七つの大罪 The Seven Deadly Sins
外伝 『 人形は愛を乞う 』
・最新内容ネタバレ ・個人的感想と考察
<外伝・ゴウセル>
〈色欲の罪〉ゴウセル の秘密に迫る!
外伝、第4弾!!
かつての部下が明かす
ゴウセル豹変の理由・・・。
フラウドリン:『(あの方は 自分が何者 であるかも
我々〈十戒〉のことも覚えてはいない) 』
『 (・・・なぜなら)』
『(自らの 戒禁の呪い によって
記憶と感情
…その全てを失ってしまったためだ)』
記憶と感情
…その全てを失ってしまったためだ)』
ある場所で
目を覚ました ゴウセル…。
周囲は、まっ暗闇だった…。
ゴウセル:『 …ここは…どこ? ボク…は… 』
身体を起こしたゴウセル…。
静かな暗闇の中、
背後から物音が聞こえる。
「カラカラ…」
その音に、反応し、振り返るゴウセル…。
ゴウセル:『 ? 』
そこには、明かりを持った 女性の姿が!!!
ゴウセル:『 わあぁぁあ!!!! 』
女の子:『 キャアアアアアッ 』
突然のことに驚く少女とゴウセル…!
ゴウセル:『 あああああああああ 』
女の子:『 アアアア… …ア? 』
叫び続けている、ゴウセル…!!
ゴウセル:『 あああああああああ 』
女の子:『 ・・・・・ ちょ… 』
ドキドキしながらゴウセルに尋ねる少女…。
女の子:『 お… 驚かせてごめんなさい
あなたは誰? 何者なの? 』
ゴウセル:『 あぁ 』
女の子:『 あ~~~ ビックリした 』
ゴウセルの元に歩み寄って来る少女…!!
しかし、ゴウセルは「ビクッ」と反応し、
その場から逃げ出す!!
女の子:『 待って!! 何もしないから…ね?
お願い… 怖がらないで… 』
岩の裏に隠れていたゴウセル…。
少女の方に、顔だけ出す…。
ゴウセル:『 こわ… い? 』
「ニコッ」…と笑顔で答える少女…!!
女の子:『 うん でも大丈夫… 』
少女の名前は ナージャ…!!
ナージャ:『 私は ナージャ あなたの名前は? 』
ゴウセル:『 …ボク …ゴウ…セル 』
ナージャ:『 ゴウセル! 可愛い顔なのに
勇ましい名前! ああ いい意味で
ところで 男の子? 女の子?
あん 逃げないで 』
ゴウセル:『 お… …男 』
ナージャ:『 やっぱり! あのコが言った通りだわ 』
ゴウセル:『・・・・』
突如、ゴウセルが…!
ナージャの胸を、指でつつく…!!!
「 プニン プニプニ 」
ナージャ:『 は… 』
ゴウセル:『 ボク 知ってる
柔らかいおっぱいは 女の子だ 』
ナージャ:『 えっちーーーーー!!! 』
おもいきりゴウセルの頬を叩いたナージャ!!
急いで岩陰に隠れるゴウセル!!
ゴウセル:『 怖い 』
ナージャ:『 いっ いきなり変なことするから
…もう!!
…それにしても あなた いったい
どうやってここへ潜り込んだの? 』
…それにしても あなた いったい
どうやってここへ潜り込んだの? 』
ゴウセル:『 わからない…
ずっといた… と思う
さっき目を醒ましたの 』
ナージャ:『 ずっとなんてありえない…
だってここ…
リオネス城の地下 なのよ? 』
リオネス城の地下 なのよ? 』
ゴウセル:『 リオネス? …知らない
そんな名前の国は ないよ 』
ナージャ:『 そんなわけないじゃない!
リオネスは ダナフォール王国 と並ぶ
大国の一つよ? …あ!! いっけない…!!
夢中になって時間が経つの忘れてたわ!! 』
『 もう戻らないと 皆にバレちゃう!!
