90年代後半、SMAPが人気絶頂のころに、テレビ局のはじで働いていた。
そこで聞いた噂話にこんなのがあった。
「ジャニーさんに手を付けられていないのに成功したのはSMAPだけなんだよね」
「ホントなの?」
「いや、そんなことないだろ。デビューさせるのは手を付けた子だけって聞いたよ」
「それが、あの子たちを任せてくださいとマネージャーがジャニーさんに頼みこんだら、寵愛ないからOKとなって」
「確かに、彼らの努力もあって売れたし。事務所の力ではないからね」
ジャニーズ所属のタレントに話をするときは、シラハセさんにうかがいを立てるのだが、SMAPはマネージャー直だったしさもありなんと。
売れる前からも、売れてからも、ジャニーズの他のマネージャーからは鬼っ子扱いされていたな。
同じ事務所なのに、嫌われてて。
業界の人たちも、ジャニーズは若い男性タレントやアイドルとの共演は許さないってのがあり、
正直、うんざりしてたと思う。
SMAPはそういうジャニーズが勝手に作ったルールとは違う感じはあったなと。
いきなり、原石かどうかもわからない子たちを、人の前に露出することで鍛えるみたいなの。
技術を習得する時間もなく、睡眠時間もなく、テレビ局を日々連れまわされてるの。
アイドルってすごいね、スターだねっていうより、こうやって人が必死な様子を娯楽にしているんだな。
「ジャニーさんのお気に入りだから」とコソコソ言われてて、壊れちゃうんじゃないかと心配だった。
嵐も同じようなというか、SMAPを真似て売り込みの戦略たてているんだなと思った。
でも、センスが違うよなぁ。
この差はなんなんだろうと思っていたんだが。
でも、やっぱ壊れちゃったね。
誰かが試練を受けて、苦しんだり、泣いたり、必死になるのを消費するのがみな好きなんだよ。
才能があるかわからないぐらいでも、露出させればどうにかなるとか。
試練を与えて、成長させるのを応援させるとか。