「炎の蜃気楼」の漫画版。絵は、原作第二部の挿絵担当でもある浜田翔子先生。
漫画版1、2巻は原作第1巻の内容だったけど、
漫画版3巻は、描き下ろし特別編「CLAWLESS HAWK」、原作5.5巻に収録されてた中学時代の高耶さんと譲の出会いストーリー「凍てついた翼」、ショートストーリー「炎の蜃気楼・スペシャルショート」の3つが収録されています。
漫画版なので、カテゴリーは「非BL漫画」にすべきなんだろうけど
原作は小説だし、ややこしくなるので「小説」にしました。
CLAWLESS HAWK
時系列でいうと原作9巻と10巻の間。
舞台は大阪。
「90年代の天下茶屋駅ってこんなんだったのか」とか「この場所見覚えあるなぁ」とか、絵がついてるからこそ楽しめる部分がたくさんあってワクワクしました。
いきなり巨像恐怖症を殺しにかかってくるような描写でビビった。怖すぎ!!!
ゲストキャラは元ボクサーの石動大地。個人的に結構好きなキャラでした。
関西弁って創作の世界だと違和感しかない喋り方になるのはあるあるですが、今回のはそこまで違和感ない関西弁でした。(昔の関西弁ってかんじだった)
でも関西人なのに「いてこますぞ」の意味が分からなくてググった。「一発かます」ってことか。物騒(笑)
漫画版1、2巻は原作1巻の内容だったから、高耶さんの力も記憶も蘇ってなかった頃だし、千秋や綾子さんも出てきてなかったから
こうして上杉夜叉衆勢揃いでの戦闘シーンが絵で見られて幸せ。
ストーリーも面白いし、迫力もすごい。
「下間頼廉の顔が思ってたのとなんか違う」とか「護法童子ってこんなビジュアルだったのか」など、漫画ならではの発見や驚きがありました。
特に護法童子ってあんな可愛いんだな。もっと式神の紙人形みたいなビジュアルだと思ってた。
9巻の後だから当たり前なんだけど、高耶さんと直江、くっそギスギスしてて笑ったwww
直江を煽りまくってる時の高耶さんってこんな表情してたのwwww 腹立つwww
相変わらずキレキレな煽り方。
見てる分には面白いけど、こんな上司絶対嫌だ…
こんなギスってるにもかかわらず、「直江が死んだかもしれない」と知るとめちゃくちゃ焦る高耶さんや、何の躊躇もなく高耶さんのことを身を挺して守る直江をこうして漫画で見ると、小説と違ってまた味わい深かったです(笑)
凍てついた翼
原作5.5巻に収録されていて、中学時代の高耶さんと譲の出会いを描いた話。
めちゃくちゃ原作に忠実でした。
イキリ散らしてるけど実は寂しがり屋な可愛い高耶さんと、天使な譲が見られます。
高耶さん本当に可愛いよな…まだ幼い顔をしているのに、いつもボロボロで傷ついていて、守ってあげたくなる。
三井、原作読んでる時はもっとモブっぽい顔を想像してたけど
この漫画だと主役級のイケメンで「誰だお前」ってなりました。
彼は高耶さんに自分の顔傷つけられた(しかも傷跡残るレベル)のに、なんだかんだ高耶さんのこと思ってくれてて、こいつ心広いなって思った。
炎の蜃気楼・スペシャルショート
短いけど最高だった。
正直、これだけでも買う価値ありました。
あの女の子達いいな〜 あんな間近で2人を拝められたとか羨ましい。
確か9巻「みなぎわの反逆者」が12月だったから、クリスマスの時期でこんな仲良さそうな高耶さんと直江とかあり得ない。
本編とはまた別の世界線なのかな…?
こういうほっこりするような関係の2人をずっと見ていたい。
でもいつの12月か分からないから、本編と同じ世界線っていうのもワンチャンあるかも…
まとめ感想
もともと私が「炎の蜃気楼」を読もうと思ったのは、90年代が好きだからっていうのが理由のひとつだったので、
この漫画版は「炎の蜃気楼」っていうロゴも90年代っぽくて可愛いし、絵も90年代感溢れてて(特に目とかキラキラしてる)、完全に私好みでした。
現在連載している「炎の蜃気楼R」は同じく浜田翔子先生だけど、絵がかなり変わっちゃってて残念。
現代風に寄せたのかな?そりゃ20年も経ってたら当たり前か。
でもこの表紙の高耶さんめちゃくちゃカッコいいな…
気が向いたらもしかしたら買うかもしれない。
どこまで連載続けるんだろう?
原作通りだと、このまま話が進むにつれてR18になっていくけどどこまで描写するのかが気になる…