ゴウセル 私もう行くね? 』
ゴウセル 私もう行くね? 』
その場から去ろうとするナージャ…。
ゴウセルはそのナージャの服の裾を掴む!!
ゴウセル:『 …置いていかないで 』
ナージャ:『 そんな悲しい顔しないで 』
ゴウセル:『 悲しい…? 』
ナージャ:『 またすぐに来てあげる
約束するわ 』
ゴウセル:『 本当・・・!? 』
ゴウセルの反応に、思わず吹き出すナージャ!!
ナージャ:『 プッ やだ!
今度は急に笑ったり… 』
『 大きな赤ちゃんみたい…!! ププ 』
そして、ゴウセルの元から離れて…
地下から顔を出したナージャ…!!
…誰にもバレないように周囲を見渡すが…
バルトラ:『 姉上~~~~~~!!! 』
『 1人では決して探索しないと
約束しませんでした? 』
約束しませんでした? 』
そこにはナージャの弟、バルトラ少年がいた!!
バルトラ:『 もし1人で
危ない目に遭ったらどうするんですか? 』
ナージャ:『 だって
とても待ちきれなくて …えへ♡ 』
『 …それより聞いて!!
あなたの夢の通りよ…!!
地下には大空洞が存在したわ!! 』
あなたの夢の通りよ…!!
地下には大空洞が存在したわ!! 』
バルトラ:『 やはり… 』
ナージャ:『 それから 私…
不思議な男の子に出会ったのよ…
まるで物語のよう 』
バルトラ:『 え… 』
ナージャ:『 あなたの力は 本物よ バルトラ!! 』
『 まだ 胸がドキドキしてる…
じゃあね おやすみ 』
じゃあね おやすみ 』
バルトラ:『 おやすみ 姉上… 』
ナージャを見送るバルトラの顔は、
何か悩んでいる表情だった…。
その頃…
1人になった ゴウセル は…
地下の大空洞をいろいろと探索していた!!
ゴウセル:『 リオネスも ダナフォールも
知らない名前ばかり… 本当にここはどこ?
この地下も変… まるで大木と岩が
折り重なって出来た空間みたい…
大木が折れてからの計測年数は… 』
「 ピピ… 」
自己機能で年数を計測する…。
ゴウセル:『 三千… 年? 』
ゴウセルはさらに奥へと進み…
地下を歩き回っている…!!
その時、ゴウセルが見たものは…
ゴウセル:『 妖精王の森 だ………… 』
『 思い出した ボクは 彼と一緒だった 』
その時…!!
足元に何かがあることに気づく!!
ゴウセルは、下を見る…。
そこにあったのは、
絶命した ゴウセル本体の亡骸 だった…
ゴウセル本体の言葉が、脳裏に蘇ってくる…
ゴウセル本体:『 ゴウセル… よく聞くんだ
これは 俺からお前への
最初で最後の 贈り物(ギフト) だ 』
ゴウセル本体:『 お前は 俺の叶えられなかった
夢を叶えてくれ 』
その言葉を思い出し、涙を流すゴウセル…
ゴウセル:『 ゴウ… セル 』
時間が経過する…
(おそらく次の日…)
ゴウセル本体のお墓? …を
造り終えたゴウセルの元に、
ナージャ が訪ねてくる…!!
ナージャ:『 ゴウセ~~~ル 』
ゴウセル:『 ナージャ!! 』
荷物を持ってきているナージャ…!!
ナージャ:『 んしょ…
ちゃんと約束通り来たでしょ?
今日はあなたに 贈り物 があるの 』
ゴウセル:『 贈り物… いらない 』
ナージャ:『 どうして…? 』
ゴウセル:『 贈り物くれたら…
ナージャもいなくなる 』
お墓を見つめながら話す ゴウセル…。
ナージャ:『 なんの話?
そんなわけないじゃ… あら… 』
『 ゴウセルあなた… 泣いていたの? 』
ゴウセル:『 泣…く?
