA氏がライブ会場で望まぬ身体的接触をされたことに対して「公開型のつつもたせ」と論評して、J-CASTなどのWEBメディアが批判的な反応をまとめていた。
DJ SODAに「公開型の美人局」 アニメ監督に「最低」「二次加害」と批判続出、韓国メディアも問題視...投稿削除: J-CAST ニュース【全文表示】
森田氏は19日、騒動について「DJ SODAの言ってる性被害って、公開型のつつもたせなのだろう。誘惑されて仲良くしていたら、あとから怖い人が出てくるという。音楽フェスの主催者は、彼女の芸に加担しないことだ」と投稿した。
森田氏は、スタジオジブリの人気アニメ映画「猫の恩返し」や、人気アニメ「ぼくらの」などの監督を務めたことでも知られる。投稿には韓国メディアから、「猫の恩返し」監督によるSODAさんへの2次加害だとする報道が相次いだ。
「典型的な美人局」…森田宏幸監督の“DJ SODA言及”、韓国のみならず日本でも非難殺到│韓国音楽K-POP│wowKorea(ワウコリア)
この投稿は、日本でも良い反応を得ていない。森田監督の投稿に、“セクハラ被害2次加害”という批判の意見が相次ぐと、すぐに彼は問題の投稿を削除した。
なおDJ SODAと主催側であるTryHard Japanは公式声明を出し、犯人を特定して法的措置し、絶対に許さないという方針を明らかにした。
すでにスタジオジブリをはなれて長く、演出業よりも凄腕のアニメーターとして重要な作画で活躍していることが多いが*1、今年10月から放映される『聖剣学院の魔剣使い』の監督をつとめている。
TVアニメ「聖剣学院の魔剣使い」監督は森田宏幸、キャラボイス聴けるPVも(動画あり) - コミックナタリー
あくまで現在はひとりのフリーランスという立場だが、アニメ業界においてはアニメーターの地位向上などを目指す業界団体ジャニカで、2015年まで理事をつとめていた*2。スタッフに集団作業がもとめられつつ地位が不安定なことが多い商業アニメにおいて、この感覚はいっそう危うい。
また、もともとツイート頻度が高くはなかったが今件で注目されて、さまざまな過去の問題あるツイートが発見されている。
「after many a summer dies the (black) swan@exLhasa」氏がスクリーンショットしているツイートを見ると、2021年の時点でかなり重い陰謀論者だったようだ。
森田監督、結構ハードコアめだな。
こうした発言が問題視されてスタッフが降板したり、制作会社が謝罪した前例もある。それが話題になった時のエントリと同じことを今回も思っている。
『二度目の人生を異世界で』で作者の差別ツイート等が問題視された件で、TVアニメから声優が降板したり、原作の出荷が停止したりしたとのこと - 法華狼の日記
少し前に世界的な問題となった柳沼和良氏も、アニメーターとしてはベテランだが、監督という責任を負う立場はほとんど経験していなかった。
もう柳沼和良氏については、いつ周知されるかという時間の問題ではあった - 法華狼の日記
どれも新人というにはキャリアを積んだ立場でもあるが、よりベテランの同様な発言については、なおさら重い責任をとらされてほしい、という気分もある。
そして、こうして問題視されたツイートは必ずしもインターネットで特異な主張ではなく、むしろ一種の流れに身をまかせた結果だということも念頭におきたい。