2だけ差がある掛け算(例:74×76)の暗算のコツ
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二乗計算の暗算ができれば、簡単にできる!2だけ差がある掛け算のコツ
ここでは、二桁×二桁の掛け算の計算に対する暗算のコツを紹介します。ただし、その二つの数の差は「2」である必要があります。例えば、
- 74 × 76
- 27 × 29
- 53 × 55
などです。どの計算も大きい方の数から小さい方の数を引くと、2となりますよね。
このように、差が2だけある掛け算は、二乗の計算ができれば簡単に暗算できてしまいます。まずは、二乗の計算の暗算をマスターしましょう → 「二乗の計算の暗算のコツ」。
例題①:平均の二乗を利用しよう
では、例として次の計算を考えます。
74 × 76
です。これは、掛ける二つの数の差は「76-74=2」ですね。
まず、この二つの数の平均値を計算します。平均値といっても「二つの数を足して、2で割る」といった難しい計算をする必要はありません。
二つの数の差が「2」なのですから、平均値はこれらの数の”間の数”ということになります。つまり、「74×76」の間の数は「75」です。
掛ける数の小さい方の数に1を足す、もしくは大きい方の数から1を引くというふうに考えてもオッケーです。とにかく、自分の考えやすい方法で、「74×76」を見たらすぐに「75」が浮かんでくるようにしましょう。
さて、「75」という数が決まったら、この数の二乗を計算します。
75 × 75
ですね。今回はたまたま、一の位が5なので簡単に計算できそうです。一の位が5の時の暗算のコツは「一の位が5の二乗の暗算(例:45×45)のコツ」で紹介しています。3秒で解けてしまうほど簡単ですよ。
まず、十の位の数「7」とそれに1を足した数「8」を掛けます。すると、「7×8=56」ですね。この数が「75×75」の答えの百の位と千の位になります。すなわち、
75 × 75 = 5 6 ? ?
次に、「? ?」の部分ですが、ここには自動的に「25」が入ります。よって、
75 × 75 = 5 6 2 5 = 5625
です。
いま考えている掛け算「74×76」の答えは、この数「5625」から「1」を引いた数になります。すなわち、
5625 – 1 = 5624
答えは、「5624」です。本当にこんな簡単な方法で正しい答えが出たのでしょうか?不安な人は電卓で確認してみてください。
例題②:二乗の計算が難しいと少し難易度が上がる
例題①で考えた例題はたまたま一の位が5になる数の二乗の計算をすることになりました。これによって計算はかなり簡単になりました。
しかし、必ずしも二乗の計算が簡単な場合だけではありません。次の計算を考えてみましょう。
33 × 35
です。これは、瞬時に「34」の二乗を計算して、その数から1を引くと答えが出ることはわかります。しかし、「34」の二乗の計算、
34 × 34
はそんな簡単には解けません。これを解くには全ての二乗の計算の暗算に適用できる「二桁の二乗の暗算(例:78×78)のコツ」を使用する必要があります。
簡単に解き方を説明すると、まず「34」から「4」を引いて「30」とします。今度は逆に「34」に「4」を足して「38」という数を作ります。この二つの数を掛けて、
38 × 30 = 1140
とします。この計算は実質「二桁×一桁」の計算なので、そこまで難しくはありません。しかし、慣れない人にはスムーズに計算できないかもしれませんので、「二桁×一桁の掛け算の暗算(例:37×4)のコツ」で二桁×一桁の計算をマスターしてから戻ってきてくださいね。
次に、「1140」という数に「4」の二乗を足します。
1140 + (4 × 4) = 1140 + 16 = 1156
これが、「34」の二乗の答えです。最後に、この「1156」から1を引けば、
1156 – 1 = 1155
となり、この数「1155」が「33×35」の答えとなります。
このように、掛ける数が2だけ差がある計算を暗算するには、二乗の計算を利用しますので、二乗の計算をスムーズに行えるようになっていることが必須条件です。
まだ二乗の計算に不安が残る方は「二乗の計算の暗算のコツ」で復習と練習を積んでからチャレンジしてくださいね。
練習問題
では、練習問題をやってみましょう。ここで紹介した暗算のコツを使って次の三つの計算を解いてください。
- 69 × 71
- 84 × 86
- 78 × 76
暗算のコツまとめ
今回は掛ける数の差が2の場合の暗算のコツを紹介しました。
それは二乗の計算を利用したものです。二乗の計算さえできれば、あとは1を引くだけです。
では、解き方のポイントをまとめます。
- 二つの掛ける数の平均の数を求める
- その数の二乗を計算する(二乗の計算は一般的に簡単な解法が容易されている)
- 最後に、上で求めた数から1を引けば、考えている計算の答えとなる
暗算は必ずできるようになる!
暗算ができる人がなぜそんなに暗算ができるのか不思議でした。日常生活で計算が必要なときでも他の人へ任せてばかりでした。
正直言って、暗算ができないことがコンプレックスで、暗算が嫌いでした。
しかし、暗算をできるようになりたいとずっと思っていて、たくさんの本を読みました。
ここでは、私がこれまでに読んでよかったと思う”暗算のためのオススメの本”を紹介しています。
今では、みんなで食事をするときやスーパーでの買い物など普段の生活で、暗算を進んで使うようにまでなりました。
そんな私は「いまは暗算が苦手でも、できなくても、必ず誰でもできるようになる!」と言うことができます。
皆さんも暗算を学んで学びませんか?普段の生活が少しだけ楽しくなりますよ!