トップページ > 健康・福祉 > 健康 > 薬物乱用防止啓発サイト > 薬物乱用の恐ろしさ > 薬物乱用体験者の手記 > ゲーム感覚ではすまない(19歳 男性)
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私は、現在母と姉の3人で生活しており、父は海外へ単身赴任中で、これまで家族との仲が悪いと言ったこともなく、ごくふつうの家庭環境の中で育ち、今は専門学校に通っていますが、大学に進学したいという気持ちがあり、現在その勉強もしているのです。
このようにふつうの家庭の中で暮らしていますが、実は高校1年くらいから親に隠れて、法律で禁止されている薬物を使用するようになりました。
私は人間の精神世界に興味を持ち、色々な本を読んで勉強していたのですが、その本の中に「大麻・麻薬(LSD)等の薬物を使うことにより意識を変えられる」といった下りを見つけたのです。
その文を読んで、私は「意識が変化するなら、自分の内向的な性格も変えられるかもしれない。」と思い、違法な薬物に興味を持つようになりました。私は、そのような気持ちと薬物の作用に対する好奇心、また「大麻やLSDはオシャレ」といった若年層の流行にも流されて、ゲームをするような軽い気持ちで、大麻やLSDを手に入れて使用するようになったのです。
特にLSDを使うと、周りの景色がふつうよりも色彩豊かに見え、音楽を聴いても音符が飛び跳ねて見えるかのような気分になり、自分自身その不思議な感覚の中で「何も怖いものはない、誰とでも気軽に接することが出来る」といった気分を味わうことができ、私はその効果の虜になり、以後は大麻よりも主にLSDを使用するようになりました。
若者の間では様々な違法薬物が流行しており、私自身もそれらの流行に乗っていろいろな薬物を試してみたいという好奇心が一段と増し、LSD・大麻の他に覚せい剤や麻薬のMDMA(エクスタシー)にも手を出すようになったのです。
このように多種類の薬物に手を染めるようになった私は、自然とその遊びも派手になり、繁華街のディスコ等に出入りするなど、これまでとは一転して活発に行動するようになり、その場で出会った薬物の愛好家たちと夜明けまで遊んだりして、学校も休みがちになるなど、どんどんと薬物の世界へ転落していったのです。
ついには、自分で薬物を使用するだけでは飽きたらず、遊ぶ金ほしさに薬物の密売を思い立ち、パソコン通信を使い注文を受け、見ず知らずの人に薬物を売るようになったのです。
しかし、このような生活は長くは続かず、約1年半ほどたったある日、私は麻薬取締官に逮捕され、これまで自分が行ってきたことの重大さに初めて気がつきました。
ゲーム感覚で始めた薬物使用ですが、自分自身を含め、家族のことや社会に対する悪影響などについて、もっと早く気づいておればと反省する毎日です。
今後は、薬物に頼る精神的な弱さを改め、二度とこのような過ちを犯さぬように悔いのない人生を歩んでいきたいと考えています。
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