PPPoEサーバーに接続できないときの対処法4選!高速光回線を利用する際の確認項目も解説
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2023.6.13 (火)Posted by NTT東日本
「PPPoEサーバーに接続できませんと表示されて困っている」「PPPoE接続の再設定のやり方がわからない」とお悩みの方が多いのではないでしょうか。PPPoEサーバーとはわかりやすく言うと、パソコンからインターネットへ接続するためにプロバイダが手続きをするところです。PPPoEサーバーに接続できなければ、パソコンをオンラインで利用できません。早急に対処し、復帰させたいところです。
そこで本記事では、PPPoEサーバーに接続できないときの対処法や高速光回線を利用するときに確認しておきたいことを紹介します。PPPoEサーバーへの接続ができずにお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1.PPPoEとは電話回線を利用したインターネット接続方式
- 2.PPPoEサーバーとはブロードバンドアクセスサーバーのこと
- 3.IPoEとはイーサネットの利用を前提としたインターネット接続方式
- 4.フレッツ 光クロスはPPPoE接続に対応している
- 5.PPPoEサーバーに接続できないときの対処法4選
- 6.パソコンを使ってPPPoEサーバーに接続する方法
- 7.Wi-FiルーターからPPPoEサーバーに接続する方法
- 8.PPPoEまたはIPoEで高速光回線を利用する際に確認すべき3項目
- 9.プロバイダを選定する際に重要視すべきポイント
- 10.高速通信ならフレッツ 光クロスがおすすめ!PPPoEとIPoEのどちらかを選択可能
1.PPPoEとは電話回線を利用したインターネット接続方式
PPPoEとは「Point-to-Point Protocol over Ethernet」の略で、PPPを利用してイーサネットに接続することです。PPPは、主に電話回線を利用する通信規格です。イーサネットは、パソコンなどのデバイスを有線接続するときの、通信規格のことで3つの種類があります。
- 同軸ケーブル
- 光ファイバー
- LANケーブル
PPPoE接続は古くからあるインターネット接続方式で、電話回線を使用した通信をイーサネット上で使えるようにしたものです。家庭用でよく使われていて、インターネット回線に接続するためにはモデムが必要になります。接続するごとに、IDとパスワードを入力する仕組みです。
PPPoE接続は電話回線を使用した通信をイーサネット上で使えるように応用したものなので、最大通信速度は1Gbps程しか出ません。ネットワーク終端装置の処理能力が低いため、通信速度が遅くなりやすいです。ネットワーク終端装置とは、電話線や光回線とプロバイダの回線をつなぐためのもので、モデムや光回線終端装置であるONUを指します。
PPPoE接続で利用できるWebページは、IPv4のIPアドレスが使われているWebページのみです。IPoE接続で使われているIPv6のIPアドレスを使ったWebページを閲覧する場合は、IPv6トンネル対応アダプタなどの市販機器が必要なので注意しましょう。
PPPoEについて詳しく知りたい方は、別記事「PPPoE」をあわせてご確認ください。
2.PPPoEサーバーとはブロードバンドアクセスサーバーのこと
PPPoEサーバーとは、ブロードバンドアクセスサーバー(Broadband Access Server:BAS)のことをいいます。簡単にいうと、プロバイダがPPPoEを使ったインターネットにデバイスを接続するために認証を申請する場所です。
使っているデバイスで「PPPoEサーバーに接続できません」とエラーメッセージが出た場合は、そもそも認証を行うサーバーにつながりません。モデムやONUなどの終端装置に不具合がないか、LANケーブルなどの配線に不具合がないかを確認する必要があります。
3.IPoEとはイーサネットの利用を前提としたインターネット接続方式
IPoEとは「Internet Protocol over Ethernet」の略で、直接イーサネットに接続する方式です。ネガティブ方式ともいわれています。IPoE接続では、インターネット終端装置は必要ありません。イーサネットサービスプロバイダーを介して、直接インターネットにつなげる仕組みです。
IPoE接続では、従来型のIPv4のIPアドレスが使われているWebサイトに接続できません。IPv6のIPアドレスを使ったWebサイトのみ閲覧可能です。IPoE接続を利用してIPv4のIPアドレスを使用したWebページを閲覧するためには、IPv4 over IPv6という仕組みを利用する必要があります。
フレッツ 光クロス※でIPoE接続を提供しているプロバイダは、IPv4 over IPv6に対応しています。v6プラスという名称で、プロバイダがオプションとしてサービス提供していることがあるので確認が必要です。
