中国、国家情報法を施行 国内外の組織・個人対象
【北京=共同】中国で28日、国家の安全強化のため、国内外の「情報工作活動」に法的根拠を与える「国家情報法」が施行された。新華社電によると、全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会で昨年12月に審議入りし、今月27日に採択された。国家主権の維持や領土保全などのため、国内外の組織や個人などを対象に情報収集を強める狙いとみられる。
習近平指導部は反スパイ法やインターネット安全法などを次々に制定し、「法治」の名の下で統制を強めている。だが、権限や法律の文言などがあいまいで、中国国内外の人権団体などから懸念の声が出ている。
国家情報法は工作員に条件付きで「立ち入り制限区域や場所」に入ることなどを認めたほか、組織や市民にも「必要な協力」を義務付けた。