「逃水」をご存じですか?「逃水」は「にげみず」と読みます。
「逃」げる「水」といっても、その意味まではなかなか思い浮かばないかもしれませんね。いったいどんなものなんでしょうか…?
「逃水」ってなんのこと?
「逃水」と同じように「水」がつく言葉には「硬水(こうすい)」や「軟水(なんすい)」のように含まれる成分によって種別されている「水」を表すものから、「手水(ちょうず)」や「呼水(よびみず)」のように用途によって名付けられているものと、さまざまありますよね。
ただ、上記とは違い「逃水」はとある現象のことを表しています。
この時期に車を運転したり、散歩に出たりすると見かけることがあるかもしれませんよ。
それでは、そろそろ「逃水」の正体を発表します。
「逃水」とは、実は蜃気楼の一種なんです!
「逃水」について
「逃水が蜃気楼のことだなんて…」と驚いていらっしゃるのではないでしょうか。初見でその正体を当てられた方はかなり少ないかもしれませんね。
それでは、気になる「逃水」の詳細を辞書で確認してみましょう。
にげ‐みず〔‐みづ〕【逃(げ)水】
1 砂地や舗装道路で、前方に水たまりがあるかのように見え、近づくとその先に移っていく現象。光の異常屈折による蜃気楼の一種であり、強い日射で地面が非常に熱せられたときに見られる。古く、武蔵野の名物とされた。地鏡。《季 春》
2 川の水が地下にしみ、流れが地上から消える現象。
出典:『デジタル大辞泉』(小学館)
まさに「逃水」の文字通りに「水」たまりが「逃」げていくように見える現象でしたね。引用文を読んで、実際に見たことがあると思い出した方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、「強い日射で地面が非常に熱せられたときに見られる」とありますが、夏ではなく春の季語に数えられています。意外な情報かもしれませんが、この機会にぜひ覚えておいてくださいね!
まとめ
いかがでしたか?
「逃水」とは蜃気楼の一種のことでした。
今後も意外と知らない言葉をたくさんご紹介させていただきます。次回をお楽しみに!