“ジャニーズJr.改革”を推進する滝沢秀明「その先」の野望
“滝沢革命”は着々と進んでいるようだ。
ここにきてジャニーズJr.の躍進が目覚ましいという。かつての黄金期の再来かという報道まで出ている。黄金期とは’90年代後半、13歳で入所した滝沢がジャニー喜多川社長に認められ、Jr.のリーダーとして、山下智久、生田斗真、風間俊介を含む120人をまとめていたころだ。ドラマ出演、ドームコンサート、冠番組を持つなど、滝沢に率いられた当時のJr.の活躍は目を見張るものがあった。
ここでおさらいしておくと、ジャニーズJr.とはジャニーズ事務所に所属するタレントであるが、公式サイトで単独のページを持っていない者やCDデビューをしていない者に対しての総称。すでに多くのファンが付いている者もいるが、表舞台に立つ機会はデビュー組に比べたらまだまだ少ない。言ってみれば研究生や予備軍みたいなものだが、その数は東西合わせて実に300人以上に上る。
その中で現在グループを結成して活動しているのは12組。メンバーは合わせて72人。それ以外の200人以上のJr.は単体で活動していることになる。
昨年、滝沢秀明が一線から身を引いて裏方に回った最大の理由は、そんなJr.たちが円滑に活動できて、“食べていける”ように、彼らが置かれている環境を改善するためだと言われている。それはJr.思いの滝沢が選んだ道だった。
滝沢は新たに発足したジャニーズ事務所の関連会社『株式会社 ジャニーズアイランド』の社長に就任すると、手始めに3月、横浜アリーナで、Snow Man、Six TONES、Travis Japanの単独公演を開催。同時に、Snow Manのメンバーを6人から9人に増員した。
「増えすぎて収拾のつかなくなったJr.を整理して、同時に待遇改善を図るためには、まず彼ら全員が活躍できる場を増やすことが必要だと考えたようです。そうすれば必然的に彼らのギャラも増えるでしょうからね」(芸能プロ関係者)
それには、むやみに新しいグループを作るよりも既存のグループを再編し、それぞれの“内容”を充実させることが第一だと考えたのだろう。そして、
「滝沢さんが理想としているのはEXILE TRIBEのような形だそうです。Jr.全員にスポットライトが当たるようにすることですね」(同・芸能プロ関係者)
今期のドラマに出演しているJr.は『Six TONES』の松村北斗、『なにわ男子』の道枝駿佑と長尾謙杜の3人だけだが、彼らが出ている『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)、『俺のスカート、どこいった?』(日本テレビ系)はプライムタイムでの放送のため、知名度は一気に上がる。そして8月には、東西のJr.がすべて集結して東京ドームでコンサートが行われる。それだけではない。
「滝沢さんはスタッフの配置換えを行うなど、事務所の人事にも絡んでいるようです。ジャニーズ事務所は、ジャニー社長はタレントのプロデュースと育成。メリー副社長は経営に専念する。今まではその2本柱でやってきて、互いの分野に干渉することはありませんでした。しかし、現在はメリー氏の娘であるジュリー氏の次期社長就任への準備が進んでおり、社内の世代交代が進んでいます。しかも、Jr.のマネジメントまでは手が回らないと言われている。滝沢さんはそんな状況を変えようと、必死に頑張っているんでしょうね」(同・芸能プロ関係者)
変わるのはJr.だけではない。“滝沢革命”の目指すところはさらに先にあるようだ。
次の記事はこちら #4 「完全決別」か…滝沢秀明 副社長就任から3年でジャニーズ退社
文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト)
宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。最近は、コメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中
PHOTO:桑田真
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