ずっと水が出て止まらなかっただけだよ… 』
ナージャ:『 そ… そんなに寂しかったの?
ごめんなさい よしよし そんなあなたに
私の宝物 をあげる!! ハイ! 』
ナージャが取り出し、ゴウセルに渡したのは
冒険物語の本だった…!!
ナージャ:『 ワクワクからドキドキまで
全部 詰まった 冒険物語 よ! 』
ゴウセル:『 物語…? 』
ナージャ:『 私 主人公のメルドルが大好きなの!!
ひょっとして 本は初めて? 』
ゴウセル:『 うん 』
ゴウセルは、ペラペラと本を開いていく…。
ナージャ:『 私… 体が弱くて
お城の外に出たことがないから…
いつも本ばっかり読んでいたわ…
本は楽しいわよ まるで自分が
その世界に入り込んだような
気持ちにさせてくれるの!! 』
ゴウセルは、 もの凄いスピード で、
その本をめくっている!!!
ナージャ:『 もし文字が読めないなら
私が読んで… 』
ゴウセル:『 全部読んだ 』
ナージャ:『 はい? 私をからかってる~? 』
本の内容の一部を語るゴウセル…!
ゴウセル:『 メルドルが姫と天馬に跨がって
しに神の追撃を歌いながらかわす
…第四章が面白かった 』
驚く ナージャ…!!
ナージャ:『 うそ… 』
ゴウセル:『 でも1つ 腑に落ちないことがあるんだ
メルドルの金髪は膝下の長さなのに
第五章では 全身甲冑(フルプレート)を
着て戦う こんな髪じゃ甲冑の邪魔だよ 』
ゴウセルは、その説明をしながら、
髪の毛を メルドルと同じ金の長髪 にする…!!
突如、その姿に変身したゴウセルに驚き
ナージャはその場で腰を抜かしてしまう…!!
ナージャ:『 ・・・・・!! 』
『 すっご~~~~!! どうやったの!?
ゴウセル あなた 魔法使い なの!? 』
ゴウセル あなた 魔法使い なの!? 』
ゴウセル:『 ボクは魔法使いじゃないよ 』
ナージャ:『 だって 人間には
そんな芸当できないもの!! 』
ゴウセル:『 ボクは魔法使いに作られた…… 』
『 ・・・人形だよ 』
ナージャ:『 え? …人…形…? 』
ゴウセルは、自身の胸に手を突き刺し、
胸をえぐり開いていく…!!
目をそむけるナージャ…。
ナージャ:『 キャッ… 何を!? 』
そっと目を開いたナージャが見たものは…。
ゴウセル:『 ホラ ね 』
『 これは 人形のボクのために
ボクがボクでいられるよう… 』
ボクがボクでいられるよう… 』
『 …彼が "心の魔法" を詰めてくれた
魔法の心臓 なんだ 』
魔法の心臓 なんだ 』
ナージャ:『 そん…な…
こんな…ことって… 』
現実離れした状況に、
驚いたナージャの鼓動が早まっていく…。
そして・・・
ナージャはその場に倒れてしまう…!
ゴウセル:『 どうし… たの? 』
ゴウセルはナージャの名を叫ぶ…!!
ゴウセル:『 ナージャ…! 』
気を失ったナージャだったが、
目を覚ますと、そこは ナージャの部屋 だった…!!
ナージャ:『 …私の部屋 』
バルトラ:『 目が醒めましたか? 姉上…? 』
ナージャ:『 バルトラ…私…どうやって… 』
バルトラ:『 姉上が 地下の入口付近で
倒れてたのを 侍女 が発見したんですよ
例の少年 のことで…
何か怖い目にでも遭われましたか? 』
ナージャ:『 ええ… とても
ゴウセルは… 物語の中の
メルドルでも 魔法使いでも…
いいえ 人間ですらなかった… 』
ナージャ:『 私 そんな彼に怖いくらい
惹かれているみたい… 』
バルトラ:『 …だそうです 』
ナージャ:『 ? 』 『 え!? 』
ねじりまくったカーテンの中から
ゴウセル が顔を出す!!!
