「国家総合職の試験を受けたいけど、どの区分が良いかわからない」
「法律区分を受けるのは法学部生だけ?」
「法律区分の試験内容ってどうなってるの?」


このような疑問をお持ちの方も多いと思います。

国家公務員試験総合職は試験の種類が沢山あって、どれがどうなのか分かりづらいですよね。

法律区分は、受験者数や採用数も多く、国家総合職を目指すにあたって最も主流なルートの1つです。

今回は、そんな法律区分について詳しく解説していきます。

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そもそも「法律区分」ってなに?

 国家総合職試験は、国の政策を企画立案する総合職の国家公務員、いわゆる「キャリア官僚」になるための試験です。

そんな国家総合職には様々な区分がありますが、まず大きく「院卒者区分」と「大卒程度区分」の2つに分かれます。

そして、大卒程度区分の中でも、専門に応じて「政治/国際」「法律」「経済」「人間科学」「工学」「数理科学/物理/地球科学」「化学/生物/薬学」「農業科学/水産」「農業農産工学」「森林/自然環境」「教養」の11の試験区分に分けられます。

今回解説する法律区分は、この中の1つということです。

「法律区分」は4月〜6月に実施される

大卒程度区分の中で、教養区分だけは秋(9月〜11月)に実施されますが、法律区分を含めたその他の区分は全て春(4月〜6月)に同じ日程で実施されます。

そのため、これらの試験はまとめて「春試験」と呼ばれることもあります。

春試験では、教養区分を除く10の試験区分が同日実施されるため、受験者は試験区分を1つに絞って受験することになります。

令和5年度(2023年度)国家総合職(院卒者・大卒程度)試験日程

申込受付期間2023年3月1日(水)~2023年3月20日(月)
第1次試験日2023年4月9日(日)
第1次試験合格者発表日2023年4月21日(金)
第2次試験日 筆記2023年5月7日(日)
第2次試験日 政策課題討議・人物2023年5月中旬~2023年5月下旬
最終合格者発表日2023年6月8日(木)16:00
※院卒者試験(法務区分)及び大卒程度試験(教養区分)は別途秋に実施

「法律区分」は受験者数・合格者数ともに春試験の試験区分で最多

では、たくさんある試験区分の中で、法律区分にはどのような特徴があるのでしょうか?

実は法律区分は、受験者数・合格者数ともに、春試験における10の試験区分の中で最多の試験区分になっています。

2022年度では、春試験の総申込者数13,674人に対して、法律区分の申込者数は7,954人と全体の58.1%を占めています。

半分以上の人が法律区分で受験しているということです。

また、最終合格者数も春試験の総合格者数1,255人に対して法律区分の最終合格者数は380人と、全体の30.2%を占めています。

法律区分を選択する人が多い2つの理由

なぜ、法律区分が多くの人に選ばれているのでしょうか?

理由1 最も採用の間口が広い

理由の一つとして、合格後の府省庁での採用予定数が考えられます。

国家総合職試験では、試験に合格したからといって直ちに国家公務員になるわけではありません。

試験合格後、「官庁訪問」を行い、各府省庁との面接等を経て内定を得ることで国家公務員として採用されるのです。

そして、採用にあたっては、各府省庁ごとの、また試験区分ごとの採用予定数が設定されています。

法律区分は、ほとんど全ての府省庁で採用枠が設けられており、また採用予定数も2020年度で約155人と最多となっています。

そのため、国家公務員総合職になりたい場合、法律区分は最も採用の間口が広い試験区分だと言えるのです。

国家公務員総合職を目指す人にとっては魅力的ですよね。

ただし、だからといって、必ずしも法律区分が簡単だということにはならないので注意が必要です。

たしかに、上述のように法律区分は採用予定数が多いことを反映してか、例年の最終合格者数も法律区分は400人超と最多を誇っています。

ただし、総申込者数に対する最終合格者数の割合という「合格率」で見てみると、2020年度では大卒程度の春試験全体だと合格率8.1%なのに対し、法律区分は合格率4.5%に留まっています。

受験者数が多いぶん、競争も激しいのです。

そのため、法律区分を受験する場合は市販の教材や予備校などを活用してしっかり対策をすることが重要になってきます。

理由2 法学部生と親和性が高い

また、法律区分が選ばれている理由としては、法律区分は法学部生と親和性が高いことも理由として考えられます。

法律区分では、法律の専門的な知識を問う専門試験が試験科目として存在し、比重も高くなっています。

そのため、大学で法律を学んできた法学部生にとっては、法律区分は他の区分よりも勉強に取っ付きやすいです。

国家公務員総合職の志望者には法学部生が多いですが、そうした法学部生に法律区分が選ばれやすくなっているというのも、法律区分の受験生が多い理由の1つと言えるでしょう。

しかし、法律区分は必ずしも法学部生だけが受験するものでありません。

実際に、非法学部生で法律区分を受験し見事合格したという方も少なくないのです。

法学部生ではない方が法律区分で受験する理由としては、


「採用予定数の多い法律区分を受験したい」
「国家公務員総合職になった後のために、法律の勉強をしておきたい」
「法律の勉強が肌に合っている」

などが考えられます。

そのような場合でも、予備校などで国家総合職試験法律区分に特化した対策を学ぶことで、十分合格を狙うことが出来ます。

法律区分とはどんな試験?