IPoE接続について詳しく知りたい方は、別記事「IPoE」をあわせてご確認ください。
※フレッツ 光クロスは提供地域が限定されております。
4.フレッツ 光クロスはPPPoE接続に対応している
フレッツ 光クロス※1の最大通信速度は、概ね10Gbps※2で高速です。そのため、リリース当初はIPoE接続での利用を前提としていました。しかし、2020年10月からPPPoE接続に対応しているので、PPPoE接続しか利用できない方でもフレッツ 光クロスの契約が可能です。
とはいえ、PPPoE接続の最大速度は概ね1Gbpsなので、フレッツ 光クロスの高速光回線を十分にいかせません。対応しているプロバイダも、PPPoE接続よりIPoE接続の方が多いのが現状です。フレッツ 光クロスを利用するなら、IPoE接続で契約するのが良いでしょう。直接イーサネットに接続できるため、通信速度が速いです。IPoE接続の最大通信速度は概ね10Gbpsで、PPPoE接続よりも速いです。フレッツ 光クロスの速さを十分発揮できるので、IPoE接続で利用するのが良いでしょう。
※1 フレッツ 光クロスは提供地域が限定されております。
※2 最大通信速度は、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境(端末機器の仕様など)や回線の混雑状況などにより大幅に低下することがあります。本サービスの技術規格においては、通信品質確保などに必要なデータが付与されるため、実際の通信速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。
5.PPPoEサーバーに接続できないときの対処法4選
PPPoE接続でインターネットを利用しているときに「PPPoEサーバーに接続できません」と表示されることがあります。エラーメッセージが出ると、インターネットが使えなくなるので困りますよね。ここでは、PPPoEサーバーに接続できないときの対処法を4つ紹介します。
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- 配線を確認する
- インターネット終端装置を確認する
- パソコンを再起動する
- PPPoE接続設定を確認する
PPPoEサーバーに接続できないときの対処法が知りたい方は、参考にしてください。
5-1.配線を確認する
PPPoEサーバーに接続できませんと表示されたら、正常にケーブルが接続されていない可能性があります。LANケーブルなどの配線が外れていないかを、しっかり確認しましょう。緩くなっている箇所があれば、一度外して再度挿し直してください。正常に挿し込まれていることが確認できたら、もう一度インターネットに接続しましょう。
5-2.インターネット終端装置を確認する
インターネット終端装置が正常に動いているかを、確認しましょう。電源が入っていることを確認できたら、ランプの点灯状態をチェックします。正常に点灯しているかは、取扱説明書と照らし合わせながら確認してください。解決しない場合は、インターネット終端装置を再起動しましょう。その後で、インターネットに接続してください。
5-3.パソコンを再起動する
PPPoEサーバーに接続できませんと表示されたら、デバイスの不具合の可能性があります。原因がLANケーブルなどの配線やインターネット終端装置でなかった場合は、使っているパソコンを再起動しましょう。うまく接続できなければ、PPPoE接続の設定を確認する必要があります。
5-4.PPPoE接続設定を確認する
PPPoEサーバーに接続できない原因が、インターネット終端装置やパソコンの不具合でなかった場合は、別の理由が考えられます。何らかの原因で、PPPoE接続が切断されてしまった可能性があります。使っているデバイスからPPPoE接続の再設定を行うことで、改善される可能性があるので試しましょう。
6.パソコンを使ってPPPoEサーバーに接続する方法
PPPoEサーバーへ接続する設定は、使っているパソコンから行います。WindowsとMacで接続方法が異なるので、使っているOSでのやり方を参考にしてください。ここでは、PPPoEサーバーに接続する方法をOS別に紹介します。
- Windows10
- Mac OS 10.6
PPPoE接続の設定方法がわからなくて困っている方は、ここで紹介する方法を試してください。
6-1.Windows10
Windows10の場合は、下記の手順で設定できます。一つ一つ確認しながら、進めてみてください。
- 1.コントロールパネルを開く
- 2.ネットワークとインターネットを選択
- 3.ネットワークと共有センターを選択
- 4.新しい接続またはネットワークのセットアップを選択
- 5.インターネットに接続しますを選択し、次へをクリック
- 6.既にインターネットに接続していますと画面に表示されたら、新しい接続をセットアップしますを選択肢して次へをクリック
