（事件後に瑠奈容疑者と会ったという友人）「仲間うちにはいつも笑っていて明るい感じ。ふつうの子、楽しく遊べるし」

こう話すのは、きょう殺人の疑いで再逮捕された田村瑠奈容疑者と、事件後の７月中旬に会ったという友人。

（記者）「事件後にあったときはどんな様子でしたか？」

（事件後に瑠奈容疑者と会ったという友人）「普段と変わらず普通。久々に会って共通の話題で盛り上がって。何も変わっていない、だから怖い。お酒を飲んで意気投合しちゃったのかな、優しい言葉をかけられたとか」

その瑠奈容疑者は、いまからおよそ２か月半前、すすきののダンスクラブにいました。

そこでは音楽に合わせて楽しく踊る様子がー

およそ３分後、近くにいた人に飛びつくように抱きつく瑠奈容疑者。

この相手が先月２日、すすきののホテルで頭部が切断された状態で遺体で見つかった男性だったのです。

その後も、口を大きく開けて酒のようなものを一気に飲む瑠奈容疑者や、

２人が体を寄せ合い抱き合いながら楽しそうに話をしている様子が映像に残されていました。

実はこのダンスクラブには、もうひとり事件と関係のある人物がー

同じく殺人の疑いで再逮捕された、父親の修容疑者５９歳です。

２人とは少し離れたところにいる修容疑者。

手元には瑠奈容疑者がダンスクラブ内で着ていたとみられる黒っぽい上着もー

修容疑者は２人が親密そうに触れ合っている様子をじっと見つめていました。

これが親子と男性の最初の出会いとみられています。

そのおよそ１か月後。

「先月２日　札幌・すすきの」

男性は変わり果てた姿で見つかりました。

きょう、瑠奈容疑者とともに殺人の容疑で再逮捕された父親の修容疑者と母親の浩子容疑者の親子３人。

共謀して、先月１日から２日にかけ札幌市中央区のホテル客室で、

恵庭市に住む６２歳の男性をナイフのようなもので突き刺し殺害した疑いが持たれています。

一家で犯行に及んだ猟奇的で残忍な事件。

この親子の役割とはー

（阿部記者）「瑠奈容疑者はホテルの浴室で、背後から刃物で男性を刺して殺害したとみられています」

男性の死因は出血性ショックで、首の刺し傷が致命傷でした。

瑠奈容疑者は、背後からナイフで突然男性の首のあたりを複数回刺して殺害したとみられ、強い殺意があったとみられています。

その後、のこぎりなどの複数の刃物で首を切断し、頭部を持ち去ったとみられています。

垣間見える親子ぐるみの計画性の高さー

そもそも親子３人と被害男性との間にはなにがあったのかー

（森永記者）「捜査関係者によりますと、瑠奈容疑者と男性はダンスクラブを一緒に出ていたことが新たに分かりました」

５月下旬、２人は一緒にダンスクラブを出た後トラブルになったとみられていて、

事件前の６月にもすすきののダンスクラブで少なくとも１回は会っていたとみられるということです。

（記者）「瑠奈容疑者が計画したと思いますか？」

（事件後に瑠奈容疑者と会ったという友人）「全ては瑠奈からだと思う。首を切るのかを瑠奈が決めたのかはわからないけど、殺す気ではいたのかなって。こうするって決めたらこうするし、だから何かがあって親に相談したのかなって。瑠奈の言うことが絶対、過保護だった」

娘の言いなりだったという父と母。

瑠奈容疑者が男性の殺害を思いつき、両親に相談したのでしょうかー

修容疑者と浩子容疑者の共犯性について専門家はー

（シティ総合法律事務所　中村浩士弁護士）「計画段階から瑠奈容疑者の両親も関与があったということだと思います。自らの犯行を他人の行為を利用して行ったという評価が可能であれば、単なる手助けではなく自らの犯罪として処罰される」

今後の捜査についてはー

（シティ総合法律事務所　中村浩士弁護士）「今回の殺害にそれぞれがどういった関与・役割分担を果たしたかということが重要なポイント。防犯カメラであったり、各人の通信状況だったり、ネットの閲覧履歴であったり、こういった物証で各供述の裏付け捜査を慎重にしていくことになると思います」

男性との間にはいったい何があって、なぜ世間を震撼させる事件にまで発展したのかー

警察は３人の認否を明らかにしていませんが、親子の役割や犯行の動機など慎重に捜査しています。