ロシア最大の戦争犯罪?「子どもの連れ去り」
一方、ロシアがウクライナ侵攻の裏で推し進めているのが、ウクライナの子どもの「ロシア化」です。
ウクライナの監視カメラが捉えたのは、ロシア軍兵士たち。孤児院にいる子どもたちを連れ去る様子が映像に残っています。
連れ去られたのは、生後4か月の赤ちゃんから17歳までの子どもたち約2万人。こうした“連れ去り”は、ロシアによる最大の戦争犯罪のひとつです。
しかし、ロシアで子どもの権利を担当するリボワベロワ大統領全権代表は「子どもたちは両親の許可を得てロシアで保護しています。誰も無理やり連れてきてはいません」と、子どもたちは、あくまで保護しただけ…と、連れ去りを否定しているのです。
連れ去りの実態についてJNNの取材に応じてくれたのは、13歳のカテリーナさん。
カテリーナさんは、クリミア半島でのキャンプに参加したところ、ロシア側に別の施設に連れていかれたといいます。その時の様子について…。
カテリーナさん(13)
「(施設の人に)『いつ帰れるの?』と聞いたら、『君の住む町がロシアの領土になったら帰れるよ』と言われました。永遠にここにいるのかなと思い、言い表せないほど怖かったです」
こうした施設では、ロシア人になるための再教育が行われる場合があるといいます。
カテリーナさん(13)
「立たされ、ロシア国歌を聞かされました。立たない子は、理由を書かされ…。みんな、帰りたかったです」
アメリカ・イエール大学の調査によると、連れ去った子どもを収容する施設は43か所あり、ウクライナ語を禁じ、ロシア語を話すよう強制される場合もあるというのです。