ゴウセル:『 ナージャ 』
顔を真っ赤にするナージャ!!!
ナージャ:『 やだ… 今の聞いて… 』
ただ… ゴウセルの姿を見て 「ガクッ」 となる!
侍女の姿をしたゴウセル!!!
ナージャ:『 な… なんで女装なんてしてるの!? 』
説明するバルトラ…!!
バルトラ:『 じ… 実はゴウセルさんが
姉上を運んできたのですが…
も… 元の格好じゃ 兵の目もあるし
侍女の姿 ならば姉上の部屋に入っても
怪しまれないでしょ? 』
ナージャ:『 ゴウセルに
妙な癖でもついたらどうするの 』
突然、ナージャの元へと 駆け出したゴウセル…!!!
ナージャ:『 な… 何? 』
ゴウセル:『 嫌われなくてよかった 』
ナージャ:『 ゴゴゴ…… ゴウセル!!? 』
ゴウセル:『 また1人に戻るのは寂しい…
嫌… 悲しい… 』
ナージャ:『 ちょっ… ダメよ
弟が見ている前で… はわわっ 』
再び真っ赤になり動揺する ナージャ…!!
バルトラは窓から外を見ている!
バルトラ:『 やあ いい天気だ
僕は 何も見てませんよ 』
ゴウセル:『 メルドルは
姫が目醒めた時 抱きしめたよ 』
ナージャ:『 ととっ… とにかく
あなたを嫌いになんて
ならないから安心して!!! 』
ゴウセル:『 よかった 』
しばらく時間が過ぎる…
(おそらく数日後…)
ゴウセルとナージャは、
仲良く手を繋いで、散歩を楽しんでいる!
デンゼル:『 ねえ… 兄さん
姉さん 最近すごく明るくなったよね? 』
バルトラ:『 お前もそう思うかい? 』
デンゼル:『 あの新しい 侍女 のせい… かな? 』
バルトラ:『 さあね… どうだろ 』
その後も、ゴウセルとナージャは、
楽しく充実した日々を過ごしていた…!
そんな幸せな時間が続いているある日…。
満月が出ている夜の日に…!
ゴウセルに、服をプレゼントしたナージャ!!
ゴウセル:『 これを… 俺に…? 』
ナージャ:『 あなたの服はボロボロでしょ?
お父様のお古だけど 許してね 』
『 素敵… まるで 本物のメルドル みたい 』
ゴウセル:『 ナージャ姫 』
ナージャ:『 はっ… はい! 』
ゴウセル:『 月の光煌めく今宵… 』
『 俺と共に 旅に出ようぞ 』
ゴウセルの言葉に、赤面するナージャ!!
2人は、みんなには内緒にしてもらい
馬に乗って、広野を駆ける!!
馬の手綱を握っているのはゴウセル!
そのゴウセルに抱きついて乗るナージャ!!
ナージャ:『 私ね! 馬に乗るのは
これが生まれて初めてなの!! 』
ゴウセル:『 俺も 実は初めてだ 』
ナージャ:『 ええ!? 』
『 …ねぇ ゴウセル… 急にどうしたの?
「俺」 だなんて…
話し方もまるでメルドルみたい!! 』
「俺」 だなんて…
話し方もまるでメルドルみたい!! 』
ゴウセルは、髪の長さや、髪の色、
話し方までも、物語の メルドル になりきっている!
ゴウセル:『 お前はメルドルが好きだろう 』
ナージャ:『 え? 』
ゴウセル:『 ずっと お前に
好きでいてほしいから 』
ナージャ:『 私は… どんなゴウセルだって… 』
~時間が過ぎる~
(おそらく数日…)
バルトラとゴウセルが共に歩いている…。
ゴウセル にお礼を言う バルトラ…!
