ジャニーズはなぜ不倫や淫行騒動と無縁?ジャニー喜多川の決意|平本淳也のジャニーズ社会学 (1/4ページ)
芸能人から政治家まで著名人の不倫が”最恐”のエンターテイメント化している今日この頃。スキャンダルと言えば恋愛・熱愛発覚が定番だが、最近は不倫や浮気に略奪愛と芸能人に限らず政治家の登場も頻繁になってきた。以前はここまで酷いニュースはなかったのにと思いつつ、マスコミも容赦なく、そして間髪なく突いてくるのも時代だろう。突かれたら終わり、その恐怖に慄く人気者たちは少なくない。
アイドルを扱う芸能プロダクションとしては、この上なきスキャンダルがこの色恋モノだ。ジャニーズも多くの恋や愛を表現してきたが、これまで不倫系のスキャンダルは見当たらない。基本的に若い独身族が多いということが主たる理由だが、相手に伴侶が存在すれば不倫という図式は成り立つものの、遊びの域なら不倫とまでは言えない法律見解もある。
そもそも「不貞行為」はどこからが”一線を越えるのか”と判断が難しい。例えばキスまでは浮気ではないとか、性行為も1回まではセーフなど、民事における裁定は様々なケースが見当たる。元SPEEDの今井絵理子議員の「一線」は何を指すのか想像の域となるが、本人たちが言う「一線」もその設定は個々に自由ということだ。しかし、それが何だろうと世間は許さない。マスコミは煽るし騒ぐし世間は面白がる。本人たちからすれば台風のごとく時を過ぎるのを待つしかないところだ。
ジャニーズの場合、色恋沙汰が生じても瞬間的に抹消される。なにか持ち上がって話題となるものの、すぐに立ち消えとなり、ネタとして残っても取り扱う大手メディアは皆無。誰もそれを問わないから「なかったことに」レベルに過ぎ去っていく。ネット上では大騒ぎしているが、それもジャニーズの世界観では大した悪影響は残さない。
例えば、東山紀之と深田恭子の「お泊り愛」「半同棲」なんか誰も覚えていないし、深キョンはその後に滝沢秀明とも噂になったが誰も騒いでいない。ただし、気になるのは、その当時の深キョンは17歳。それも16歳から17歳になる年のこと。それに対して東山は33歳で、その差は16歳もあった。
年の差は恋愛において無関係としても、33歳の男が16歳の女子高生と付き合うのは法律上は許されるのだろうか。正確には地方の条例と世間の印象の上で”淫行”と判断されることになる。
芸能界では度々、この淫行騒動が持ち上がる。相手が18歳未満だったために叩かれて業界を追われた芸人やタレントたちは少なくない。ではなぜ東山のときは誰もそれを問題としなかったのか……。お笑い芸人なら”淫行”だとか”未成年とみだらな行為”などと書き立てられる恰好のネタなのに、大手メディアは見て見ぬ振りをする。そこは天下のジャニーズである。
まあ、東山のネタはジャニーズのチカラというより、マスコミも仕込みやヤラセに付き合うほど暇でもないというほうの話だった。今の時代は嘘でも許されないが、これが99年の世紀末のこと。20年近く経つと世間の捉え方も大きく変わって、その印象の違いが実に面白い。