ビッグモーターに「90億円借り換え応じず」 銀行団が伝達
中古車販売大手ビッグモーター(東京・港)への融資をめぐり、銀行団が借入金90億円の借り換えに応じない方針を伝えていたことが14日、わかった。保険金の不正請求など一連の不祥事で顧客離れが進み、融資を続けることのリスクが大きいと判断した。同社も銀行側の方針を受け入れ、週内に期限を迎える借入金を返済する方向だ。
ビッグモーターは10日に都内で取引金融機関と会合を開いた。同社は足元の経営状況を説明したう...
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(更新)- 菅野幹雄日本経済新聞社 上級論説委員/編集委員分析・考察
保険金請求の不正に加え、様々な法令違反やルール逸脱が疑われるビッグモーターの行いに対して、関係当局や自治体による解明がまだ進んでいる段階です。顧客離れの広がりや信用回復の方策が見えないこの時点で銀行団が借り換えに応じないのは当然の判断でしょう。 厚めの現預金を積んでいるようですが、同社が長年のウミを出し切って失墜した顧客の信用を立て直す決意と行動をいかに迅速に示せるか、焦眉の急を告げる事態だといえるでしょう。一方で業界をリードする存在だったビッグモーターの苦境が色濃くなれば、中古車市場に及ぼしうる影響もかなり大きいものになりそうです。いずれにせよ、非常に強い不透明感が残ります。
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中古車販売大手ビッグモーター(東京・港)が事故車の修理に伴う保険金を水増し請求し、過大に保険金を受け取っていたことが分かりました。外部弁護士がまとめた調査報告書によると、同社の従業員はゴルフボールを靴下に入れてふりまわすなど意図的に車両に傷をつけて損傷範囲を広げ、損害保険会社に過大な修理費を請求していました。兼重宏行社長らが辞任、国交省が聴取に乗りだすなど全貌解明がすすめられています。