バルトラ:『 ゴウセルさん
ありがとうございます… 』
ゴウセル:『 キミに 礼を
言われるようなことをしたか? 』
バルトラ:『 姉は あなたと出会ってから
本当に 明るくなりました 』
ゴウセル:『 バルトラ… キミは
ナージャと 俺の出会い を
予見していたそうだな 』
予見していたそうだな 』
バルトラ:『 はい… 僕 時々 不思議な夢…
予兆を見る んです
それが… 怖いほどよく当たって… 』
それが… 怖いほどよく当たって… 』
そして、力強く拳を握りしめ、
バルトラはゴウセルに語る…。
バルトラ:『 昨日も… また 夢を見たんです
姉上が 本当にうれしそうに微笑んで…
だから…
ずっと一緒にいてあげてください 』
だから…
ずっと一緒にいてあげてください 』
そう言って笑みを見せるバルトラだったが、
どこか バルトラの様子がおかしい ことに
ゴウセルは気づいた様子…!
場面は、ナージャの部屋…
ゴウセルは窓からずっと外の景色を見ている。
ベッドに横になりながら会話するナージャ…!
ナージャ:『 今日は…このままで許してね… 』
ゴウセル:『 気にするな ゆっくり休め
そうだ… 今度は
ペーネスの湖畔に馬を走らせよう 』
ペーネスの湖畔に馬を走らせよう 』
ナージャ:『 ねえ… ゴウセル
最初に出会った時は まるで
生まれたての子山羊 みたいだったのに…
今のあなたを 人形 だなんて
思う人は まず いないわね 』
ゴウセル:『 …でも 俺は人じゃない…
俺も… 俺の心も… 作りものだから
ただ ずっと在りつづける
何百年… 何千年… 』
ただ ずっと在りつづける
何百年… 何千年… 』
ゴウセルのその言葉を聞いて、
起き上がった ナージャ!!
ゴウセル:『 寝てねきゃダメだ! 』
ナージャは、ゴウセルの胸に手を置き、
ゴウセルの手をとり、自分の胸に置く…。
ナージャ:『 何も… 違わないわ
私の中にあるもの も
あなたの中にあるもの も 』
あなたの中にあるもの も 』
『 ここに宿(あ)るのは 同じ心 』
笑顔でそう語ってくれた ナージャ…!
だが、ゴウセルは…
震えながらナージャに語りかける!
ゴウセル:『 ナージャ・・・ 』
『 キミは… …いなくなるの? 』
『 俺と出会ってからずっと…
心拍が 日に日に弱くなっている
今は もう・・・ 』
心拍が 日に日に弱くなっている
今は もう・・・ 』
ナージャ:『 ごめんね ゴウセル 』
ゴウセルは、ナージャを抱き寄せる…。
ゴウセル:『 ゴウセルも… 俺を作った人 も
俺の前からいなくなった… 』
ナージャ:『 あなたの生みの親が… ゴウセル? 』
ゴウセル:『 ゴウセルには
ずっと自由がなかったんだ
だから 俺を作り出した 』
だから 俺を作り出した 』
『 彼は 俺を通して世界と繋がるために…
俺は彼の目で耳で 手だったんだ 』
俺は彼の目で耳で 手だったんだ 』
『 そして 彼がいなくなる直前に
言い残したんだ 自分ができなかった
夢を叶えてくれって… …でも
その夢が何か分からずじまいだった 』
言い残したんだ 自分ができなかった
夢を叶えてくれって… …でも
その夢が何か分からずじまいだった 』
ナージャ:『 …だとしたら あなたはもう
彼の夢を叶えてあげてるじゃない 』
ゴウセル:『 え 』
ナージャ:『 あなたは 彼の代わりに
あなた自身の目で見て・・・
耳で聞いて・・・
手で触れて・・・ 』
耳で聞いて・・・
手で触れて・・・ 』
ゴウセル:『(ナージャ 透き通った小さな声
冷たくて柔らかい肌…)』
口づけをかわす… ゴウセルとナージャ…!!
