世の中には、遊びではなくお金を取って興行するミニ劇団が無数にあります。アルバイトをしながら、睡眠時間を削りながら、演劇を勉強しながら、夢に向かって歯を食いしばって諦めないで頑張ってる事でしょう。心から応援します。
幸い、僕はある劇団のミュージカルのダンス演出をしたことがあるので、その時に強く感じた「売れない理由」を教えましょう。
一言で言えば、甘ったれてる事に気づかれてないんです。必ずどこかに何らかの理由をつけてどこかに限界を置いています。そんなこと絶対にない、と思ってるでしょうが、そう思ってる事自体既にプロ志向ではないんです。
プロは常に怖い。安心できない。出来たとは思わない。だから監督がOKしてもまだ考え、常にもっといい表現があるのではないか、何が見落としてるものは無いかなど、他の場面と同時進行ででるはずのない答えを探す習性があります。稽古の段階で、自信を持ってはいけないんです。
ただし、いざ幕が開いたら、どんな脇役でも不安がきえて、無心になり、芝居の世界に同化していなければなりません。余計なことは1ミリも浮かんではならないのです。そして、自信に満ち溢れていなければなりません。その上で、イレギュラーに対応出来る頭と心の余裕がなければなりません。
もちろん、演者だけでなく、演出側も同じことが言えます。稽古中は自分の演出と自分自身が戦っていなければなりません。稽古場は戦場です。なんでもありです。変更なんて日常茶飯事、役者の取り替えなんかも世界観が出なければ容赦しない。嫌われようが稽古が荒れようがドンと構えてそれを踏まえて、演者は監督を信じて日々戦うのですから、監督には彼らに成功をもたらす責任と使命があります。監督こそが、命を削るべきでしょう。
で、僕が見た劇団。セミプロも多く、レベルは悪くない劇団でした。でも、この人たちにはお客さんからお金を頂く、お客さんの心を動かすという大原点がすっぽり抜けていて、稽古はなんのための稽古か理解してない。疲れてたら疲れたのが見て取れてしまう。口に出さなくてもそれは無理だ、と心で思ってることが僕には見える。ダンスに至っては疲れた、難しい、体がキツイ、痛いと口にも顔にも出す。なんならこんなの僕らにはムリでしょ、という顔を垣間見せる。これが出来るようになったらどれほど作品の表現力が飛び抜けるか、などとまるで考えない。こっちは安全面にも、実力的にも、体力的にも、全て考慮して今出来る最高の振り付けをしているのに、あんたはプロだからいいけどさあ!とか平気で口に出す。
それで2000円とか取ろうとしてるんだから、ぼったくりもいいとこ。まあ舞台のレンタル代とか衣装代とか経費がかかるとしても、そこにギャラも入っている事には呆れるばかり。なるほど、これが売れない劇団か、とよく分かったものです。
この世界で生きていこうと言うのに、この段階で命を削ってない、その命を削るのさえ希望が勝る、というマインドに全然なってない。それの繰り返しをするから、時間と徒労だけが過ぎてゆく。当たり前。芸事を舐めてるにも程がある、ってことですね。
高度な趣味なら全然いいですよ。ただこの世界で飯を食うなら、戦場の最前線に志願して立った上で必ず生きて帰ってくる、力と運が絶対に必要なんです。こういう人達にはジャニーズの舞台稽古を見せてやれば僕の言ってることが衝撃的にわかるのでしょうけど、そんなことは無理なので僕が言葉にしてお伝えしました。
売れてない劇団の方々、魂を鍛えてください。幕が開く瞬間までが稽古の時間なんです。それが分かると、幕が開く瞬間までブルブル震えて怖くて逃げ出したいその心が、開いた瞬間に全て消え去ります。
そうなれるように、悩んで悩んで自分たちに何が足りないのか、見つけて下さいね。頑張って下さい!
幸い、僕はある劇団のミュージカルのダンス演出をしたことがあるので、その時に強く感じた「売れない理由」を教えましょう。
一言で言えば、甘ったれてる事に気づかれてないんです。必ずどこかに何らかの理由をつけてどこかに限界を置いています。そんなこと絶対にない、と思ってるでしょうが、そう思ってる事自体既にプロ志向ではないんです。
プロは常に怖い。安心できない。出来たとは思わない。だから監督がOKしてもまだ考え、常にもっといい表現があるのではないか、何が見落としてるものは無いかなど、他の場面と同時進行ででるはずのない答えを探す習性があります。稽古の段階で、自信を持ってはいけないんです。
ただし、いざ幕が開いたら、どんな脇役でも不安がきえて、無心になり、芝居の世界に同化していなければなりません。余計なことは1ミリも浮かんではならないのです。そして、自信に満ち溢れていなければなりません。その上で、イレギュラーに対応出来る頭と心の余裕がなければなりません。
もちろん、演者だけでなく、演出側も同じことが言えます。稽古中は自分の演出と自分自身が戦っていなければなりません。稽古場は戦場です。なんでもありです。変更なんて日常茶飯事、役者の取り替えなんかも世界観が出なければ容赦しない。嫌われようが稽古が荒れようがドンと構えてそれを踏まえて、演者は監督を信じて日々戦うのですから、監督には彼らに成功をもたらす責任と使命があります。監督こそが、命を削るべきでしょう。
で、僕が見た劇団。セミプロも多く、レベルは悪くない劇団でした。でも、この人たちにはお客さんからお金を頂く、お客さんの心を動かすという大原点がすっぽり抜けていて、稽古はなんのための稽古か理解してない。疲れてたら疲れたのが見て取れてしまう。口に出さなくてもそれは無理だ、と心で思ってることが僕には見える。ダンスに至っては疲れた、難しい、体がキツイ、痛いと口にも顔にも出す。なんならこんなの僕らにはムリでしょ、という顔を垣間見せる。これが出来るようになったらどれほど作品の表現力が飛び抜けるか、などとまるで考えない。こっちは安全面にも、実力的にも、体力的にも、全て考慮して今出来る最高の振り付けをしているのに、あんたはプロだからいいけどさあ!とか平気で口に出す。
それで2000円とか取ろうとしてるんだから、ぼったくりもいいとこ。まあ舞台のレンタル代とか衣装代とか経費がかかるとしても、そこにギャラも入っている事には呆れるばかり。なるほど、これが売れない劇団か、とよく分かったものです。
この世界で生きていこうと言うのに、この段階で命を削ってない、その命を削るのさえ希望が勝る、というマインドに全然なってない。それの繰り返しをするから、時間と徒労だけが過ぎてゆく。当たり前。芸事を舐めてるにも程がある、ってことですね。
高度な趣味なら全然いいですよ。ただこの世界で飯を食うなら、戦場の最前線に志願して立った上で必ず生きて帰ってくる、力と運が絶対に必要なんです。こういう人達にはジャニーズの舞台稽古を見せてやれば僕の言ってることが衝撃的にわかるのでしょうけど、そんなことは無理なので僕が言葉にしてお伝えしました。
売れてない劇団の方々、魂を鍛えてください。幕が開く瞬間までが稽古の時間なんです。それが分かると、幕が開く瞬間までブルブル震えて怖くて逃げ出したいその心が、開いた瞬間に全て消え去ります。
そうなれるように、悩んで悩んで自分たちに何が足りないのか、見つけて下さいね。頑張って下さい!