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朝日新聞がコミュニティノートを憎む理由

割引あり

◉朝日新聞が、コミュニティノートに疑義を呈しています。有料記事なのですが、無料のリード部分を読んだだけで、その内容が察せられる内容です。「社員を大量解雇し、不適切投稿の監視や削除に支障が出ているとも言われる。」なんて憶測を書いてる時点で、ある方向に読者を誘導しようという意図が、見え見えなんですよね。先ずこうやって、X社に名前を変更したTwitter社も、イーロン・マスクも信用できない人物であり、その人物によって社内は混乱に陥り、そこで発信される情報もコミュニティノートの内容も、信用ならないものだ……という先入観を与える、マスコミお得意の手法です。

【ツイッターの新機能「コミュニティノート」、混乱も 効果と課題は?】朝日新聞

 ツイッターへの投稿に、匿名で「誤解を招く」と指摘できる機能が、日本語版に7月から本格導入された。ツイッター側は、誤情報かどうかの判定の機能とはしていないが、先行導入された米国では「ファクトチェック」というとらえ方も。誤情報を減らすことにつながるのか。(田渕紫織)
(中略)
 SNS上では、誤情報が瞬時に広まりやすい。2016年の熊本地震の際は、「動物園からライオンが放たれた」というデマが無関係なライオンの画像とともに投稿され、拡散された。ツイッター側は、リスクの高い誤情報を含む投稿を非表示にするなどの対策を取ってきたが、運営会社(現在はX社)が昨秋、社員を大量解雇し、不適切投稿の監視や削除に支障が出ているとも言われる。

https://www.asahi.com/articles/ASR826CZ9R82UTIL013.html?ref=tw_asahi

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。他意はありませんm(_ _)m

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■王様は裸だ!■

けっきょく新聞やテレビのマスコミ人は、自分たちは情報を独占し、一方的に発信できる特別なエリート階級だと、そう思っていたわけです。だから数年前、朝日新聞の新入社員に東京大学卒業生がゼロとなり、幹部が青ざめたとか。昔は、東大出て官僚になるか朝日新聞に入るか、そういうポジションの職業だったのに。実際、新聞社は広告でがっぽり稼ぎ、給料も官僚より良かったのですが。2019年、朝日新聞労働組合副委員長を務めていた30代の男性の遺体が多摩川で発見されましたた。165万円もの賃下げを回避できなかったことを国した自殺とされました。165万も下げられるほど、高給だった訳で。

この賃下げの数年前に、朝日新聞の社員がドンドン辞めている状況を、社員がついTwitterで漏らしていましたが。社内では既に、そういう状態にあったわけです。でも、法案を生み出す政治家や、その手伝いをする官僚と違い、彼らは安全なポジションから批判だけする、評論家や編集者のポジション。そう、和製サブカルに近いんですよね。ある意味で、エリート意識を拗らせた、現代の赤い貴族、あるいは李氏朝鮮の貴族階級=両班みたいなもの。だから、コミュニティノートに対して「何を言ってるか?」という内容ではなく、「誰が言ってるか?」を問題視し、匿名だから信用に値しないと、属人的なことを言うわけです。これ、けっこう重要なポイントです。

その手の意見の代表例が、上記のツイートです。何度も書いていますが、日本のマスコミ───特に新聞は、世界的にも異常に多い部数を誇っていました。アメリカでは、部数トップのUSA Todayでも140万部ですから。3億人を超えるアメリカの人口を考えれば、実質は産経新聞の部数よりも低いと言えます。宅配制度に支えられた、この異常な部数の多さゆえ世論への影響力が高く。加えて、他国なら違法とされることが多いクロスオーナーシップで、テレビやラジオまで新聞社を母体とした関連グループが、抑えている現状です。第四権力として、思い上がったり勘違いするのは必然でしょう。

■王様は店子?■

ところが、そこにコミュニティノート機能の登場。そもそも、インターネットは双方向性で、どちらかが他方に対して一方的に情報を垂れ流す旧メディア(新聞・テレビ・ラジオ・雑誌なそ)と異なるわけです。さらにコミュニティノートは、Twitterという企業が、ユーザーに付加した機能です。そもそも、新聞にしろテレビにしろ、自前の流通ルートを新聞は持ってたわけです。鉄道弘済会とかコンビニとか、小売の現場では他の企業のインフラを利用させてもらっていましたが。基本は宅配制度や電波という、自社の流通インフラを持ってた。コレは強いです。

ところが、インターネットというインフラは、誰にも開かれていても。SNSという存在は、情報を効率的に流通させるハブとして、画期的な存在となったわけです。なにしろ、ネットの海は広大で、情報は玉石混交ですから。FacebookやTwitterは、個人が発信するツールとして、非常に優れているわけで。ただ、Facebookの実名制度に比較して、Twitterの匿名性は、二条河原落書以来の匿名の文化を持つ日本人には、とても相性が良かったので。朝日新聞を始め、既存の旧メディアはこのツールを無料で使わせてもらうことで、便利に情報拡散してきたんですね。

でもそうなると、それまで現代の両班で御座れとふんぞり返ってたマスコミは、コミュニティノートにダメ出し(正確には情報の追加ですが、現実にはダメ出し)されることで、一気に権威が失墜。それ以上に、旧メディアは特別な存在ではなく、Twitterというインフラを使わせてもらっているという点では、大家と店子の関係だと、可視化されてしまったわけです。そう、一般ユーザーと同じ立場。これは痛かった。キュレーションチームという、自分たちを特別扱いしてくれる存在が社内にいて、トレンドやハッシュタグ祭りで怪しい動きもやりたい放題だっただけに。

その依存状態から、イーロン・マスク改革で一気に冷水をぶっかけられたわけです。それまで、ブロックしたりリプライ欄を閉じることで、排除できていた不都合な情報や意見を、当人の意識関係なく付与される。自分ではコントロールできない強制力=権力です。Twitter社のコミュニティノートという権力に屈せざるを得ない。「おまえさんは店子だ、大家のやり方に従って貰うよ」と、突きつけられたわけです。プライドだけは高い記者には、耐えられないでしょう。右も左も偏った人は、反応も似たようなモノです。

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以下、ネタバレを含むので有料とします。ただし内容的には大したことは書いていませんので、興味があって著作権法を遵守できる人だけどうぞm(_ _)m ただ投げ銭を出すよりは、お得感があった方がいいでしょうから。お盆のプレゼントがわりに100円か200円ぐらい恵んでやろうという、心の広い方だけお願いします( ´ ▽ ` )ノ

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喜多野土竜

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本業は編集者。今は原作者やライターや講師など雑多に収入源を広げてリスク分散中。 漫画を描くことや編集作業、DTP全般を教えてますが、述べて作らず。偉大な先人の言葉を拾い集めて、受け売りばっかりです。 https://manzemi.net/name
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