法律区分の試験内容はどうなっているのでしょうか?

法律区分の試験は、一次試験二次試験から成ります

一次試験の合格者が二次試験に進むことができるという方式です。

また、これらの試験とは別に、TOEICやTOEFLなどの外部英語試験の結果に応じて別途15点〜25点の加点を受け、最終合格の判定に用いることができます。

法律区分の一次試験は「基礎能力試験」「専門試験(択一式)」から成り、二次試験は「専門試験(記述式)」「政策論文試験」「人物試験」から成ります。

それぞれどのような試験なのか詳しく見ていきましょう。

一次試験

一次試験は法律区分突破に向けて最初に立ちはだかる壁です。

しかも、実はこの一次試験、容易には乗り越えられない壁なんです。

2022年度は申込者数6,511人に対し一次試験合格者数は796人で合格率12.2%となっています。

約12人に1人しか合格できないのですから、かなりの難関試験だと言えます。

基礎能力試験

基礎能力試験は、マークシート式の試験です。

試験時間3時間で配点は2/15となっています。

「文章理解」「数的推理」などから出題される「一般知能分野」と、「社会科学」「人文科学」「自然科学」などから出題される「一般知識分野」があり、合計40問です。

一般知能分野と一般知識分野では、例年2対1程度の割合で、一般知能分野からの出題が多くなっています。

そのため、一般知能分野の攻略が特に重要です。

専門試験(択一式)

専門試験(択一式)も、マークシート式の試験です。

試験時間3時間30分で配点は3/15となっています。

出題科目は「憲法」「行政法」「民法」「商法」「刑法」「労働法」「国際法」「経済理論」「財政学」「経済事情」です。

ただし、このうち「憲法」「行政法」「民法」の31問は全問必答ですが、残りは任意の9問を選択し、合計40問となります。

そのため、どの科目を選択するか事前にある程度絞っておき、その科目を重点的に勉強することになります。

単純に自分の興味や科目との相性で決める方や、併願先の試験科目との兼ね合いで決める方もいます。

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二次試験

二次試験は、一次試験と比べるとそれほど競争は激しくありません。

2022年度は二次試験受験者数434人に対し最終合格者380人で合格率87.5%となっています。

ただし、そうはいっても半分以上は不合格となってしまうわけですから、二次試験まで進んだからといって油断することなく念入りに対策しましょう。

専門試験(記述式)

「専門試験(記述式)」は、設問に対し記述式の答案を作成する試験です。

試験時間4時間で配点は5/15となっています。

出題科目は「憲法」「行政法」「民法」「国際法」「公共政策」で、公共政策のみ2問出題されます。

そして、これらの中から任意の3問を選び、回答することになります(ただし公共政策から選べるのは1問のみです)。

そのため、一次試験の専門試験(択一式)と同様、事前に選択する科目を絞って勉強を進めることになります。

選び方は受験者の興味関心や勉強の進み度合い次第ですが、公共政策は他の科目と比べると専門的知識があまり必要とされないことから対策の負担が少ないとされており、選ばれることが多いです。

「政策論文試験」は、与えられた問題と資料に基づき小論文を作成する試験です。

試験時間は2時間で、配点は2/15となっています。

与えられる資料は例年3つあり、うち1つは英語の資料が含まれています。

政策論文試験は、上述の専門試験(記述式)と比べると専門的知識が必要なく配点が低いこともあり、対策が軽視されがちです。

もっとも、論理的な文章を構成する文章力や、時間内に資料を読み解き小論文を書き切る時間配分の能力など、事前の準備で意外と差がつくものです。

きちんと対策をすることで、万全の態勢で臨むようにしましょう。

人物試験

「人物試験」は、面接試験です。

試験時間は20分程度で、配点は3/15となっています。

事前に「面接カード」と呼ばれるエントリーシートのようなものに指定事項を記入し、本番はその面接カードを基に面接官とやり取りを重ねていきます。

人物試験は試験時間自体は20分と短いにもかかわらず、配点は高めです。

事前に面接カードを練り上げ、想定質問等を準備することで確実に得点源とできるようにしたいところです。

【無料動画】2023年国家総合職(専門試験<法律区分>)の総評

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