ナージャ:『 感じているわ 』
そして 2人は愛し合う…!!
ナージャ:『(ゴウセル あなたは
私の夢も 叶えてくれた…
私の夢は
最後の刻を あなたと過ごすこと)
私の夢は
最後の刻を あなたと過ごすこと)
ナージャ:『 ありがとう… 』
ナージャは、 命の最後 に
ゴウセルに感謝し 安らかに息を引き取る…。
ゴウセル:『 ナージャ…? 』
『 心拍が… 止まった ダメだ…
まだ いなくならないで
キミに教えてほしいことが 他にも… 』
『 違う 』
『 まだ一緒にいたいんだ!!! 』
まだ いなくならないで
キミに教えてほしいことが 他にも… 』
『 違う 』
『 まだ一緒にいたいんだ!!! 』
ゴウセルの叫ぶ声が、衛兵の耳に聞こえる…
衛兵達:『 お… おい 今のは? 』
『 ナージャ様の部屋だ 』
ゴウセル:『 ………… …そうだ 』
ゴウセルは、先ほどの
ナージャの言葉 を思い出した!!
ナージャ:『 何も違わないわ…
ここに宿(あ)るのは同じ心 』
ゴウセル:『 キミのためならば…
俺は どうなってもいい 』
ゴウセルは自身の手で、胸に手を突き刺す…
「ズブ・・・」
駆けつけてきた 衛兵たち!!!
ナージャの部屋に入ってくる!!!
兵達:『 ナージャ様 失礼します!!! 』
『 どうされまし・・・・・ 』
兵達:『 ひ… うわぁあああぁあああ 』
衛兵たちが目撃した光景は、悲惨なものだった…
部屋中 ちまみれ…
ナージャの上に跨がる、ゴウセルの姿!!
ゴウセルはナージャに語りかける…
ゴウセル:『 どうして ナージャ 』
『 俺の心で 』
『 キミを救うことはできないのか? 』
ゴウセルは、自分自身の 魔法の心臓 を取り出し…
ナージャに与えたが、
それでも… ナージャが目覚めることはなかった…。
涙を流す ゴウセル…!!
ゴウセル:『 俺を…置いていかないで… 』
ゴウセルは、衛兵たちに捕えられる!!!
騒ぎを聞きつけた バルトラ や
侍女たち… 城の者たちが駆け付ける…
バルトラ も、大粒の涙を流している…!
大罪を犯した ゴウセル に
審判がくだされる日 が訪れた…!!!
『 自称 "人形" ゴウセル!!
汝は〈色欲〉から王女を誘惑・姦淫した挙句
残虐な手口で さつ害…!!
もはや弁明の余地なし!!! 』
『 よって 大罪人を火刑に処す!!! 』
泣きながら剣を抜こうとする デンゼル!!!
デンゼル:『 よくも姉さんを!!
この俺の手で仇を討ってやる…!!! 』
そのデンゼルを止める、バルトラ!!!
バルトラ:『 やめろ… デンゼル! 』
デンゼル:『 なぜだ 兄さん 』
バルトラ:『 彼は そんな人じゃないんだ…
たとえ 人でなくても… 』
『 (どうか 忘れないでゴウセルさん…)』
『 (姉上は 最期まで微笑んでいました)』
『(あなたといた 最期の瞬間まで…
幸せだったんです)』
幸せだったんです)』
ゴウセル:『 こんなにも心が辛いものなら…
心なんていらない
もう何も 思い出したくない 』
もう何も 思い出したくない 』
『 俺は ただの人形でいたい 』
胸の痛みは心あればこそ。
孤独と喪失がゴウセルを襲い、
彼は自ら心を捨てた。
胸に宿る"心の魔法"を捨て、
人形は〈色欲の罪〉となった…。
次回 第212話『贈り物』へ続く♪
【・七つの大罪【内容ネタバレ考察】マガジン最新話の最新記事】