- 7.プロバイダからもらったユーザー名とパスワードを入力して接続をクリック
一つ一つ確認しながら設定して、接続し直しましょう。手順どおりに設定してもPPPoEサーバーへ接続できない場合は、プロバイダに問い合わせる必要があります。
6-2.Mac OS 10.6
Macを使っている場合は、下記の手順で設定できます。順番に確認しながら、設定してください。
- 1.システム環境設定を選択
- 2.ネットワークを選択
- 3.左側のネットワークの種類一覧の一番下に「+」があるのでクリック
- 4.インターフェイスのプルダウンからPPPoEを選択
- 5.Ethernetをプルダウンから選択
- 6.サービス名に契約しているプロバイダの名前を入力して作成をクリック
- 7.アカウント名とパスワードを入力できるようになるので、プロバイダからもらった情報を入力して接続をクリック
順番に確認しながら設定して、接続し直しましょう。手順どおりに設定してもPPPoEサーバーへ接続できない場合は、プロバイダへ問い合わせる必要があります。
7.Wi-FiルーターからPPPoEサーバーに接続する方法
無線LANを使用している場合は、Wi-FiルーターからPPPoEサーバーへ接続する必要があります。使っているWi-Fiルーターの会社によって、解決方法が異なるので注意が必要です。Wi-Fiルーターの画面をパソコンに表示させて、インターネットの接続状態を確認します。
- 1.各Wi-Fiルーターの取扱説明書と照らし合わせながら、PPPoE接続を設定
- 2.同時に入力しているIDとパスワードが正しいかを確認
- 3.間違っていた場合は、正しいものを入力して接続し直す
- 4.正しい場合は、もう一度PPPoE接続を設定し直す
- 5.接続できないならWi-Fiルーターを再起動する
上記手順で試してもPPPoEサーバーに接続できない場合は、Wi-Fiの調子が悪いのか接続そのものが悪いのかを確認する必要があります。直接モデムなどの終端機器とパソコンをつないで、接続できるか確認しましょう。終端装置とパソコンをつないで接続できれば、Wi-Fiルーターの会社に問い合わせます。接続できなければ、プロバイダに問い合わせてください。
8.PPPoEまたはIPoEで高速光回線を利用する際に確認すべき3項目
PPPoE接続が遅いと言われる理由は、回線の混雑です。インターネット終端装置を介して接続するため、利用者による回線の混雑は避けられません。高速光回線を契約すれば、利用できる通信速度が速くなります。しかし、通信速度に対応している周辺機器を使う必要があるので確認しておきましょう。ここでは、高速光回線を利用する際に確認すべき3項目を紹介します。
- 無線LAN規格
- 有線LAN規格
- LANケーブル規格
PPPoEでも高速光回線は利用できますが、パフォーマンスは落ちます。IPoEと異なり、直接イーサネットに接続するよう作られていないためです。10Gbpsの超高速光回線を安定して利用したいなら、IPoEを利用するのが良いでしょう。
IPoEについて詳しく知りたい方は、別記事「IPoE」をあわせてご確認ください。
8-1.無線LAN規格
無線LANの規格は、全部で6種類あります。規格によって最大通信速度が違うので、高速回線に対応しているものを選ぶ必要があります。
無線LAN規格 |
最大通信速度 |
策定時期 |
|
IEEE802.11ax |
Wi-Fi6 |
9.6Gbps |
2021年2月 |
IEEE802.11ac |
Wi-Fi5 |
6.9Gbps |
2013年12月 |
IEEE802.11n |
Wi-Fi4 |
300Mbps |
2009年9月 |
IEEE802.11a |
ー |
54Mbps |
2003年6月 |
IEEE802.11g |
ー |
54Mbps |
1999年10月 |
IEEE802.11b |
ー |
11Mbps |
1999年10月 |
1Gbps以上の光回線を利用する場合は、IEEE802.11ac以上・Wi-Fi5以上のルーターが必要です。10Gbpsに対応している光回線を利用するなら、IEEE802.11ax以上・Wi-Fi6に対応しているルーターを選ぶ必要があるので注意しましょう。
8-2.有線LAN規格
有線LANの規格は、全部で7種類あります。規格によって最大通信速度が全て違うので、高速回線に対応しているものを選ぶようにしましょう。
有線LAN規格 |
最大通信速度 |
40GBASE-T |
40Gbps |
25GBASE-T |
25Gbps |
10GBASE-T |
10Gbps |
5GBASE-T |
5Gbps |
2.5GBASE-T |
2.5Gbps |
1000BASE-T |
1Gbps |
100BASE-T |
100Mbps |
