神経内科(2023.8)

NEW!

テーマ:

神経内科へ。



いつもの豪快な笑顔で迎えてくれたT先生。真っ先に

「お、学校どう?行ってる?」と娘の顔をのぞきこむ。




娘は元気よく「行ってなーい!」




「え、行ってないの。そうか。えっと……全然?」

一瞬真顔になってPCに向かった先生に、娘も真顔で

「……だって夏休みだもん。」




ははは。先生も看護師さんも大笑いです。




今日もまた先生は白いコピー用紙を机に出して

「知ってる漢字、書いてみて。」




そういえば昨日の絵日記で、娘はジェラート屋さんに

行ったことを書いていたっけ。

字数稼ぎの悪知恵が発動し「ラズベリー味、ミルク味

ほうじちゃ味、ミックスベリー味……」と、ほぼ全ての

マス目をジェラートの種類で埋めつくしやがった娘、

案の定コピー用紙いっぱいに「味」と書きました。




「ははは、デカイ味だなあ。小さい字、書ける?」




娘は黙って紙のすみっこに「小」




人をおちょくるほどの知能は持ち合わせていないので

これが娘なりの精一杯なんですな。




書字の苦手さは、年齢が上がるにつれてさまざまな

場面で足をひっぱるようになっています。

せっかく音読が得意なのに、「音読カード」はもう

なにがなんだか判読不能。

筆算は、位を揃えられない。

繰り上がり、繰り下がりの数字を小さく書けない。

「あまり」という平仮名が大きすぎて、割り算の答え

が書き切れない。

答の欄に「公園を通る道の方が学校を通る道より

1㎞820m長い。」なーんて書き込むのはもう絶望的。

0と書いたのに6に見えて、自分で書いたくせに

計算ミス。相変わらず8は書けないし……。





私の話をニヤニヤしながら聞いていた先生は、

「お母さん、これからの時代は字なんか書けなくて

大丈夫だよ。それより、書きたいことがあって、

やりたいことがあって、毎日楽しくてたまらないって

いうのは最強じゃない?……ね、ひかりちゃん。」




先生、娘に向き直り、大事な秘密をばらすような顔で

ささやく。「先生もさ、字ィ下手なんだよ。」




娘、先生の膝に上らんばかり。




「時々下手すぎて1と7がわかんなくなる。だから、

1はまっすぐ一本線、7ははっきりナナメに書く。」



先生は紙に大げさな字体で書いてみせる。



「ひかりちゃんはさ、0と6だろ?

そしたら、6はさ、このマルイとこをうんと小さく

書くんだ。やってごらん。」



神妙に6と0を書いた娘に、

「そうそう。でさ、8はまるまるでいいからさ、

まるとまるが離れていたら学校の先生はバツにするん

だよ。だから、必ずあとでチョイと小さい線でつないで

やりなよ。これでOK。うまくやんな。」






中学をどうしようか悩んでいるんです。と言ったら、

手帳取って手厚いところ行くのも手だけど、この子は

ビミョーだなあ。かといって、公立中学の支援級の

当たり外れは賭けみたいだからなあ。とアタマ抱えて、

結局先生もどこがいいかわからないそうです。





生活が安定してるんなら1年後でもいいよ、と

言われたのに、娘がやだーというので、次回は半年後

になりました。





初めて娘と二人で、院内食堂に入り、ラーメン食べて

帰りました。





















AD