中川:ノーベル賞の山中伸弥教授(京都大学)まで参戦してきて、「PCR検査を増やせ」と主張している。
小林:山中教授には困ったもんだね。天才なんだろうけど、感染症は専門外だから。
中川:でも、みんな権威に弱いから影響力は大きかった。山中教授は以前からNHKの番組に頻繁に出ていて、意外と目立ちたがりなんですかね。
小林:iPS細胞の国からの研究費も止まってしまったから、資金集めのアピールなんじゃないか。困った専門家と言えば、“8割おじさん”の北大(現在は京大)の西浦博教授もいたね。
中川:何も対策しなければ42万人が死亡するという試算を発表して、世間を震え上がらせました。
小林:あのロジックはおかしい。第1波が収束した時点で死者数は1000人にも達せず、予測は大はずれだったが、国民が頑張って自粛したおかげで死者数を減らせたと言えば、誰も反論できない。
彼は懲りずに「第2波で10万人が死亡する」と発表したが、第2波もピークを越えそうなので、これも大はずれになるでしょう。専門家が発した数字がこれほど軽いとは思わなかった。
中川:彼らの言い分は「最悪のケースを想定しておいて、当たらなくてもそれは国民にとってはいいこと」なんでしょうが、それなら何を言っても責任を取らなくてよくなる。