こんにちは。

 

小夜子です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

夫(夜明けさん)に拒否される側のレス妻です。

 

新婚からずっとセックスレス。

気づけば干支一周回ってました。

 

私と夫の夜明けさんが本当の意味で向き合い始めるまでの12年間の歩みを綴っていきます。

 

本ブログはセックスレス解消指南ブログではありません。

 

「どう生きるか/死ぬか」に真剣に向き合った私の人生のターニングポイントの記録です。

・・・・・・・・・・・・・・

 

前回のお話はこちら.

 

 

 

「なんて言おうかなぁ・・・」

 

私は待合室で静かに待っていました。

 

 

 

途中までは出来たけど、ダメになってしまった・・?

 

ここまでアケスケに言う必要があるのかな。

 

 

事情があって出来ませんでしたってことにしておく?

 

・・・でもそれはそれで私が予定をすっぽかしたように取られそうでイヤだ。

 

 

 

正直に話すにしてもそれはそれで間接的に自分が傷つくし・・・

 

 

だって・・・当たり前に射精できるはずの夫に、「興奮されなかった妻」ってことでしょ?

それを自分の口からいうのも癪に障る・・。

 

 

でも、出来ないのは私のせいじゃない。

夫のせいなんだということを先生に知らしめたい気もする。

 

私のひそかな復讐心がうずきます。

 

 

私じゃなくて夫のせいなんです。

夫が不能になっちゃったからできないんです。

 

 

そう言いたくなる気持ち半分と、

こんなことを言わなきゃいけない自分がみじめな気持ち半分でした。

 

 

 

そうこうしているうちに診察室に呼ばれました。

 

診察室に入るなり「こちらへどうぞ~」と内診台に案内されました。

 

 

あぁ・・!違うんです・・!

 

今日は内診台にあがる必要がないのです・・!

子宮の中に精子はいません。

 

内診台にあがってしまう前に急いで報告しなきゃ・・!

先生に伝えました。

 

 

 

「あ・・あの・・!

 

それが・・

 

昨日は出来なくて・・・」

 

 

 

先生:「そう。どうして?」

 

どうして・・か・・・。

 

 

私:「ちょっと旦那が・・

 

途中で元気がなくなっちゃって・・・」

 

 

 

短文でごにょにょと濁して答えると、先生はすべてを把握したのかサラリと対応しました。

 

 

 

先生:「そう。

 

じゃぁまた生理が終わったら来て」

 

 

わかりました。

ありがとうございました・・

 

 

頭の中で色々と考えてた分、あまりにもあっさりとした返事で拍子抜けしました。

 

 

 

なんだ・・こんな簡単な感じで終われるんだ・・。

別に今日、わざわざ病院に来なくてもよかったんじゃなかったのかな・・。

 

・・・・・・・・・・

 

そしてまた生理がやってきて、通院をはじめ、

私の卵子はゆっくりながらも着実に育ち、

 

先生:「タイミングを取ってください」

 

二度目のタイミングがやってきました。

 

 

そしてまた挑戦してみるも・・・ご存知の通り、さんざんな結果で終わりました。

 

 

 

もう・・・。

 

夫が出来ないことにはどうしようも出来ないじゃん。

 

夫が最後まで果たしてくれない限り

 

病院に通う意味も、努力する意味もないじゃん。

 

 

ぐるぐると黒い気持ちがうごめきます。

 

 

どうしてなのかわからないけど、最後まで出来ない。

 

今までと何も変わらないはずなのに、途中で萎えてしまう。

 

 

そしてその理由が私が妻だから出来ないと打ち明けられてしまった・・。

 

 

 

私が妻だからできない。

私が私だから最後までいけない。

 

この過酷な言葉を受け止めて、

今回もまた意味のない病院通い・・・。

 

 

 

でも病院に行くのだって別に夜明けさんに頼まれたわけじゃないし、

何もここまで急がなくたっていいと思う。

 

私は誰にも頼まれてないし特に急ぐ必要のない病院通いを自らの意志でしているわけです・・。

 

 

かといって私はどうにかして夜明けさんと暮らしたいと思ったし、

子どもも欲しいと思っている。

それでも夜明けさんは私とだと出来ないというし、

子どものいない人生もアリなんじゃないかと言ってくる。

 

 

私一人が猪突猛進に目標のために空回りしているようにも思えてきました。

 

でも、だって、

 

じゃぁ他にどうすればいいんですか。

 

 

どうしてこうなったのか全然分からない。

どうしたらいいのかもわからない。

こんなケース、聞いた事がなかったんですもの。

 

途中でだめになるのは知ってたけどそれってもっともっと先の話だと思ってた。

 

こんなに早く「私だから」出来なくなるなんて。

 

 

 

そして、私はまた診察室に入って同じことを言いました。

 

 

「できませんでした」

 

先生:「できなかったというのはなんで?」

 

数秒考えたのち言いました。

 

 

「私だから出来ないみたいです。

いわゆる妻だけEDっていうやつらしいです」

 

 

口に出すと少し涙が出てしまいそうでしたが、悟られなかったように思います。

ぐっと喉の奥に力を入れて耐えました。

 

 

その短い言葉を聞いただけで先生は素早く理解し、それ以上何も聞きませんでした。

 

 

あっさりと診察は終わりました。

 

 

出来ないのは私のせいではないと言えたような爽快感を一瞬感じたあと、

 

このことを自分の口から伝えないといけない虚しさを抱えながら家に帰りました。