A.B.C-Zの河合郁人くんがプレゾンで左足脱臼骨折をしたことを知りました。詳しいその時の状況は分かりませんが、ネットの報道ではどうやら本番中の事故だったようで…もしそうだとしたら、きっと彼はその時の舞台はアドレナリン全開で勤め上げたと推察します。たとえ、それが不可能な怪我であったとしても、彼は最後まで出ると、演り切ってみせると猛烈に主張したに違いありません。彼ほどのキャリアと立場を持ち、しかもそれが少年隊肝いりのプレゾンであればなおのこと、そうであったろうと思います。
その意気や良し。
しかし、僕は下半身の怪我がダンスを武器にする彼等にとってどれほどの苦痛かものすごくよくわかります。
僕も、現役時代に右足付け根の筋に大怪我を負ったことがあるからです。幸いその時は(正確な時期は忘れてしまいましたが)まだ少年隊ツアーのメンバーに選ばれていないかツアーの合間だったかなので、周りに迷惑をかける事態には至りませんでした。
その時は通常のレッスン中で、柔軟性の強化に取り組んでいた時間帯でした。僕が足を広げて床に座り、正面に一人その開いた足を内側から思い切り広げ、且つ両腕を引っ張り前傾させる人がいて、さらに背中に3人畳状に乗り付け負荷を増やす、と云う特訓でした。しばらくは耐えていられましたが、すぐに「バキバキッ!」と大きな音がして、僕はもんどり打ちました。すぐさま病院に運ばれ治療を受けましたが、全治6ヶ月と診断され、家が近かった内海兄弟が僕を家まで運んでくれて…
僕が言いたいのはそれがどれほど重傷だったかではなく、そのためにレッスンやダンスの仕事が止まることの恐怖や時間のじれったさ、早く復帰したいのに動かせばそのたびに「まだ無理」なことを、早く復帰したければ逍遥と待つしかないということを思い知らされる現実、さらには完治したにもかかわらず以前のように踊れない(筋力の低下、カンの狂い、無意識に怪我の部分をかばってしまう、など)自分と、休んでいる間に進化している周囲のジュニアなどの力量や仕事環境を見せつけられて感じる身震いするほどの焦りが、どれほど重圧だったか、そこから抜け出すのに時間がかかったか、ということです。
当時はまだ通常レッスンに出ていたくらいですからまだ大してスケジュールが埋まっているわけでもなかったので苦しみましたけど、挽回する時間もあったので、忙しくなってきたときにはもうほとんど元に戻っていました。が、結局右足は左足より高く足をあげることが出来ずじまいでした。まあほんの数センチではあるんですけど。
しかし、河合くんはすでにユニットを組んでいるれっきとしたタレントです。彼のコメントも見ましたが、それが明るいコメントであったがゆえに、河合くんのことが非常に心配です。
多分、あそこまでハイレベルの能力と経験があれば、完治したあとの多少のズレなどはお客さんに気づかれないように演じられるかもしれません。でも、それじゃ許せないんです、自分自身が。どれほど周りが評価しようと、自分のことは自分でしかわかりません。その気づかれない程度のズレが、自分で受け入れられるかどうか、うまく付き合っていけるかどうか。プロである以上受け入れた上で最高のパフォーマンスをしなければならないのですが、その受け入れるということは想像を絶するほど苦しいと思います。
長くなって申し訳ありません。とにかく、心身共に無事に復帰して欲しい。そう願ってやみません。
その意気や良し。
しかし、僕は下半身の怪我がダンスを武器にする彼等にとってどれほどの苦痛かものすごくよくわかります。
僕も、現役時代に右足付け根の筋に大怪我を負ったことがあるからです。幸いその時は(正確な時期は忘れてしまいましたが)まだ少年隊ツアーのメンバーに選ばれていないかツアーの合間だったかなので、周りに迷惑をかける事態には至りませんでした。
その時は通常のレッスン中で、柔軟性の強化に取り組んでいた時間帯でした。僕が足を広げて床に座り、正面に一人その開いた足を内側から思い切り広げ、且つ両腕を引っ張り前傾させる人がいて、さらに背中に3人畳状に乗り付け負荷を増やす、と云う特訓でした。しばらくは耐えていられましたが、すぐに「バキバキッ!」と大きな音がして、僕はもんどり打ちました。すぐさま病院に運ばれ治療を受けましたが、全治6ヶ月と診断され、家が近かった内海兄弟が僕を家まで運んでくれて…
僕が言いたいのはそれがどれほど重傷だったかではなく、そのためにレッスンやダンスの仕事が止まることの恐怖や時間のじれったさ、早く復帰したいのに動かせばそのたびに「まだ無理」なことを、早く復帰したければ逍遥と待つしかないということを思い知らされる現実、さらには完治したにもかかわらず以前のように踊れない(筋力の低下、カンの狂い、無意識に怪我の部分をかばってしまう、など)自分と、休んでいる間に進化している周囲のジュニアなどの力量や仕事環境を見せつけられて感じる身震いするほどの焦りが、どれほど重圧だったか、そこから抜け出すのに時間がかかったか、ということです。
当時はまだ通常レッスンに出ていたくらいですからまだ大してスケジュールが埋まっているわけでもなかったので苦しみましたけど、挽回する時間もあったので、忙しくなってきたときにはもうほとんど元に戻っていました。が、結局右足は左足より高く足をあげることが出来ずじまいでした。まあほんの数センチではあるんですけど。
しかし、河合くんはすでにユニットを組んでいるれっきとしたタレントです。彼のコメントも見ましたが、それが明るいコメントであったがゆえに、河合くんのことが非常に心配です。
多分、あそこまでハイレベルの能力と経験があれば、完治したあとの多少のズレなどはお客さんに気づかれないように演じられるかもしれません。でも、それじゃ許せないんです、自分自身が。どれほど周りが評価しようと、自分のことは自分でしかわかりません。その気づかれない程度のズレが、自分で受け入れられるかどうか、うまく付き合っていけるかどうか。プロである以上受け入れた上で最高のパフォーマンスをしなければならないのですが、その受け入れるということは想像を絶するほど苦しいと思います。
長くなって申し訳ありません。とにかく、心身共に無事に復帰して欲しい。そう願ってやみません。