1Gbps以上の光回線を利用する場合は、1000BASE-T以上の有線LAN規格が必要です。10Gbpsに対応している光回線を利用するなら、10GBASE-T以上の有線LAN規格を選択しましょう。光回線を契約しても、LAN規格が対応していなければ速度がでないので注意が必要です。
8-3.LANケーブル規格
有線接続でインターネットを利用する場合は、LANケーブルの規格も重要です。LANケーブルの規格は、全部で7種類あり対応している通信速度が異なるので注意しましょう。
LANケーブル規格 |
最大通信速度 |
伝送帯域 |
CAT8 |
40Gbps |
2000MHz |
CAT7A |
10Gbps |
1000MHz |
CAT7 |
10Gbps |
600MHz |
CAT6A |
10Gbps |
500MHz |
CAT6 |
1Gbps |
250MHz |
CAT5e |
1Gbps |
100MHz |
CAT5 |
100Mbps |
100MHz |
1Gbps以上の光回線を利用する場合は、CAT5e以上のLANケーブルが必要です。伝送帯域の周波数が高いほど、多くのデータが転送できます。快適なネットICTにしたいなら、周波数が高いものを選択するのがおすすめです。業務用で利用する場合は、1GbpsならCAT6を10GbpsならCAT7を選択するのが良いでしょう。
9.プロバイダを選定する際に重要視すべきポイント
インターネットの品質向上には「回線×ISP×ネットワーク機器」での対応が必要です。各サービスごとで優位点が異なるため、目的に合ったサービスを選択することが重要となります。法人ユーザ向けISPの選択におけるポイントは、以下のとおりです。
優先度順 |
項目 |
なぜ注目すべきか |
市販サービスの対応状況 |
① |
ポート数 (≒セッション数) |
Webサービス※1の利用時、大量のポートが消費されるため。 ・ポートがなくなると、Webサービス※1の利用に悪影響※2が出るため。 ※1:クラウドサービス(office365等)やWebサイト等 ※2:レスポンスの低下やインターネットの遅延等 |
動的:1,008~12,800 固定IP1:65,535(上限値) ※固定IP:複数アドレス提供サービスあり |
② |
帯域制御機能 |
・特定の大量トラフィック※3によりネットワーク遅延が発生するため。 ※3:WindowsUpdate等 |
特定のトラフィックを分離して通信を行う |
③ |
ネットワーク機器 |
・10G回線やIPoEに対応しているネットワーク機器の選定が必要なため。 ・ネットワーク機器の処理能力が低いと、十分な効果が得られないため。 |
・購入:ユーザ側での設定必要 ・レンタル:ユーザ側での設定不要 |
④ |
価格 |
・マス向けのISPと比較して高単価なため。 ・違約金や最低利用期間が設定されていると品質の改善や 接続のトラブルの際に他ISPへの変更が難しいため。 |
動的:1,200~14,000 固定1:8,000~20,000 違約金:あり/なし ※それぞれ月額、タリフ料金、税別 ※対象は法人向け |
⑤ |
契約種別 |
・オプションやサポートの体制が個人向けと法人向けでは異なるため。 ・法人ユーザ専用サービスの場合には、個人ユーザのトラフィックの影響を受けないため。 |
・法人ユーザ専用 ・個人ユーザ/法人ユーザが混在 |
10.高速通信ならフレッツ 光クロスがおすすめ!PPPoEとIPoEのどちらかを選択可能
PPPoEサーバーに接続できない場合は、配線の確認やインターネット終端装置の再起動などを試してしょう。うまく接続できない場合は、PPPoE接続の再設定が必要かもしれません。PPPoE接続の再設定をする場合は、プロバイダからもらったIDとパスワードを準備しておきましょう。フレッツ 光クロスでは、セットアップサービスを提供しています。インターネットに関わるデバイスを設定してもらえるので、設定に自信がない方は利用してみると良いでしょう。
フレッツ 光クロス※1は概ね10Gbps※2の高速回線のため、TV会議や容量の大きなデータの送受信が多い企業様に快適に利用していただけます。速い通信速度でインターネットを利用したいなら、IPoE接続で契約するのが良いでしょう。各プロバイダIPv4 overIPv6に対応しているため、従来のWebサイトにアクセス可能です。概ね10Gbpsの速い通信速度を発揮させるには、IPoE接続で契約しましょう。
※1 フレッツ 光クロスは提供地域が限定されております。
※2 最大通信速度は、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境(端末機器の仕様など)や回線の混雑状況などにより大幅に低下することがあります。本サービスの技術規格においては、通信品質確保などに必要なデータが付与されるため、実際の通信速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。
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